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第三章 Side A
2 エリーと高貴なお友達
しおりを挟むアーチボルト侯爵家は代々海軍を率いるブルテンで一番の部門の家だ。王族の次に存続させることが重要な家であり、長男が当主を継ぐという鉄の掟の下に家を継いできた。
軍人一族であるため、上官に従うように父と長男に従い、家を守ってきた。
時には脳筋すぎて高位貴族との付き合いに失敗することもあったが、ある時から賢い高位貴族の令嬢を妻に迎えるようになり、賢い子供がときたま生まれるようになった。
しかし、脳筋の血は淘汰されることはない。
現在、アーチボルト侯爵家には三男二女の成人済みの子供たちがいるが、その内三人はアーチボルト仕込みの脳筋である。
長男で跡継ぎのフレデリック・アーチボルトは数代ぶりの脳筋ではない長男だった。フリーマントル辺境伯家の令嬢を妻に迎えたのが二年前。王都のタウンハウスで愛を育み、半年前には待望の長男が誕生した。
これでアーチボルト侯爵家は安泰、と思っていたのだが…。
事の始まりは、毎年のように攻めてくるポートレット帝国だ。大国だけあって、兵力が多い。追い返してはいるが、毎年の侵攻で海軍も疲弊する。
兵力差によって海馬部隊がいなければ厳しいような戦いが続いているのだ。
国王陛下は事態を重く見て、同じく海軍を有するエスパル国と同盟を結ぶことを決めた。その証として、エスパルの王女が王太子に、つまりはエリーの幼馴染であるフェイビアンに嫁ぐことになった。
そのためにもともと決まっていた婚約が解消となった。その相手は、ダンフォード公爵家のご令嬢である。
ダンフォード公爵家は王族から分かれた家で、由緒正しく、力もある家だ。王族に嫁ぐはずだった令嬢にふさわしい家となると限られるが、ちょうどよく婚約者がいない公爵令息がいた。
筆頭公爵家であるオルグレン公爵家の嫡男、エリーの幼馴染であるブラッドリーである。
ブラッドリーとダンフォード公爵令嬢が結婚すればいいと多くの高位貴族が思ったが、ブラッドリーが先手を打った。
王太子の婚約解消が明るみに出る前に秘密裏にロンズデール伯爵家の令嬢と婚約し、結婚したのだ。国王陛下が止めるのではとも思われたが、スムーズに結婚まで進んでしまった。
そうなると、困るのはダンフォード公爵令嬢の嫁ぎ先である。
王家の都合で婚約解消したのだから、王家の威信にかけて嫁ぎ先を見つけねばならない。
しかし、年頃の令息には婚約者がおり、破談にするのは外聞が悪い。となると高位貴族の後妻だが、候補は実質一人しかいなかった。
エリーの父、アーチボルト侯爵である。
しかし、アーチボルト家にはすでに成人済みの子供が五人もおり、長男継承の鉄則がある。次期侯爵に嫡男が生まれたばかりだし、高位貴族の嫁の産む子供など争いの種になる。
それにアーチボルト侯爵自身も娘と同年代のご令嬢にどうこうしようとも思わない。
そこで白い結婚を提案したのだが、相手方のダンフォード公爵家がその条件に渋った。
「最高の娘を嫁に出すのに、白い結婚だなんてありえない。」
「公爵家の令嬢を妻として迎えるのだから、生まれる息子を嫡男にするのは当たり前だ。」
「前妻はしがない伯爵家の出だろう。どちらを優先するかなど明白だ。」
と言いたい放題だったそうだ。
父とともに顔合わせの場に臨んでいた長兄のフレデリックは、憤りで般若のような顔になりかけている父をなだめながら、「公爵殿のご意見は承知いたしました」と鋭く公爵と令嬢を見る。
母を馬鹿にされて、兄も多少は怒っていたのだろう。
「ではご令嬢と父との間に男児が生まれれば、私は跡継ぎの座を譲りましょう。」
「フレッド!長男継承の鉄の掟を忘れたのか!?」
「父上は黙っていてください。息子全員廃嫡すれば長男になるでしょう。」
父は考えたこともない息子の意見に白目を剝きそうになっていたそうだ。
「では契約書を作って、婚約を結びましょう。」
父を放置してフレデリックが結んできた契約は意訳すると、『アーチボルト侯爵は閨を試み、ダンフォード公爵令嬢がアーチボルト侯爵の長男を生んだ場合に限り、跡継ぎをその息子に譲る』というものだ。
「なんでこんな契約を結んだんだ!結婚することは仕方がないとしても、跡継ぎまで譲る必要はない!しかもあんな小娘を抱けって言うのか!」
「父上、落ち着いてください。」
「落ち着けるか!」
