8 / 75
第一章 Side A
8 エリーと驚きの事実
しおりを挟む
大変申し訳ないです!一話すっ飛ばして公開されていました!抜けていた第五話を本日追加で公開していますのでご確認ください!
ーーーーー
エリーが紆余曲折を経て相棒となったサムと出会って一年が過ぎた。結局、サムの飼い主は現れず、今もサムはエリーの隣にいる。
隣にいると言っても、常に一緒ではない。
エリーが鍛錬をしているときや食事のときはもちろんいない。夜は侯爵家に用意した犬小屋で寝るサムとはもいろん別行動だ。
相変わらず人間の食べ物ばかり好んで食べるが、最近はミルクをよく飲むようになった。なぜか、サムにミルクを用意してあげる人物が後をたたないのだ。
時々、サムが操っているのではないかと思う時がある。まさか、とは思うが。
季節はまた夏になり、新しい見習い兵たちが海軍にやってきた。彼らは毎日、海馬の入り江に足を運んだり、訓練したりと忙しい。
まだ、エリーよりも小さい子も多くて、かわいいなと思う。最近、同期の男子たちの成長は著しく、あっという間に身長を抜かれてしまった。
軍略部隊の同期であるアイザックはもはやエリーより頭半分ほど背が高い。
エリーの身長が伸び悩んでいるというのはあるが。
今、海軍基地にはどこか張り詰めた空気が流れている。好戦的な大国であるポートレット帝国が進軍の準備をしているとの情報が入ったからだ。
軍略部隊では過去の作戦の分析や密偵からの情報の分析など、やることはたくさんある。下っ端のエリーにも大量の雑用が押し付けられていた。
今日は一か月ぶりにちゃんとした休みをもらい、サムとピクニックに出かけていた。場所は海馬の入り江だ。
「別に私は海馬が嫌いなわけじゃないのよ?」
エリーは海馬が近づけない場所にシートとランチを広げながら、サムに話しかけた。
「海馬部隊の性格の悪い兵が嫌いなだけ。海馬はとてもきれいだと思うわ。サムぐらい好かれてたらうんざりするのかもしれないけれど。」
シートから近い海岸を見れば、灰色の海馬が集まりつつある。
「なんでこんなにも好かれるのかしら…。もはや病気じゃないかと思うわ。」
バスケットからは美味しそうなピクニックパイを出し、シート上に並べていく。サムも食べたそうにこちらを見ているが、「ダメよ」と言ってサム用の皿の上には軽く焼いたお肉やゆでた野菜を置いていく。もちろん味付けはなしだ。
「すぐに人の食べ物をねだるんだから。サムには味付けが濃すぎるのよ?」
尻尾を下げてしょんぼりして見せるが、エリーは騙されない。
「そっちのお肉も私が焼いてあげたんだから、ちゃんと食べてね。」
実はエリーの趣味はお料理だ。それもお菓子作りではなく、セイボリー系のパイやパンを作ってがっつり食べる。そのあたりはエリーも体育会系の軍人であった。
「海軍に入って一年か…。もっと陰湿ないじめとか、嘲笑にさらされるかと思ったけれど、大したことはなかったわね。王立学園の方がひどかったわ。やっぱり…。」
エリーの膝にぼふんと何かが乗ってきたので、下を見ると膝の上に頭を乗せてくりくりした黒目でこちらを見上げてくるサムの姿があった。
見ると、餌は食べきってしまったようだ。おねだりには応じないぞとピクニックパイの塊をバスケットの中に隠す。
「やっぱり、父上のおかげかな…。アーチボルト本家の娘っていうのが聞いてるのかも。海馬部隊とも作戦のとき以外は距離をとれてるし。」
膝の上から、ぶううんと不満そうな鼻息がしたが、パイはあげないよとなだめるように頭を撫でた。
「軍略部隊に入れてもらえたのがよかったかもね。」
父は好きだが、ポジティブすぎる性格が重荷になる時があった。大丈夫と言うが、何を根拠に大丈夫と言っているのだと。
長兄のフレデリックも好きだが、彼は優秀すぎる。海馬にも乗っているし、エリーの完全な上位互換だ。比べても無駄だとは思うが、どうしても比べてしまう。
他の兄姉とそりがあわないのはウォルターを見ればわかるだろう。
軍略部隊にはアーチボルト家の者はいない。みんな海馬を使役していない。エリーにとっては気楽だった。
