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第三章 Side A
8 エリーと異国からの王太子妃
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「エリー?」
エスメラルダ妃は首をかしげてエリーの方を見た。
「お久しぶりです、殿下。こちらは私の妹です。」
「お初にお目にかかります。エリザベス・アーチボルトと申します。」
「私のお友達もエリーと言うのよ。」
「よくある名前ですからね。」
「今からちょうどあの話をしようと思っていたんだ。エメ、隣に座ってくれ。」
エスメラルダ妃が席に着くとフェイビアンは次の話題をだした。
「エメから大陸の話をいろいろと聞いて、大将にぜひ話を聞きたいと思ったんだ。大陸には”魔法”と呼ばれる不思議な術を操る者や、獣の術を使う者がいるという。私も伝聞でしか聞いたことはなかったが、エメは見たことがあるそうなんだ。」
「はい。」
エリーも大陸にいるという不思議の術を使う者たちのことは聞いたことがある。ブルテンと国交のある国の中にも結界の術を使う聖女がいる国があるが、いわゆる”魔法使い”と呼ばれる人々が暮らす国との間に国交はない。
「ポートレット帝国が侵攻し、落とした国の中にはそのような秘儀を持つ国があるかもしれない。その時、我が国とエスパルで対抗しきれるかというと不安だ。」
「たしかに、その懸念はございます。しかし、我が国だけでできる対策はたかが知れております。そのためのエスパルとの同盟であり、他国との交渉も続いております。」
「…我が国にも不思議の術を使うという民がいる。」
「…殿下。」
フレデリックは窘めるようにフェイビアンに声をかけるが、フェイビアンは膝の上でこぶしを握る。
「”魔女の森”の魔女たちに力添えを頼めないだろうか?」
「殿下、セオドア殿下が魔女の森に向かって行方不明になられたことはもちろん覚えておいでですよね。」
「わかっている!私は行かない!」
「…我々に行けと申されているのですか?」
「ち、違う!」
フレデリックの鋭い目線にフェイビアンは大慌てした。それを横からエスメラルダ妃が手を握ってなだめる。どうやら二人は良好な夫婦関係を結べているらしい。
「違うんだ。侯爵に聞きたかったのは、魔女たちの力を海軍に組み込むというのは可能なのかどうか、ということだ。魔女たちは先の流行り病の治療薬の作成に力を貸してくれた。他にも秘密の技があると思うのだが。」
「そうですね…。私が報告を受けている範囲では、薬草の知識の他に、変化の術を使うとか。その変化の術がどの範囲まで作用するかわかりませんが、使いようはあるかと思います。
また、予言の術を使う者もいるとか。侵攻の時期を予言してもらえればこちらに有利に働くでしょう。
しかし、もう少し技の情報がなければ積極的に魔女たちと接触しようとは思いませんね。」
フレデリックは顎に手をやった。
「魔女たちは大陸の内地にある国で王侯貴族たちに迫害されていたそうです。我々から接触しても力を貸してはくれないでしょう。」
「そうか…。隣の領であるアーチボルト侯爵はそこまでの情報を仕入れているのだな。」
「いえ、これは妹のエリザベスから報告されたものです。」
「君が?」
「はい。」
エリーも話を振られて答える。
「海軍にロンズデール領の子爵家の生まれの者がいます。彼は魔女の子孫らしく、魔女の術に詳しいのです。私も魔女たちの技を軍で生かせないかと思い、いろいろと彼に聞きました。」
「そのような者がいるのか!」
「魔女の森の周辺では、魔女の子孫は多くいるそうですよ。」
「では、その子孫たちから働きかければもしや…!」
フェイビアンの瞳は期待できらきらとし始めた。しかし、フレデリックは渋い顔だ。
「その兵は海馬部隊に所属しております。将来有望な兵であり、そのような仕事に出すことは大将として受け入れられません。」
「そ、そうか…。しかし、その者の家に協力を頼むことはできるな。」
「ロンズデール伯爵家の分家ですので、ロンズデール伯爵家に声をかけることとなるでしょうね。」
「それは、父上に反対されそうだな。」
そこでふとエリーは思い出す。
「確か、ロンズデール伯爵の亡き奥方はその子爵家の出だと聞いております。」
「なに?」
「ブラッドリー殿の奥方も魔女の子孫であられるはずです。」
ーーーー
エリーがフレデリックと共にタウンハウスに帰ると甥っ子にもみくちゃにされていたサムが嬉しそうに甥っ子を置き去りにして寄ってきた。尻尾がフリフリしている。
「サム、ただいま。」
頭を撫でてやると満足そうな顔をする。
「エリー、今日は大変だったな。特にあのブラッドリー殿の話、いいのか?」
「致し方ないです。確かにオルグレン公爵家の後ろ盾を得られればアーチボルト家には最善です。」
「お前は一度、求婚を断っているだろう?いい扱いは受けないかもしれないぞ?」
「…致し方ありません。」
「まあ、心配する必要はないかもしれないが。」
「…どういうことです?」
「ブラッドリー殿の四年前の求婚、どう言って父上を説得したかきいているか?」
「知りません。」
「ブラッドリー殿はエリーとは秘密の恋人同士だったと言ったらしい。」
「はあ!?」
エリーは素っ頓狂な声をあげた。
「なぜ!?そんな嘘を!?」
「まあ、本人に聞いてみるといい。お前は本当に鈍いからな。自分じゃわからないだろう。」
え、なんか馬鹿にされてる?
