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閑話 五の姫、目撃する
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みなさん、こんにちは。
名門九条家の五の姫こと、彩葉と申します。
私、先の皇后さまの夕涼みの会に参加して、見てしまいましたの。三兄こと、満が噂の美少女巫覡の方といい感じなところを!!
おしゃれな夕餉を見繕ってくれと三兄に言われたときは何事かと思いましたが、美少女巫覡の方とデートするためでしたのね!
ずっと二人で働いていると聞いていましたもの、こうなるのも時間の問題でしたのね。
ーえ?なぜ、二人がいい感じだと言えるのかって?
あらやだ、あなた見なかったの?三兄が美少女巫覡の方がふらりと倒れた時に、駆け寄って抱きしめて、名前を連呼していたのを!
三兄にも心許せる人が現れて、本当によかったわ。
ちょっと私たち四兄妹のことをお話ししましょうか。
私たちはかの有名な九条将軍の次男と異国の貴族の母を持つ、双子×双子の四兄妹です。
ちなみに父上も双子。突如始まった双子の呪いにとらわれた家族なの。
しっかり者の長男、お人よしの次男、お調子者の長女(私!)、わがままな次女。
そろって異人の華やかな見栄えを引き継いでいるから、四人そろうと伯母上からはよく画面がキラついてるって言われるわ。
下の三人は、あれがしたいこれがしたいと自我が強くて、父上の手を焼かせたものだわ。
今では父上もあきらめて好きにさせてくれているけれど。
私たちがいろいろと途中で投げ出してしまったのに対して、三兄は何でもできたわ。
よく言えば器用で多才。悪く言えば…一つのものにのめりこめない?夢も希望もない?言い過ぎかしら?
悩みも多そうなのに、私たちは弟妹だからと一線引かれて相談されたこともない。四兄なら同い年なのに。
だから、素敵な人ができるのはいいことだと思うわ。
私は応援します。おすすめのデートコースも考えておこう。
早く、私がいるときに九条家に帰ってこないかしら。
ーーーー
満がぶるりと震えた。
「なんか悪寒が…。」
名門九条家の五の姫こと、彩葉と申します。
私、先の皇后さまの夕涼みの会に参加して、見てしまいましたの。三兄こと、満が噂の美少女巫覡の方といい感じなところを!!
おしゃれな夕餉を見繕ってくれと三兄に言われたときは何事かと思いましたが、美少女巫覡の方とデートするためでしたのね!
ずっと二人で働いていると聞いていましたもの、こうなるのも時間の問題でしたのね。
ーえ?なぜ、二人がいい感じだと言えるのかって?
あらやだ、あなた見なかったの?三兄が美少女巫覡の方がふらりと倒れた時に、駆け寄って抱きしめて、名前を連呼していたのを!
三兄にも心許せる人が現れて、本当によかったわ。
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下の三人は、あれがしたいこれがしたいと自我が強くて、父上の手を焼かせたものだわ。
今では父上もあきらめて好きにさせてくれているけれど。
私たちがいろいろと途中で投げ出してしまったのに対して、三兄は何でもできたわ。
よく言えば器用で多才。悪く言えば…一つのものにのめりこめない?夢も希望もない?言い過ぎかしら?
悩みも多そうなのに、私たちは弟妹だからと一線引かれて相談されたこともない。四兄なら同い年なのに。
だから、素敵な人ができるのはいいことだと思うわ。
私は応援します。おすすめのデートコースも考えておこう。
早く、私がいるときに九条家に帰ってこないかしら。
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満がぶるりと震えた。
「なんか悪寒が…。」
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