ぼーっとピクニックパイを食べながら海岸沿いに群がっている海馬たちを眺めていると、突然海馬たちが道を開けるように海岸から離れた。
「…え?」
驚いてエリーはパイを置く。何事かと膝の上のサムも頭を上げた。
灰色の海馬たちの奥から現れたのは、真っ黒な体色のひと際大きい海馬だった。
「黒い海馬!?初めて見るわ…。」
エリーの16年の経験の中でも黒い海馬が現れたことはない。長い海軍の歴史の中でも黒い海馬を使役した兵はいない。
黒い海馬は海岸のそばまでやってくるとじーっとこちらを見てきた。もしかして、私?と思うことはない。膝に視線を落とすと、サムがまたエリーの膝の上に頭を落としたところだった。
サムが自分に全く興味を示さないところを見て諦めたのか、黒い海馬は五分ほどで海へと戻っていった。
黒い海馬が海へと戻っていくと、何事もなかったかのように灰色の海馬たちが戻ってきて先ほどまでのように海岸に群がり始めた。
「サムは本当に海馬に好かれるわね。あんな珍しい黒い海馬まで呼び寄せるなんて…。」
エリーが優しくサムの頭を撫でると、サムがもっと撫でてといった様子で頭を傾けた。ご希望にこたえて顎から首にかけてを撫でてやる。
「それにしてもさっきの海馬たち…、まるで突然現れた大将を前に敬礼をする一般兵みたいだったわ。野生の海馬にも序列があるのね。」
そう言ってエリーはふとサムを撫でる手を止める。
野生の海馬にも序列がある…?ならば灰色の海馬が一番下で次いで白い海馬、黒い海馬がトップだ。それは海馬部隊でも同じで、優秀な海馬ほど色は白っぽい。
海馬部隊で出世する兵の相棒はみんな白っぽい海馬だ。だから新兵はみんな白い海馬を使役しようと最初はねばるのだが、あきらめて灰色の海馬を使役するというのがお決まりだ。
しかし、もともと使役した海馬たちが自身の序列意識に従っているとしたらどうだろう?
海馬は使役している兵ではなく、その場で最も序列の高い海馬に従っているだけだとしたら…?
「いやいや、待って待って、父上や兄上の海馬は二人の指示に従っているから…。」
でも、他の海馬は?他の海馬は相棒の指示に従っているのか…?もし格上の海馬の指示に従っているだけだとしたら…?
「白い海馬が戦闘中に死んだら、海馬たちは海軍の指示に従わなくなる…?」
ーーーーー
エリーが紆余曲折を経て相棒となったサムと出会って一年が過ぎた。結局、サムの飼い主は現れず、今もサムはエリーの隣にいる。
隣にいると言っても、常に一緒ではない。
エリーが鍛錬をしているときや食事のときはもちろんいない。夜は侯爵家に用意した犬小屋で寝るサムとはもいろん別行動だ。
相変わらず人間の食べ物ばかり好んで食べるが、最近はミルクをよく飲むようになった。なぜか、サムにミルクを用意してあげる人物が後をたたないのだ。
時々、サムが操っているのではないかと思う時がある。まさか、とは思うが。
季節はまた夏になり、新しい見習い兵たちが海軍にやってきた。彼らは毎日、海馬の入り江に足を運んだり、訓練したりと忙しい。
まだ、エリーよりも小さい子も多くて、かわいいなと思う。最近、同期の男子たちの成長は著しく、あっという間に身長を抜かれてしまった。
軍略部隊の同期であるアイザックはもはやエリーより頭半分ほど背が高い。
エリーの身長が伸び悩んでいるというのはあるが。
今、海軍基地にはどこか張り詰めた空気が流れている。好戦的な大国であるポートレット帝国が進軍の準備をしているとの情報が入ったからだ。
軍略部隊では過去の作戦の分析や密偵からの情報の分析など、やることはたくさんある。下っ端のエリーにも大量の雑用が押し付けられていた。
今日は一か月ぶりにちゃんとした休みをもらい、サムとピクニックに出かけていた。場所は海馬の入り江だ。
「別に私は海馬が嫌いなわけじゃないのよ?」
エリーは海馬が近づけない場所にシートとランチを広げながら、サムに話しかけた。
「海馬部隊の性格の悪い兵が嫌いなだけ。海馬はとてもきれいだと思うわ。サムぐらい好かれてたらうんざりするのかもしれないけれど。」