「どうせ子供はできません。」
「でき…ないだって?俺のピーーーはまだ現役だぞ?」
「入りません。」
「何が?」
「忘れたのですか?父上のそっちの息子は巨大すぎて娼婦ですら諦めました。母上との子づくりだって魔女の秘薬頼みだったのでしょう?」
「な、な!?」
「母上からの遺言です。俺とエリーは知ってますよ。」
「エリーまで!?」
「秘薬を公爵令嬢が用意してこなければ問題ありません。事前に調査をされていたら危ないですが、父上の様子から公爵たちはそんなこと考えもしないでしょう。
ここで公爵家ともめるより、のらりくらりと躱していきましょう。」
そうして婚約が調い、ダンフォード公爵令嬢が結婚前にアーチボルト領を訪れたのはエリーが18歳の春だった。
「ごきげんよう、アーチボルト侯爵家の皆様。結婚後は母としてよろしくお願いいたしますわ。」
訪問したダンフォード公爵令嬢であるキャサリンを父と長兄のフレデリックを除く兄妹四人で出迎えた。兄姉は挨拶をするとすぐに海軍の仕事があるということにして下がらせた。
公爵家の不興を買うようなことを言うに決まっているからだ。
「あら、私のお相手はあなたがしてくださるの?」
「はい。お久しぶりです、キャサリン様。」
「お久しぶりね、エリザベス様。あなたが王立学園から逃げ帰って以来かしら。」
公の場では淑女らしい回りくどい嫌味を言うキャサリンだが、プライベートではもっと直接的な嫌味を言う。こういう攻撃的なことしか言えない、ツンデレならぬツンツンなのだ。
デレもどこかにあるのかもしれないが、エリーはデレられたことはない。
「逃げ帰ったわけではないことはご存じでしょう?」
「表向きはね。でも内心は大喜びで海軍に入ったのではないのかしら。」
キャサリンはエリーの一つ年上で、王立学園の中等部で二年ほど一緒だった。学年が違うと付き合いはないのだが、エリーは生徒会で書記をしていたので、一つ上の代の副会長であったキャサリンとは面識があるのだ。
「短慮なご令嬢はあなたのこと大女とか男女とか散々陰口を叩いていたものね。国防について正しく理解していないのよ。王立学園に入学できる頭なはずなのに。」
エリーが将来海軍に入るということを、キャサリンは正しく理解していた。王族の血を引く誇りがある彼女は、国を守るために命をかける予定のエリーを馬鹿にすることはなかった。
しかし、彼女が言うところの”短慮な令嬢”たちを止めることもなかった。キャサリンの考えでは、それはエリーのやるべきことだったのだろう。
いまだにどうすれば止められたのかはわからない。きっとエリーに貴族夫人は向いていないのだ。
用意したお茶の席でキャサリンは紅茶を一口優雅に運ぶ。
「嫁入りしたら紅茶は変えるわ。」
「そういえばこだわりをお持ちでしたね…。嫁入り前のこの”視察”は結婚後に用意するものを探るためですか?」
「それもあるけれど、結婚後にどんな不安要素があるか探るのが大きいわ。私はずっと王都から出てないもの。」
アーチボルト領は特殊な領地だ。家の使用人たちの結束も固く、キャサリンに対してあまり好意的ではない。
「お察しでしょうけれど、歓迎はされませんよ。」
「アーチボルト侯爵が貴族的な考え方をされないというのは顔合わせのときに把握したわ。どうせならフレデリック様の方に嫁ぎたかったわ。理知的でいらしたし、貴族についてもよくわかっていらっしゃるし。」
なるほど、兄にはそういう印象を持ったのか。
「新鮮な感想ですね。海軍では、兄はもう少し筋肉がある方がいい、と言われていますから。」
「永遠に分かり合えないわ。でも、息子さえ設ければ別居もできるでしょう。」
クッキーを一口、キャサリンはちょっと考えるような顔になる。そういえばお菓子にもこだわりがあったな。
「まあ、あのブラッドリー・オルグレンと結婚させられるよりは全然マシよ。私を振って学園にも通っていない令嬢と婚約したのは癪にさわるけれど。
女心とか、女の評判なんて一ミリもわからない、非協力的な夫になるのが目に見えてるもの。」
「キャサリン様でしたら関係ないのでは?」
「まあね。でも、嫌いなのよ。」
ちなみに、エリーはキャサリンのこのはっきりしたところは嫌いではない。
「あなたはずっとアーチボルト領にいるんでしょう?」
「いえ、多分夏からは辺境です。」
「あら、残念。お友達がいると思っていたのに。」
これがキャサリンの初めてのエリーへのデレである。
キャサリンは心底残念そうな顔をしているが、嫁入り後の脳筋たちとキャサリンのバトルを思うと辺境行きが決まっていてよかったとエリーは心底思った。
軍人一族であるため、上官に従うように父と長男に従い、家を守ってきた。
時には脳筋すぎて高位貴族との付き合いに失敗することもあったが、ある時から賢い高位貴族の令嬢を妻に迎えるようになり、賢い子供がときたま生まれるようになった。
しかし、脳筋の血は淘汰されることはない。
現在、アーチボルト侯爵家には三男二女の成人済みの子供たちがいるが、その内三人はアーチボルト仕込みの脳筋である。
長男で跡継ぎのフレデリック・アーチボルトは数代ぶりの脳筋ではない長男だった。フリーマントル辺境伯家の令嬢を妻に迎えたのが二年前。王都のタウンハウスで愛を育み、半年前には待望の長男が誕生した。
これでアーチボルト侯爵家は安泰、と思っていたのだが…。
事の始まりは、毎年のように攻めてくるポートレット帝国だ。大国だけあって、兵力が多い。追い返してはいるが、毎年の侵攻で海軍も疲弊する。
兵力差によって海馬部隊がいなければ厳しいような戦いが続いているのだ。
国王陛下は事態を重く見て、同じく海軍を有するエスパル国と同盟を結ぶことを決めた。その証として、エスパルの王女が王太子に、つまりはエリーの幼馴染であるフェイビアンに嫁ぐことになった。
そのためにもともと決まっていた婚約が解消となった。その相手は、ダンフォード公爵家のご令嬢である。
ダンフォード公爵家は王族から分かれた家で、由緒正しく、力もある家だ。王族に嫁ぐはずだった令嬢にふさわしい家となると限られるが、ちょうどよく婚約者がいない公爵令息がいた。
筆頭公爵家であるオルグレン公爵家の嫡男、エリーの幼馴染であるブラッドリーである。
ブラッドリーとダンフォード公爵令嬢が結婚すればいいと多くの高位貴族が思ったが、ブラッドリーが先手を打った。
王太子の婚約解消が明るみに出る前に秘密裏にロンズデール伯爵家の令嬢と婚約し、結婚したのだ。国王陛下が止めるのではとも思われたが、スムーズに結婚まで進んでしまった。
そうなると、困るのはダンフォード公爵令嬢の嫁ぎ先である。
王家の都合で婚約解消したのだから、王家の威信にかけて嫁ぎ先を見つけねばならない。
しかし、年頃の令息には婚約者がおり、破談にするのは外聞が悪い。となると高位貴族の後妻だが、候補は実質一人しかいなかった。
エリーの父、アーチボルト侯爵である。
しかし、アーチボルト家にはすでに成人済みの子供が五人もおり、長男継承の鉄則がある。次期侯爵に嫡男が生まれたばかりだし、高位貴族の嫁の産む子供など争いの種になる。
それにアーチボルト侯爵自身も娘と同年代のご令嬢にどうこうしようとも思わない。
そこで白い結婚を提案したのだが、相手方のダンフォード公爵家がその条件に渋った。
「最高の娘を嫁に出すのに、白い結婚だなんてありえない。」
「公爵家の令嬢を妻として迎えるのだから、生まれる息子を嫡男にするのは当たり前だ。」
「前妻はしがない伯爵家の出だろう。どちらを優先するかなど明白だ。」
と言いたい放題だったそうだ。
父とともに顔合わせの場に臨んでいた長兄のフレデリックは、憤りで般若のような顔になりかけている父をなだめながら、「公爵殿のご意見は承知いたしました」と鋭く公爵と令嬢を見る。
母を馬鹿にされて、兄も多少は怒っていたのだろう。
「ではご令嬢と父との間に男児が生まれれば、私は跡継ぎの座を譲りましょう。」
「フレッド!長男継承の鉄の掟を忘れたのか!?」
「父上は黙っていてください。息子全員廃嫡すれば長男になるでしょう。」
父は考えたこともない息子の意見に白目を剝きそうになっていたそうだ。
「では契約書を作って、婚約を結びましょう。」
父を放置してフレデリックが結んできた契約は意訳すると、『アーチボルト侯爵は閨を試み、ダンフォード公爵令嬢がアーチボルト侯爵の長男を生んだ場合に限り、跡継ぎをその息子に譲る』というものだ。
「なんでこんな契約を結んだんだ!結婚することは仕方がないとしても、跡継ぎまで譲る必要はない!しかもあんな小娘を抱けって言うのか!」
「父上、落ち着いてください。」
「落ち着けるか!」
「どうせ子供はできません。」
「でき…ないだって?俺のピーーーはまだ現役だぞ?」
「入りません。」
「何が?」
「忘れたのですか?父上のそっちの息子は巨大すぎて娼婦ですら諦めました。母上との子づくりだって魔女の秘薬頼みだったのでしょう?」
「な、な!?」
「母上からの遺言です。俺とエリーは知ってますよ。」
「エリーまで!?」
「秘薬を公爵令嬢が用意してこなければ問題ありません。事前に調査をされていたら危ないですが、父上の様子から公爵たちはそんなこと考えもしないでしょう。
ここで公爵家ともめるより、のらりくらりと躱していきましょう。」
そうして婚約が調い、ダンフォード公爵令嬢が結婚前にアーチボルト領を訪れたのはエリーが18歳の春だった。
「ごきげんよう、アーチボルト侯爵家の皆様。結婚後は母としてよろしくお願いいたしますわ。」
訪問したダンフォード公爵令嬢であるキャサリンを父と長兄のフレデリックを除く兄妹四人で出迎えた。兄姉は挨拶をするとすぐに海軍の仕事があるということにして下がらせた。
公爵家の不興を買うようなことを言うに決まっているからだ。
「あら、私のお相手はあなたがしてくださるの?」
「はい。お久しぶりです、キャサリン様。」
「お久しぶりね、エリザベス様。あなたが王立学園から逃げ帰って以来かしら。」
公の場では淑女らしい回りくどい嫌味を言うキャサリンだが、プライベートではもっと直接的な嫌味を言う。こういう攻撃的なことしか言えない、ツンデレならぬツンツンなのだ。
デレもどこかにあるのかもしれないが、エリーはデレられたことはない。
「逃げ帰ったわけではないことはご存じでしょう?」
「表向きはね。でも内心は大喜びで海軍に入ったのではないのかしら。」
キャサリンはエリーの一つ年上で、王立学園の中等部で二年ほど一緒だった。学年が違うと付き合いはないのだが、エリーは生徒会で書記をしていたので、一つ上の代の副会長であったキャサリンとは面識があるのだ。
「短慮なご令嬢はあなたのこと大女とか男女とか散々陰口を叩いていたものね。国防について正しく理解していないのよ。王立学園に入学できる頭なはずなのに。」
エリーが将来海軍に入るということを、キャサリンは正しく理解していた。王族の血を引く誇りがある彼女は、国を守るために命をかける予定のエリーを馬鹿にすることはなかった。
しかし、彼女が言うところの”短慮な令嬢”たちを止めることもなかった。キャサリンの考えでは、それはエリーのやるべきことだったのだろう。
いまだにどうすれば止められたのかはわからない。きっとエリーに貴族夫人は向いていないのだ。
用意したお茶の席でキャサリンは紅茶を一口優雅に運ぶ。
「嫁入りしたら紅茶は変えるわ。」
「そういえばこだわりをお持ちでしたね…。嫁入り前のこの”視察”は結婚後に用意するものを探るためですか?」
「それもあるけれど、結婚後にどんな不安要素があるか探るのが大きいわ。私はずっと王都から出てないもの。」
アーチボルト領は特殊な領地だ。家の使用人たちの結束も固く、キャサリンに対してあまり好意的ではない。
「お察しでしょうけれど、歓迎はされませんよ。」
「アーチボルト侯爵が貴族的な考え方をされないというのは顔合わせのときに把握したわ。どうせならフレデリック様の方に嫁ぎたかったわ。理知的でいらしたし、貴族についてもよくわかっていらっしゃるし。」
なるほど、兄にはそういう印象を持ったのか。
「新鮮な感想ですね。海軍では、兄はもう少し筋肉がある方がいい、と言われていますから。」
「永遠に分かり合えないわ。でも、息子さえ設ければ別居もできるでしょう。」
クッキーを一口、キャサリンはちょっと考えるような顔になる。そういえばお菓子にもこだわりがあったな。
「まあ、あのブラッドリー・オルグレンと結婚させられるよりは全然マシよ。私を振って学園にも通っていない令嬢と婚約したのは癪にさわるけれど。
女心とか、女の評判なんて一ミリもわからない、非協力的な夫になるのが目に見えてるもの。」
「キャサリン様でしたら関係ないのでは?」
「まあね。でも、嫌いなのよ。」
ちなみに、エリーはキャサリンのこのはっきりしたところは嫌いではない。
「あなたはずっとアーチボルト領にいるんでしょう?」
「いえ、多分夏からは辺境です。」
「あら、残念。お友達がいると思っていたのに。」
これがキャサリンの初めてのエリーへのデレである。
キャサリンは心底残念そうな顔をしているが、嫁入り後の脳筋たちとキャサリンのバトルを思うと辺境行きが決まっていてよかったとエリーは心底思った。
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