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第六章 Side B
閑話 セオドアの独白 2
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エリザベス夫人は毎日屋敷にいた。次期公爵夫人ともなれば社交でそれなりに忙しいはずだが、社交をしている気配がない。そして、ブラッドリーも全く屋敷に寄り付かない。二人は部屋を分けていて夜をともにしている気配もない。
すぐにこれは違うと気づいた。
幸せな結婚ではない、と。
家庭菜園が整備されると、エリーはそのそばでお茶を飲んでくつろぐようになった。
ある日、彼女はお茶を飲みながらはっきりと『ロンズデール領はセオドアのせいで困窮した』と言い切っていた。わかってはいたが、彼女に恨まれているのだと知るのはつらかった。
案山子の姿では謝ることすらできない。彼女の実家を救うことなんて、もっとできない。彼女には永遠に恨まれ続けるのだ。
彼女だけではない。自分の軽率な行動をロンズデール領内のすべての民が恨んでいる。愛する領主一家を困窮させた張本人なのだから。
エリザベス夫人の下にはよく商会の青年・ヘンリーが訪れていた。二人はよく使用人を追い払ってガゼボでお茶をしていた。その会話を聞きかじることで、エリザベス夫人の愛称がエリーであること、領内の学園すら退学していたこと、家計を支えるために伯爵令嬢でありながら働いていたことを知った。
ああ、間違いなく彼女の人生を狂わせたのは自分だ。
毎日後悔していたセオドアに対して、彼女は毎日楽しそうに野菜の世話をしていた。
…不幸なはずなのに、なぜ笑顔になれるんだい?
いつしか、セオドアはエリーの笑顔に癒されるようになっていた。
ーーーー
ブルテン海軍の海馬部隊がポートレット帝国軍に大敗したニュースは案山子でも知ることができた。その後の海軍の目覚ましい活躍も。
そう。セオドアがしゃしゃり出なくても、海軍は海軍で危機に備えることができるのだ。海馬部隊の弱点に気づいていたかは定かではないが、海馬を使わない戦闘もちゃんと海軍はできるのだ。
自分はなんと愚かだったのだろう、と思った。自分にしか何とかできないだなんて、どうして思ったのだろう、と。
ブルテンは、セオドアがいなくても大丈夫だ。
いつしか、案山子から戻らなければという焦りが消え、ずっとエリーと彼女の畑を守っていければそれでいい、と思うようになっていた。
そんなある日、エリーの畑にイボの目立つカエルがよく訪れるようになった。セオドアを見上げて、『ゲコゲコ』と鳴いていく。
なぜかセオドアにはその意味がわかった。『やっぱりまだ案山子だったのね』と。
そのカエルは魔女の森の魔女の使い魔だったのだ。
突然カエルが来るようになった意味はわからなかったが、カエルはよくエリーに向かって鳴いていた。
『あんた、いい魔女になれるよ!離婚したら魔女の森においでよ!』
『薬草の魔女が減ってるんだよ!森で薬草をつくりなよ!』
しかし、エリーには全く通じなかった。
『魔女の力は完全には目覚めてないのか…。生き物の声は聞こえないのね…。』
でも、話しかけていればその内聞こえるかも、とカエルは懲りずにエリーを勧誘し続けていた。正直うるさかった。エリーと自分の時間を邪魔されているようで。
ある日、ヘンリーは神官とシスターをつれて屋敷へとやってきた。屋敷が少し騒がしくなった後で、エリーは荷物を持ったヘンリーと共に庭に出てきた。
セオドアのどこにあるかわからない心臓は嫌な予感でドクドクと音を立てた。
エリーがブラッドリーと結婚して三年近くが経過したはずだ。その間、少なくともセオドアが屋敷に来てからは二人に身体の関係はない。つまり、白い結婚だ。先ほど引き連れてきた神官たちはもしや、白い結婚の判定に来たのではないか。
そして、ヘンリーが持つ大きめの荷物。まさか、エリーは今日、屋敷を出ていくのではないか。
そんな…!おいて行かないでくれ…!君は私の生きがいなんだ…!
万力の力をこめてエリーを見れば、思いが通じたのかこちらへ歩いて来る。
「この案山子、ヘンリーにタダでもらったのよね。持っていこうかしら。」
「いや、もうそれ、ゴミでいいだろ…。」
「でも、三年間、ほぼ毎日この案山子を見てたのよ?思い入れがあるわ。もう、相棒みたいなものよ。」
そう言ってエリーは小柄に見合わない力で案山子を畑から引っこ抜いた。そのまま持って屋敷を出てくれるようだ。よかった…。
エリーはカエルにも声をかけていたが、カエルは『案山子をとるなら行かないわ』と言って去って行った。もう二度と来るな。
そうしてセオドアはエリーとともに約三年を過ごした屋敷を出た。
ーーーー
エリーとの二人暮らしはわずか五日で終わった。すべての荷物を持って王城に呼び出されたのである。
懐かしい王城でセオドアは初めて弟の妻であるエスパル王女のエスメラルダを見た。気が強そうで情が深そうな彼女はフェイビアンの妻にぴったりだと思った。弟には少し卑屈なところがあったから。
「エリー!心配したのよ!あんな手紙を送ってきて!」
エスメラルダは勢い余ってエリーに抱き着いていた。うらやましい。
「ブラッドリー・オルグレンを執務室から呼び出して𠮟りつけてやったわ。あいつ、私が呼ぶまであなたが出て行ったことに気づいていなかったみたいよ。」
「まあ…。屋敷に帰っていなかったんでしょうね。」
「あなたの幼馴染だっていうヘンリー・エバンズが手紙を運んでくれたのだけれど、その後、事情を聴きに呼び出した時にブラッドリー・オルグレンが乗り込んできてね?