シートから近い海岸を見れば、灰色の海馬が集まりつつある。
「なんでこんなにも好かれるのかしら…。もはや病気じゃないかと思うわ。」
バスケットからは美味しそうなピクニックパイを出し、シート上に並べていく。サムも食べたそうにこちらを見ているが、「ダメよ」と言ってサム用の皿の上には軽く焼いたお肉やゆでた野菜を置いていく。もちろん味付けはなしだ。
「すぐに人の食べ物をねだるんだから。サムには味付けが濃すぎるのよ?」
尻尾を下げてしょんぼりして見せるが、エリーは騙されない。
「そっちのお肉も私が焼いてあげたんだから、ちゃんと食べてね。」
実はエリーの趣味はお料理だ。それもお菓子作りではなく、セイボリー系のパイやパンを作ってがっつり食べる。そのあたりはエリーも体育会系の軍人であった。
「海軍に入って一年か…。もっと陰湿ないじめとか、嘲笑にさらされるかと思ったけれど、大したことはなかったわね。王立学園の方がひどかったわ。やっぱり…。」
エリーの膝にぼふんと何かが乗ってきたので、下を見ると膝の上に頭を乗せてくりくりした黒目でこちらを見上げてくるサムの姿があった。
見ると、餌は食べきってしまったようだ。おねだりには応じないぞとピクニックパイの塊をバスケットの中に隠す。
「やっぱり、父上のおかげかな…。アーチボルト本家の娘っていうのが聞いてるのかも。海馬部隊とも作戦のとき以外は距離をとれてるし。」
膝の上から、ぶううんと不満そうな鼻息がしたが、パイはあげないよとなだめるように頭を撫でた。
「軍略部隊に入れてもらえたのがよかったかもね。」
父は好きだが、ポジティブすぎる性格が重荷になる時があった。大丈夫と言うが、何を根拠に大丈夫と言っているのだと。
長兄のフレデリックも好きだが、彼は優秀すぎる。海馬にも乗っているし、エリーの完全な上位互換だ。比べても無駄だとは思うが、どうしても比べてしまう。
他の兄姉とそりがあわないのはウォルターを見ればわかるだろう。
軍略部隊にはアーチボルト家の者はいない。みんな海馬を使役していない。エリーにとっては気楽だった。
ぼーっとピクニックパイを食べながら海岸沿いに群がっている海馬たちを眺めていると、突然海馬たちが道を開けるように海岸から離れた。
「…え?」
驚いてエリーはパイを置く。何事かと膝の上のサムも頭を上げた。
灰色の海馬たちの奥から現れたのは、真っ黒な体色のひと際大きい海馬だった。
「黒い海馬!?初めて見るわ…。」
エリーの16年の経験の中でも黒い海馬が現れたことはない。長い海軍の歴史の中でも黒い海馬を使役した兵はいない。
黒い海馬は海岸のそばまでやってくるとじーっとこちらを見てきた。もしかして、私?と思うことはない。膝に視線を落とすと、サムがまたエリーの膝の上に頭を落としたところだった。
サムが自分に全く興味を示さないところを見て諦めたのか、黒い海馬は五分ほどで海へと戻っていった。
黒い海馬が海へと戻っていくと、何事もなかったかのように灰色の海馬たちが戻ってきて先ほどまでのように海岸に群がり始めた。
「サムは本当に海馬に好かれるわね。あんな珍しい黒い海馬まで呼び寄せるなんて…。」
エリーが優しくサムの頭を撫でると、サムがもっと撫でてといった様子で頭を傾けた。ご希望にこたえて顎から首にかけてを撫でてやる。
「それにしてもさっきの海馬たち…、まるで突然現れた大将を前に敬礼をする一般兵みたいだったわ。野生の海馬にも序列があるのね。」
そう言ってエリーはふとサムを撫でる手を止める。
野生の海馬にも序列がある…?ならば灰色の海馬が一番下で次いで白い海馬、黒い海馬がトップだ。それは海馬部隊でも同じで、優秀な海馬ほど色は白っぽい。
海馬部隊で出世する兵の相棒はみんな白っぽい海馬だ。だから新兵はみんな白い海馬を使役しようと最初はねばるのだが、あきらめて灰色の海馬を使役するというのがお決まりだ。
しかし、もともと使役した海馬たちが自身の序列意識に従っているとしたらどうだろう?