エリーがむっとした顔をするのをフレデリックは笑って頭をぽんぽんと撫でた。足元ではサムが『どういうこと?どういうこと?』と言うようにぐるぐると歩き回っていた。
ーーーー
その年のポートレット帝国の侵攻はエスパルとの連合軍でなんとか退けることができた。しかし、沖合で何日も向かい合うような、これまでにはない戦闘が続き、軍は疲弊していた。
冬が始まるタイミングでようやくアーチボルト前侯爵の葬儀が行われた。そして帰ってこなかった兄姉を含む、今年の侵攻で亡くなった兵たちの葬儀もだ。
残念ながら父の遺体はない。空の墓に墓碑だけが立っている。
悲しむ暇などないと突き進んできた兄妹二人もさすがに現実を突きつけられ、二人で墓碑の前に座り込んでいた。エリーの横にはサムの姿もあった。
「父上が戦死するだなんて、想像もしていませんでした。」
「そうだな。父上はいつも活力にあふれて大きかったからな。」
フレデリックは父と同じ赤毛ではあるが父のような筋骨隆々な男ではない。エリーは父と同じ深い青の瞳を持つが快活な性格ではない。
二人とも性格はどちらかと言えば母に似ており、頭脳派であった。
父は脳筋であったが、その明るさが常に二人の光だった。何があっても二人のことを愛してくれて、庇護してくれていた父はもういないのだ。
鼻の奥がつんとして膝を抱える。兄の手が頭に乗り、サムがべったりとくっついてくる。
悲しむのは今日だけだ。明日からはまた来年の侵攻に向けて策を練らなければならない。王命による縁談も来ることが決まっている。
だから、悲しむのは今日だけなのだ。
エスメラルダ妃は首をかしげてエリーの方を見た。
「お久しぶりです、殿下。こちらは私の妹です。」
「お初にお目にかかります。エリザベス・アーチボルトと申します。」
「私のお友達もエリーと言うのよ。」
「よくある名前ですからね。」
「今からちょうどあの話をしようと思っていたんだ。エメ、隣に座ってくれ。」
エスメラルダ妃が席に着くとフェイビアンは次の話題をだした。
「エメから大陸の話をいろいろと聞いて、大将にぜひ話を聞きたいと思ったんだ。大陸には”魔法”と呼ばれる不思議な術を操る者や、獣の術を使う者がいるという。私も伝聞でしか聞いたことはなかったが、エメは見たことがあるそうなんだ。」
「はい。」
エリーも大陸にいるという不思議の術を使う者たちのことは聞いたことがある。ブルテンと国交のある国の中にも結界の術を使う聖女がいる国があるが、いわゆる”魔法使い”と呼ばれる人々が暮らす国との間に国交はない。
「ポートレット帝国が侵攻し、落とした国の中にはそのような秘儀を持つ国があるかもしれない。その時、我が国とエスパルで対抗しきれるかというと不安だ。」
「たしかに、その懸念はございます。しかし、我が国だけでできる対策はたかが知れております。そのためのエスパルとの同盟であり、他国との交渉も続いております。」
「…我が国にも不思議の術を使うという民がいる。」
「…殿下。」
フレデリックは窘めるようにフェイビアンに声をかけるが、フェイビアンは膝の上でこぶしを握る。
「”魔女の森”の魔女たちに力添えを頼めないだろうか?」
「殿下、セオドア殿下が魔女の森に向かって行方不明になられたことはもちろん覚えておいでですよね。」
「わかっている!私は行かない!」
「…我々に行けと申されているのですか?」
「ち、違う!」
フレデリックの鋭い目線にフェイビアンは大慌てした。それを横からエスメラルダ妃が手を握ってなだめる。どうやら二人は良好な夫婦関係を結べているらしい。
「違うんだ。侯爵に聞きたかったのは、魔女たちの力を海軍に組み込むというのは可能なのかどうか、ということだ。魔女たちは先の流行り病の治療薬の作成に力を貸してくれた。他にも秘密の技があると思うのだが。」
「そうですね…。私が報告を受けている範囲では、薬草の知識の他に、変化の術を使うとか。その変化の術がどの範囲まで作用するかわかりませんが、使いようはあるかと思います。
また、予言の術を使う者もいるとか。侵攻の時期を予言してもらえればこちらに有利に働くでしょう。
しかし、もう少し技の情報がなければ積極的に魔女たちと接触しようとは思いませんね。」
フレデリックは顎に手をやった。
「魔女たちは大陸の内地にある国で王侯貴族たちに迫害されていたそうです。我々から接触しても力を貸してはくれないでしょう。」
「そうか…。隣の領であるアーチボルト侯爵はそこまでの情報を仕入れているのだな。」
「いえ、これは妹のエリザベスから報告されたものです。」
「君が?」
「はい。」
エリーも話を振られて答える。
「海軍にロンズデール領の子爵家の生まれの者がいます。彼は魔女の子孫らしく、魔女の術に詳しいのです。私も魔女たちの技を軍で生かせないかと思い、いろいろと彼に聞きました。」
「そのような者がいるのか!」
「魔女の森の周辺では、魔女の子孫は多くいるそうですよ。」
「では、その子孫たちから働きかければもしや…!」
フェイビアンの瞳は期待できらきらとし始めた。しかし、フレデリックは渋い顔だ。
「その兵は海馬部隊に所属しております。将来有望な兵であり、そのような仕事に出すことは大将として受け入れられません。」
「そ、そうか…。しかし、その者の家に協力を頼むことはできるな。」
「ロンズデール伯爵家の分家ですので、ロンズデール伯爵家に声をかけることとなるでしょうね。」
「それは、父上に反対されそうだな。」
そこでふとエリーは思い出す。
「確か、ロンズデール伯爵の亡き奥方はその子爵家の出だと聞いております。」
「なに?」
「ブラッドリー殿の奥方も魔女の子孫であられるはずです。」
ーーーー
エリーがフレデリックと共にタウンハウスに帰ると甥っ子にもみくちゃにされていたサムが嬉しそうに甥っ子を置き去りにして寄ってきた。尻尾がフリフリしている。
「サム、ただいま。」
頭を撫でてやると満足そうな顔をする。
「エリー、今日は大変だったな。特にあのブラッドリー殿の話、いいのか?」
「致し方ないです。確かにオルグレン公爵家の後ろ盾を得られればアーチボルト家には最善です。」
「お前は一度、求婚を断っているだろう?いい扱いは受けないかもしれないぞ?」
「…致し方ありません。」
「まあ、心配する必要はないかもしれないが。」
「…どういうことです?」
「ブラッドリー殿の四年前の求婚、どう言って父上を説得したかきいているか?」
「知りません。」
「ブラッドリー殿はエリーとは秘密の恋人同士だったと言ったらしい。」
「はあ!?」
エリーは素っ頓狂な声をあげた。
「なぜ!?そんな嘘を!?」
「まあ、本人に聞いてみるといい。お前は本当に鈍いからな。自分じゃわからないだろう。」
え、なんか馬鹿にされてる?
エリーがむっとした顔をするのをフレデリックは笑って頭をぽんぽんと撫でた。足元ではサムが『どういうこと?どういうこと?』と言うようにぐるぐると歩き回っていた。
ーーーー
その年のポートレット帝国の侵攻はエスパルとの連合軍でなんとか退けることができた。しかし、沖合で何日も向かい合うような、これまでにはない戦闘が続き、軍は疲弊していた。
冬が始まるタイミングでようやくアーチボルト前侯爵の葬儀が行われた。そして帰ってこなかった兄姉を含む、今年の侵攻で亡くなった兵たちの葬儀もだ。
残念ながら父の遺体はない。空の墓に墓碑だけが立っている。
悲しむ暇などないと突き進んできた兄妹二人もさすがに現実を突きつけられ、二人で墓碑の前に座り込んでいた。エリーの横にはサムの姿もあった。
「父上が戦死するだなんて、想像もしていませんでした。」
「そうだな。父上はいつも活力にあふれて大きかったからな。」
フレデリックは父と同じ赤毛ではあるが父のような筋骨隆々な男ではない。エリーは父と同じ深い青の瞳を持つが快活な性格ではない。
二人とも性格はどちらかと言えば母に似ており、頭脳派であった。
父は脳筋であったが、その明るさが常に二人の光だった。何があっても二人のことを愛してくれて、庇護してくれていた父はもういないのだ。
鼻の奥がつんとして膝を抱える。兄の手が頭に乗り、サムがべったりとくっついてくる。
悲しむのは今日だけだ。明日からはまた来年の侵攻に向けて策を練らなければならない。王命による縁談も来ることが決まっている。
だから、悲しむのは今日だけなのだ。
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