『お前が俺の妻をたぶらかしたのか!』ってものすごい剣幕で怒鳴っていたわ。私たち王太子夫妻の前で、よ。」
ブラッドリーのやつ、少しエリーに心を許していたらしい。そんなことはセオドアには全くわからなかったが。
「あなたの幼馴染、素敵ね。『学がないから何もできないと、エリーを侮っていたお前が悪い。』ってあいつを突き放していたわ。」
ほんのりとエリーの頬が赤くなり、セオドアは驚愕した。自分もエリーからそんな顔を向けられたい、と。そうか、エリーがブラッドリーとお飾りとはいえ結婚していた間は他の男の心配はしていなかったが、これからはその危険があるのか。
セオドアはエリーが他の男と連れ添うのを許せそうになかった。案山子の身では何もできないが。
「今日、あなたを迎えること、あいつにバレてしまっているのよ。きっとエイブが喋ったんだわ。でも、せっかくだし、最後にびしっと言ってやったら?なんだかあいつ、あなたとよりを戻すつもりでいるみたいよ?」
「え?そんなのありえません!」
「そうよね?だからきっぱりフッてしまいなさい。私は全面的にあなたの味方よ。」
その後、二人は王城での生活や今後のエリーの仕事などについて話しながらブラッドリーが待っているらしい部屋に向かった。
どうやら、場所は王族のプライベートスペースの様だ。フェイビアンは王太子用のスペースに居を移しているらしい。
部屋では数年ぶりに見る弟のフェイビアンとブラッドリーが待っていた。フェイビアンの姿に目頭を熱くしていると、いらだった様子のブラッドリーがエリーに詰め寄ってきた。
「エリザベス!」
「すでに離縁した仲ですから呼び捨てにしないでください。」
エリーにぴしゃりと言われて、ブラッドリーは驚いた顔をして固まった。
「ブラッド、落ち着け。夫人…、いやロンズデール嬢も座ってくれ。……背中にあるのは、なんだ?」
全員が着席して、話し合いが始まった。
すぐにこれは違うと気づいた。
幸せな結婚ではない、と。
家庭菜園が整備されると、エリーはそのそばでお茶を飲んでくつろぐようになった。
ある日、彼女はお茶を飲みながらはっきりと『ロンズデール領はセオドアのせいで困窮した』と言い切っていた。わかってはいたが、彼女に恨まれているのだと知るのはつらかった。
案山子の姿では謝ることすらできない。彼女の実家を救うことなんて、もっとできない。彼女には永遠に恨まれ続けるのだ。
彼女だけではない。自分の軽率な行動をロンズデール領内のすべての民が恨んでいる。愛する領主一家を困窮させた張本人なのだから。
エリザベス夫人の下にはよく商会の青年・ヘンリーが訪れていた。二人はよく使用人を追い払ってガゼボでお茶をしていた。その会話を聞きかじることで、エリザベス夫人の愛称がエリーであること、領内の学園すら退学していたこと、家計を支えるために伯爵令嬢でありながら働いていたことを知った。
ああ、間違いなく彼女の人生を狂わせたのは自分だ。
毎日後悔していたセオドアに対して、彼女は毎日楽しそうに野菜の世話をしていた。
…不幸なはずなのに、なぜ笑顔になれるんだい?