海馬は使役している兵ではなく、その場で最も序列の高い海馬に従っているだけだとしたら…?
「いやいや、待って待って、父上や兄上の海馬は二人の指示に従っているから…。」
でも、他の海馬は?他の海馬は相棒の指示に従っているのか…?もし格上の海馬の指示に従っているだけだとしたら…?
「白い海馬が戦闘中に死んだら、海馬たちは海軍の指示に従わなくなる…?」
3
お気に入りに追加
69
あなたにおすすめの小説
日給10万の結婚〜性悪男の嫁になりました〜
橘しづき
恋愛
服部舞香は弟と二人で暮らす二十五歳の看護師だ。両親は共に蒸発している。弟の進学費用のために働き、貧乏生活をしながら貯蓄を頑張っていた。 そんなある日、付き合っていた彼氏には二股掛けられていたことが判明し振られる。意気消沈しながら帰宅すれば、身に覚えのない借金を回収しにガラの悪い男たちが居座っていた。どうやら、蒸発した父親が借金を作ったらしかった。
その額、三千万。
到底払えそうにない額に、身を売ることを決意した途端、見知らぬ男が現れ借金の肩代わりを申し出る。
だがその男は、とんでもない仕事を舞香に提案してきて……
人質姫と忘れんぼ王子
雪野 結莉
恋愛
何故か、同じ親から生まれた姉妹のはずなのに、第二王女の私は冷遇され、第一王女のお姉様ばかりが可愛がられる。
やりたいことすらやらせてもらえず、諦めた人生を送っていたが、戦争に負けてお金の為に私は売られることとなった。
お姉様は悠々と今まで通りの生活を送るのに…。
初めて投稿します。
書きたいシーンがあり、そのために書き始めました。
初めての投稿のため、何度も改稿するかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします。
小説家になろう様にも掲載しております。
読んでくださった方が、表紙を作ってくださいました。
新○文庫風に作ったそうです。
気に入っています(╹◡╹)
【完結】鮮血の妖精姫は、幼馴染の恋情に気がつかない ~魔法特待の貧乏娘、公爵家嫡男に求婚されつつ、学園生活を謳歌します~
はづも
恋愛
過去、魔物の大量発生から領地と領民を守るために奮闘したマニフィカ伯爵家は、借金まみれになっていた。
そんな家の娘であるマリアベルは、決めた。自分が魔物をぶっ倒しまくると。
身なりなんて二の次で魔法の特訓と魔物退治に明け暮れる彼女は、いつしか「鮮血のマリアベル」と呼ばれるようになっていた。
幼馴染で公爵家嫡男のアーロン・アークライトは、そんな彼女に長年の片思い中。
学園に入学し、パーティーで着飾ったマリアベルは、「あんなにきれいだったのか」と男たちの注目の的となる。
焦ったアーロンは、他の男にとられる前にと急いで彼女にプロポーズしてしまう。
しかし想いは届かないうえ、不安は的中し、マリアベルは学園で人気者になっていく!
