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第一章 夜市に浮かぶ火の玉
1 エリート令息、護衛という名のおかんになる
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とある東洋の島国は帝が統べる国だ。今上帝はそれはそれは優秀な人物で、彼の統治は安定していた。しかし、いかに帝が優秀であっても回避できないものがある。
”天災”だ。
二年前の年は地震が頻発し、天災が多く起きた年だった。地震による被害を受けた市民も多くいた。町は無事に復興を遂げているが、その地震以降、新たな問題がこの国に起きている。それが”怪異の発生”である。
昔からこの国では、妖や霊の存在が報告されており、それを鎮静、退治する巫女・巫覡、竜使いといった職が存在するほどに日常茶飯事だ。しかし、地震以降、その数が明らかに増えているのだ。
事態を重く見た帝は一人の規格外に有能な巫女姫に国中を旅して怪異を解決して回るように依頼した。その巫女姫というのが、満が護衛を勤めている相手である。
「二乃子殿!起きてください!今日は朝早くに出発するって言いましたよね!」
巫女・巫覡と呼ばれる職に就く人々は多くが色素の薄い黒髪に、灰色の目をしている。満が仕える巫女姫も緩くウエーブを描く長い色素の薄い黒髪をしている。
今は閉じている目も、開けば霊視ができる灰色の瞳である。…今は開けたくないと言うようにぴっちりと閉じているが。
「もう!どうしてこんなに朝の寝起きは悪いんですか!」
巫女姫は小柄で細い。しかもまだ18歳という若さであるが、当代一番の巫女として本家から”大巫女”という地位を与えられている。
満が敷布を体の下から引き抜いた勢いでころんころんと転がってしまうほどに軽い体でどんな怪異にも対応できるのだ。これまでの一年弱の旅で満は嫌というほどいろいろな怪異に直面し、そのたびに巫女姫のすごさを実感してきた。
「さあ、顔を洗う水をもらってきましたから、早く顔を洗ってください!」
眠たげに目をこする巫女姫を水盆の前に座らせて、彼女がのそのそと顔を洗う間に満はテキパキと巫女姫の髪に櫛を通して、髪紐を使って簡単にまとめ上げる。
巫女姫がのそのそと顔を拭いている間に着替えを選び、衝立の向こうに一式準備をしておいてやる。水盆とタオルを取り上げながら、衝立の向こうで着替えるようにと追い立てた。
「朝ごはんを食べたら、今日は翠都まで馬をとばしますよ!」
「翠都!」
急に覚醒したらしい巫女姫は衝立からちょっと顔を出して満を見た。
「二年ぐらい前に満殿と一緒に行きましたね!私、また包子が食べたいです。」
目をキラキラさせて衝立の横からこちらを見ている巫女姫…、この世に並び立つものがないレベルでかわいい。
「何百個でも食べましょう。実家につけておきます。」
名門貴族の出身であり、文武両道なエリート令息である満だが、今日も金と能力の使いどころを微妙に間違えている。
旅を始めた頃はいろいろとつっこんでいた巫女姫こと二乃子も、もはや何も言わなくなった。
ー---
その日の午後、二人は翠都に到着し、翠都のある都市の市長と面会した。
「おお!巫女姫様!よくぞ来てくださいました!」
でっぷりと膨らんだ腹を抱える市長は名を久遠寺盛夫といい、この地を領地として治めている久遠寺家に連なる者だった。
「まさか、有名な巫女姫様ご本人に来ていただけるとは!これで怪異も解決ですな!」
テンプレのようにもみ手をしながら、久遠寺市長は二乃子を執務室の豪華なソファーに通した。翠都は大陸風の文化を色濃く反映したアジアンテイストが売りの観光地だが、久遠寺市長の執務室は洋風の高級な家具が並び、真逆のテイストをしていた。
護衛である満は二乃子の後ろに控えるように立つ。席に着いた二乃子に用意されたお茶と茶菓子もまた洋風な紅茶とクッキーだった。
「…市長殿は洋風のものがお好みなのですか?」
珍しい食べ物をすぐに口に入れる二乃子は今日も例にもれず、クッキーを味わいながら満が頼んでおいた質問を市長に質問してくれた。
「ええ。異国の品々に目がなくてですな!こちらの紅茶も茶菓子も首都の異人街から取り寄せているのです!こちらのソファーも…。」
と、コレクションの自慢話をしばらく大人しく聞く。異人を母に持ち、ちょっと異国の文化に詳しい満からすると、一市長がコレクションにするには値が張る品々ばかりだ。これは自慢したくもなるだろう。
「早速怪異のお話をお伺いしたいのですが、何でも、火の玉が出たとか。」
茶菓子を全て食べ終えた二乃子は、久遠寺市長の自慢話が終わったタイミングを見計らって問題の怪異に話題に切り替えた。
「はい。実は、雨の季節が終わったすぐあとのことです。ちょうど一月前になりましょうか…。夜も更けた頃に火の玉が宙に浮かんでいるのを皆が目撃しておりまして…。
困ったことに、観光客向けの店を構える者たちが恐れをなして次々と店を閉じてしまいまして!」
久遠寺市長はとんでもないことだと声を張り上げる。
「夏の夜市は翠都の一番の稼ぎ時にもかかわらず、怪異は出るは、店は閉じるは、観光客も寄り付かなくなるは、大変困ったことになっているのです!観光業が廃れてしまえば、翠都には稼ぐ手段がありませぬ!」
「落ち着いてください、市長殿。市長殿も火の玉をご覧になりましたか?」
「いや…そんな下町に…。…コホン。恐ろしくてとてもとても確認できず…。」
「何か、被害を受けられた方はいらっしゃいますか?怪我人は?」
「報告はありません。とある時刻になるとそこに現れて、いつの間にか消えているのです!ああ!巫女姫様!どうか我々をお救いくださいませ!これは何かの祟りやもしれません!」
芝居がかった仕草で二乃子に頼み込む久遠寺市長の姿はやや滑稽であったが、二乃子はそんなことは全く思っていないようで、しっかりと頷いた。
「とりあえず、怪異を見に行ってみますので、詳しい場所を教えていただけますか?」
”天災”だ。
二年前の年は地震が頻発し、天災が多く起きた年だった。地震による被害を受けた市民も多くいた。町は無事に復興を遂げているが、その地震以降、新たな問題がこの国に起きている。それが”怪異の発生”である。
昔からこの国では、妖や霊の存在が報告されており、それを鎮静、退治する巫女・巫覡、竜使いといった職が存在するほどに日常茶飯事だ。しかし、地震以降、その数が明らかに増えているのだ。
事態を重く見た帝は一人の規格外に有能な巫女姫に国中を旅して怪異を解決して回るように依頼した。その巫女姫というのが、満が護衛を勤めている相手である。
「二乃子殿!起きてください!今日は朝早くに出発するって言いましたよね!」
巫女・巫覡と呼ばれる職に就く人々は多くが色素の薄い黒髪に、灰色の目をしている。満が仕える巫女姫も緩くウエーブを描く長い色素の薄い黒髪をしている。
今は閉じている目も、開けば霊視ができる灰色の瞳である。…今は開けたくないと言うようにぴっちりと閉じているが。
「もう!どうしてこんなに朝の寝起きは悪いんですか!」
巫女姫は小柄で細い。しかもまだ18歳という若さであるが、当代一番の巫女として本家から”大巫女”という地位を与えられている。
満が敷布を体の下から引き抜いた勢いでころんころんと転がってしまうほどに軽い体でどんな怪異にも対応できるのだ。これまでの一年弱の旅で満は嫌というほどいろいろな怪異に直面し、そのたびに巫女姫のすごさを実感してきた。
「さあ、顔を洗う水をもらってきましたから、早く顔を洗ってください!」
眠たげに目をこする巫女姫を水盆の前に座らせて、彼女がのそのそと顔を洗う間に満はテキパキと巫女姫の髪に櫛を通して、髪紐を使って簡単にまとめ上げる。
巫女姫がのそのそと顔を拭いている間に着替えを選び、衝立の向こうに一式準備をしておいてやる。水盆とタオルを取り上げながら、衝立の向こうで着替えるようにと追い立てた。
「朝ごはんを食べたら、今日は翠都まで馬をとばしますよ!」
「翠都!」
急に覚醒したらしい巫女姫は衝立からちょっと顔を出して満を見た。
「二年ぐらい前に満殿と一緒に行きましたね!私、また包子が食べたいです。」
目をキラキラさせて衝立の横からこちらを見ている巫女姫…、この世に並び立つものがないレベルでかわいい。
「何百個でも食べましょう。実家につけておきます。」
名門貴族の出身であり、文武両道なエリート令息である満だが、今日も金と能力の使いどころを微妙に間違えている。
旅を始めた頃はいろいろとつっこんでいた巫女姫こと二乃子も、もはや何も言わなくなった。
ー---
その日の午後、二人は翠都に到着し、翠都のある都市の市長と面会した。
「おお!巫女姫様!よくぞ来てくださいました!」
でっぷりと膨らんだ腹を抱える市長は名を久遠寺盛夫といい、この地を領地として治めている久遠寺家に連なる者だった。
「まさか、有名な巫女姫様ご本人に来ていただけるとは!これで怪異も解決ですな!」
テンプレのようにもみ手をしながら、久遠寺市長は二乃子を執務室の豪華なソファーに通した。翠都は大陸風の文化を色濃く反映したアジアンテイストが売りの観光地だが、久遠寺市長の執務室は洋風の高級な家具が並び、真逆のテイストをしていた。
護衛である満は二乃子の後ろに控えるように立つ。席に着いた二乃子に用意されたお茶と茶菓子もまた洋風な紅茶とクッキーだった。
「…市長殿は洋風のものがお好みなのですか?」
珍しい食べ物をすぐに口に入れる二乃子は今日も例にもれず、クッキーを味わいながら満が頼んでおいた質問を市長に質問してくれた。
「ええ。異国の品々に目がなくてですな!こちらの紅茶も茶菓子も首都の異人街から取り寄せているのです!こちらのソファーも…。」
と、コレクションの自慢話をしばらく大人しく聞く。異人を母に持ち、ちょっと異国の文化に詳しい満からすると、一市長がコレクションにするには値が張る品々ばかりだ。これは自慢したくもなるだろう。
「早速怪異のお話をお伺いしたいのですが、何でも、火の玉が出たとか。」
茶菓子を全て食べ終えた二乃子は、久遠寺市長の自慢話が終わったタイミングを見計らって問題の怪異に話題に切り替えた。
「はい。実は、雨の季節が終わったすぐあとのことです。ちょうど一月前になりましょうか…。夜も更けた頃に火の玉が宙に浮かんでいるのを皆が目撃しておりまして…。
困ったことに、観光客向けの店を構える者たちが恐れをなして次々と店を閉じてしまいまして!」
久遠寺市長はとんでもないことだと声を張り上げる。
「夏の夜市は翠都の一番の稼ぎ時にもかかわらず、怪異は出るは、店は閉じるは、観光客も寄り付かなくなるは、大変困ったことになっているのです!観光業が廃れてしまえば、翠都には稼ぐ手段がありませぬ!」
「落ち着いてください、市長殿。市長殿も火の玉をご覧になりましたか?」
「いや…そんな下町に…。…コホン。恐ろしくてとてもとても確認できず…。」
「何か、被害を受けられた方はいらっしゃいますか?怪我人は?」
「報告はありません。とある時刻になるとそこに現れて、いつの間にか消えているのです!ああ!巫女姫様!どうか我々をお救いくださいませ!これは何かの祟りやもしれません!」
芝居がかった仕草で二乃子に頼み込む久遠寺市長の姿はやや滑稽であったが、二乃子はそんなことは全く思っていないようで、しっかりと頷いた。
「とりあえず、怪異を見に行ってみますので、詳しい場所を教えていただけますか?」
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