いつしか、セオドアはエリーの笑顔に癒されるようになっていた。
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ブルテン海軍の海馬部隊がポートレット帝国軍に大敗したニュースは案山子でも知ることができた。その後の海軍の目覚ましい活躍も。
そう。セオドアがしゃしゃり出なくても、海軍は海軍で危機に備えることができるのだ。海馬部隊の弱点に気づいていたかは定かではないが、海馬を使わない戦闘もちゃんと海軍はできるのだ。
自分はなんと愚かだったのだろう、と思った。自分にしか何とかできないだなんて、どうして思ったのだろう、と。
ブルテンは、セオドアがいなくても大丈夫だ。
いつしか、案山子から戻らなければという焦りが消え、ずっとエリーと彼女の畑を守っていければそれでいい、と思うようになっていた。
そんなある日、エリーの畑にイボの目立つカエルがよく訪れるようになった。セオドアを見上げて、『ゲコゲコ』と鳴いていく。
なぜかセオドアにはその意味がわかった。『やっぱりまだ案山子だったのね』と。
そのカエルは魔女の森の魔女の使い魔だったのだ。
突然カエルが来るようになった意味はわからなかったが、カエルはよくエリーに向かって鳴いていた。
『あんた、いい魔女になれるよ!離婚したら魔女の森においでよ!』
『薬草の魔女が減ってるんだよ!森で薬草をつくりなよ!』
しかし、エリーには全く通じなかった。
『魔女の力は完全には目覚めてないのか…。生き物の声は聞こえないのね…。』
でも、話しかけていればその内聞こえるかも、とカエルは懲りずにエリーを勧誘し続けていた。正直うるさかった。エリーと自分の時間を邪魔されているようで。
ある日、ヘンリーは神官とシスターをつれて屋敷へとやってきた。屋敷が少し騒がしくなった後で、エリーは荷物を持ったヘンリーと共に庭に出てきた。
セオドアのどこにあるかわからない心臓は嫌な予感でドクドクと音を立てた。
エリーがブラッドリーと結婚して三年近くが経過したはずだ。その間、少なくともセオドアが屋敷に来てからは二人に身体の関係はない。つまり、白い結婚だ。先ほど引き連れてきた神官たちはもしや、白い結婚の判定に来たのではないか。
そして、ヘンリーが持つ大きめの荷物。まさか、エリーは今日、屋敷を出ていくのではないか。
そんな…!おいて行かないでくれ…!君は私の生きがいなんだ…!
万力の力をこめてエリーを見れば、思いが通じたのかこちらへ歩いて来る。
「この案山子、ヘンリーにタダでもらったのよね。持っていこうかしら。」
「いや、もうそれ、ゴミでいいだろ…。」
「でも、三年間、ほぼ毎日この案山子を見てたのよ?思い入れがあるわ。もう、相棒みたいなものよ。」
そう言ってエリーは小柄に見合わない力で案山子を畑から引っこ抜いた。そのまま持って屋敷を出てくれるようだ。よかった…。
エリーはカエルにも声をかけていたが、カエルは『案山子をとるなら行かないわ』と言って去って行った。もう二度と来るな。
そうしてセオドアはエリーとともに約三年を過ごした屋敷を出た。
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エリーとの二人暮らしはわずか五日で終わった。すべての荷物を持って王城に呼び出されたのである。
懐かしい王城でセオドアは初めて弟の妻であるエスパル王女のエスメラルダを見た。気が強そうで情が深そうな彼女はフェイビアンの妻にぴったりだと思った。弟には少し卑屈なところがあったから。
「エリー!心配したのよ!あんな手紙を送ってきて!」
エスメラルダは勢い余ってエリーに抱き着いていた。うらやましい。
「ブラッドリー・オルグレンを執務室から呼び出して𠮟りつけてやったわ。あいつ、私が呼ぶまであなたが出て行ったことに気づいていなかったみたいよ。」
「まあ…。屋敷に帰っていなかったんでしょうね。」
「あなたの幼馴染だっていうヘンリー・エバンズが手紙を運んでくれたのだけれど、その後、事情を聴きに呼び出した時にブラッドリー・オルグレンが乗り込んできてね?
『お前が俺の妻をたぶらかしたのか!』ってものすごい剣幕で怒鳴っていたわ。私たち王太子夫妻の前で、よ。」
ブラッドリーのやつ、少しエリーに心を許していたらしい。そんなことはセオドアには全くわからなかったが。
「あなたの幼馴染、素敵ね。『学がないから何もできないと、エリーを侮っていたお前が悪い。』ってあいつを突き放していたわ。」
ほんのりとエリーの頬が赤くなり、セオドアは驚愕した。自分もエリーからそんな顔を向けられたい、と。そうか、エリーがブラッドリーとお飾りとはいえ結婚していた間は他の男の心配はしていなかったが、これからはその危険があるのか。
セオドアはエリーが他の男と連れ添うのを許せそうになかった。案山子の身では何もできないが。
「今日、あなたを迎えること、あいつにバレてしまっているのよ。きっとエイブが喋ったんだわ。でも、せっかくだし、最後にびしっと言ってやったら?なんだかあいつ、あなたとよりを戻すつもりでいるみたいよ?」
「え?そんなのありえません!」
「そうよね?だからきっぱりフッてしまいなさい。私は全面的にあなたの味方よ。」
その後、二人は王城での生活や今後のエリーの仕事などについて話しながらブラッドリーが待っているらしい部屋に向かった。
どうやら、場所は王族のプライベートスペースの様だ。フェイビアンは王太子用のスペースに居を移しているらしい。
部屋では数年ぶりに見る弟のフェイビアンとブラッドリーが待っていた。フェイビアンの姿に目頭を熱くしていると、いらだった様子のブラッドリーがエリーに詰め寄ってきた。
「エリザベス!」
「すでに離縁した仲ですから呼び捨てにしないでください。」
エリーにぴしゃりと言われて、ブラッドリーは驚いた顔をして固まった。
「ブラッド、落ち着け。夫人…、いやロンズデール嬢も座ってくれ。……背中にあるのは、なんだ?」
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