男女問わず無自覚に攻略するマリアベルと、恋敵が増えて胃痛がするアーロン。
アーロンの気持ちは、マリアベルに届くのか!?
ずっと片思いしてたのに上手く思いが伝わらない不憫ヒーローと、「魔力の高い子供が欲しいってこと!?」と勘違いするヒロインの平和なすれ違い&ヒロイン愛されものです。
このお話は、小説家になろう、アルファポリス、ツギクル、エブリスタ、ベリーズカフェに掲載されています。
愛を知らない「頭巾被り」の令嬢は最強の騎士、「氷の辺境伯」に溺愛される
守次 奏
恋愛
「わたしは、このお方に出会えて、初めてこの世に産まれることができた」
貴族の間では忌み子の象徴である赤銅色の髪を持って生まれてきた少女、リリアーヌは常に家族から、妹であるマリアンヌからすらも蔑まれ、その髪を隠すように頭巾を被って生きてきた。
そんなリリアーヌは十五歳を迎えた折に、辺境領を収める「氷の辺境伯」「血まみれ辺境伯」の二つ名で呼ばれる、スターク・フォン・ピースレイヤーの元に嫁がされてしまう。
厄介払いのような結婚だったが、それは幸せという言葉を知らない、「頭巾被り」のリリアーヌの運命を変える、そして世界の運命をも揺るがしていく出会いの始まりに過ぎなかった。
これは、一人の少女が生まれた意味を探すために駆け抜けた日々の記録であり、とある幸せな夫婦の物語である。
※この作品は「小説家になろう」「カクヨム」様にも短編という形で掲載しています。
果たされなかった約束
家紋武範
恋愛
子爵家の次男と伯爵の妾の娘の恋。貴族の血筋と言えども不遇な二人は将来を誓い合う。
しかし、ヒロインの妹は伯爵の正妻の子であり、伯爵のご令嗣さま。その妹は優しき主人公に密かに心奪われており、結婚したいと思っていた。
このままでは結婚させられてしまうと主人公はヒロインに他領に逃げようと言うのだが、ヒロインは妹を裏切れないから妹と結婚して欲しいと身を引く。
怒った主人公は、この姉妹に復讐を誓うのであった。
※サディスティックな内容が含まれます。苦手なかたはご注意ください。
銀の髪に咲く白い花 ~半年だけの公爵令嬢と私の物語~
新道 梨果子
恋愛
エイゼン国大法官ジャンティの屋敷に住む書生、ジルベルト。ある日、主人であるジャンティが、養女にすると少女リュシイを連れ帰ってきた。
ジルベルトは、少女を半年で貴族の娘らしくするようにと言われる。
少女が持ち込んだ植木鉢の花が半年後に咲いたら、彼女は屋敷を出て行くのだ。
たった半年だけのお嬢さまと青年との触れ合いの物語。
※ 「少女は今夜、幸せな夢を見る ~若き王が予知の少女に贈る花~」「その白い花が咲く頃、王は少女と夢を結ぶ」のその後の物語となっておりますが、読まなくとも大丈夫です。
※ 「小説家になろう」にも投稿しています(検索除外中)。
【完結】元お飾り聖女はなぜか腹黒宰相様に溺愛されています!?
雨宮羽那
恋愛
元社畜聖女×笑顔の腹黒宰相のラブストーリー。
◇◇◇◇
名も無きお飾り聖女だった私は、過労で倒れたその日、思い出した。
自分が前世、疲れきった新卒社会人・花菱桔梗(はなびし ききょう)という日本人女性だったことに。
運良く婚約者の王子から婚約破棄を告げられたので、前世の教訓を活かし私は逃げることに決めました!
なのに、宰相閣下から求婚されて!? 何故か甘やかされているんですけど、何か裏があったりしますか!?
◇◇◇◇
お気に入り登録、エールありがとうございます♡
※ざまぁはゆっくりじわじわと進行します。
※「小説家になろう」「エブリスタ」様にも掲載しております(アルファポリス先行)。
※この作品はフィクションです。特定の政治思想を肯定または否定するものではありません(_ _*))
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる