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第3章 3年時 ーアレックス編ー
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『愛するアレックス
クリスマス休暇も会えなくて寂しいです。マクレガー家の皆さんによろしくお伝えしてください。
ネイトとビクトリア嬢と仲を取り持ってあげてください。本当にビクトリア嬢はあんなに良い子で気遣いもできるのにネイトはいつもないがしろにして…。』
クリスマス休暇は郊外の実家に帰らず、首都のマクレガー家のタウンハウスで兄ネイトと一緒にお世話になっていたアレックスは通常運転の母からの手紙を客室の机の上に置く。
客室の扉が叩かれて、お出かけ用におしゃれなコートを着たリアが入ってきた。
「アレックス、本当に今日大丈夫?」
「うん。ノエルとショーンがバスケットボールの試合に誘ってくれたんだ。一緒に行ってくるよ。リアは兄さんと楽しんできて。デートなんて久しぶりでしょ?」
「そうだけど…。」
「だって、兄さんとリアは婚約者同士なんだから。母上も心配してるんだ。仲が悪いんじゃないかって。」
リアは少し寂しそうな顔をしながら、ネイトを迎えに行った。…兄さん、今日は暴走しないといいけど。
ネイトとリアの初めての顔合わせは母に連れられてアレックスも来ていた。それはアレックスが5歳、ネイトとリアが7歳の時だった。初めて訪ねたマクレガー家は豪華で、それまで自分たちの生活が貧しいと思ったことはなかったが、レベルが違うお金持ちというのに初めて出会った時だった。
リアことビクトリア・マクレガーはマクレガー家当主の姪で、当主の嫡子ではないためか、かなり7歳にして大人びていてしっかり者だった。
そして今までアレックスが出会った中で一番かわいかった。それはネイトにとっても同じだった。
ただ、アレックスが素直に『こんなにかわいい女の子に初めて会いました』なんてタラシなことを言ったのに対して、兄は『フリフリした格好して、自分は可愛いつもりなのかよ、ブス』だった。
7歳のリアは大人だった。でも、そんなことばかり言うネイトといてもあんまり楽しくないのだろう。ネイトよりもアレックスと一緒にいる時間が長かったし、それが気に食わないネイトがまた暴言を吐くというその繰り返しが、残念なことに今に至っている。
ーーーー
「ウィザーズ!よくやった!!」
広場に設置された魔法スクリーンに投影される試合を見終えた。なんでもクリスマスマッチなる特別試合で隣国ヒューゲンのチームとのバスケットボールの試合で、見事ウィザーズが勝利した。
ざっくりルールを事前に学んでいたアレックスは、その場の雰囲気にものまれ、ゲームをめちゃくちゃ楽しんだ。
周りのウィザーズファンたちと写真を撮ったり、ハイタッチをしたりして、イエーイと言いながら広場を出る。
「アレックス、今日は来てくれてありがとう!」
「すごい楽しかった!ノエル、ショーン、誘ってくれてありがとう!」
「チケットはちょっと高くて手に入らなかったけど、スクリーンも十分な迫力だったね。これも新技術のお披露目をこのタイミングでしてくれたセドリック商会に感謝だね。」
「この後はどうする?夜ご飯は?」
「どこかで食べて帰るって言ってある。」
辺りはすでに夕飯の時刻を少し過ぎて暗くなっていた。リアとネイトが外食するので、一人でマクレガー家で食べる気になれず、夕飯は断ったのだ。せっかくのクリスマスだが、まあクリスマスということを除けばただの冬の日だから。
「私の家来る?ショーンは家に泊まっていくことになってるの。」
「実家は接待クリスマスパーティーだから。」
ショーンはちょっとそわそわしている。…そりゃ好きな女の子のお家に泊まるんだからそわそわするか。
「僕が急に行っても大丈夫?」
「もちろん!ただ、帰りが遅くなっちゃうから…。あ、いっそ泊ってく?」
こうしてアレックスもノエル家に泊まることとなり、帰りは送ってくれるはずだったマクレガー家の魔法車のところにやってくると、リアが乗り込むところだった。
「リア?もうディナー終わったの?兄さんは?」
ネイトは見たところいない。…嫌な予感がする。
「ネイトは…途中でいなくなってしまって…ディナーもデザートを断って出てきたところなの。」
リアをカップルも多いだろう店でクリスマスに一人で食事させたの?控える使用人からも怒りが伝わってくる。
「ネイトはご飯食べたの?帰りましょうか?」
リアは少し鼻声で、アレックスはなんて声をかけていいのかわからなかった。
「リア?」
ノエルとショーンがこちらにやってくる。一目で何かあったと察したらしいノエル。さすがです。
「リアもうちのクリスマスパーティー来ない?人が多い方が楽しいし。」
ーーーー
「お父さん、ただいま!友達増えちゃったけどいい?」
「おかえり。まあ、大丈夫だろう。初めまして。ノエルの父のカイルです。」
ノエルの家はアンティークな洋服屋さんの上の階にあった。出迎えたのはノエルと同じくせ毛の金髪の男性だった。
机の上にはチキンの丸焼きにサラダ、揚げたポテトに切り分けたバケット、帰宅に合わせて作ったのか湯気の立ったグラタン、おいしそうな料理が山盛りになっていた。
「うわ!すごい!おいしそう!」
アレックスは思わず声をあげた。ノエルの父は満面の笑みだ。食器を足して、飲み物をついで、食事が始まった。
「メリークリスマス!そして誕生日おめでとう、ノエル!」
「「え!?」」
突然参加することになったアレックスとリアは全く知らなくて慌ててしまうこととなった。
食卓に着いたのは子供たち4人とカイルだけだった。ノエルの母はどうやらいないようだ。ダイニングから見えるところには写真が何枚か飾られており、中には綺麗なストレートのシルバーブロンドでノエルを大人にしたような女性の写真があった。
「全部カイルさんが作ったんですか?」
「そうだよ。口に合えばいいんだけど。」
「すごくおいしいです、お父様。」
元気のなかったリアも笑顔になっている。今日のバスケットボールのクリスマスマッチの話をした後、自然とリアの今日の話になった。
「え?リアとネイトって婚約者同士だったの??」
ノエルとショーンは驚いたようだった。すでに付き合いも3年目に入ろうかという仲なのに、そういう話、クラスメイトとしないんだな…。
「しかも、クリスマスのデートを途中で逃げられたですって!?信じられない!そんなやつ別れちゃうべきよ!!」
リアの目が点になった。もちろんアレックスにとっても驚きの提案だった。
「そ、そんな簡単に別れられないわ。これはマクレガー家とドーリン家の契約なの。ドーリン家の次期当主にマクレガー家の血縁から嫁がせるっていう。」
「契約は絶対じゃないでしょう?内容によっては破棄できるはずだわ。例えば、ネイトに当主になる資格をなくす、とか、リアが自分で結婚相手を選ぶ権利を持てるようになるとか。」
リアは目を瞬いた。そしてちょっと考えるそぶり。…あ、これ、兄さん、まずいかも。リアに捨てられるかも。
クリスマス休暇も会えなくて寂しいです。マクレガー家の皆さんによろしくお伝えしてください。
ネイトとビクトリア嬢と仲を取り持ってあげてください。本当にビクトリア嬢はあんなに良い子で気遣いもできるのにネイトはいつもないがしろにして…。』
クリスマス休暇は郊外の実家に帰らず、首都のマクレガー家のタウンハウスで兄ネイトと一緒にお世話になっていたアレックスは通常運転の母からの手紙を客室の机の上に置く。
客室の扉が叩かれて、お出かけ用におしゃれなコートを着たリアが入ってきた。
「アレックス、本当に今日大丈夫?」
「うん。ノエルとショーンがバスケットボールの試合に誘ってくれたんだ。一緒に行ってくるよ。リアは兄さんと楽しんできて。デートなんて久しぶりでしょ?」
「そうだけど…。」
「だって、兄さんとリアは婚約者同士なんだから。母上も心配してるんだ。仲が悪いんじゃないかって。」
リアは少し寂しそうな顔をしながら、ネイトを迎えに行った。…兄さん、今日は暴走しないといいけど。
ネイトとリアの初めての顔合わせは母に連れられてアレックスも来ていた。それはアレックスが5歳、ネイトとリアが7歳の時だった。初めて訪ねたマクレガー家は豪華で、それまで自分たちの生活が貧しいと思ったことはなかったが、レベルが違うお金持ちというのに初めて出会った時だった。
リアことビクトリア・マクレガーはマクレガー家当主の姪で、当主の嫡子ではないためか、かなり7歳にして大人びていてしっかり者だった。
そして今までアレックスが出会った中で一番かわいかった。それはネイトにとっても同じだった。
ただ、アレックスが素直に『こんなにかわいい女の子に初めて会いました』なんてタラシなことを言ったのに対して、兄は『フリフリした格好して、自分は可愛いつもりなのかよ、ブス』だった。
7歳のリアは大人だった。でも、そんなことばかり言うネイトといてもあんまり楽しくないのだろう。ネイトよりもアレックスと一緒にいる時間が長かったし、それが気に食わないネイトがまた暴言を吐くというその繰り返しが、残念なことに今に至っている。
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「ウィザーズ!よくやった!!」
広場に設置された魔法スクリーンに投影される試合を見終えた。なんでもクリスマスマッチなる特別試合で隣国ヒューゲンのチームとのバスケットボールの試合で、見事ウィザーズが勝利した。
ざっくりルールを事前に学んでいたアレックスは、その場の雰囲気にものまれ、ゲームをめちゃくちゃ楽しんだ。
周りのウィザーズファンたちと写真を撮ったり、ハイタッチをしたりして、イエーイと言いながら広場を出る。
「アレックス、今日は来てくれてありがとう!」
「すごい楽しかった!ノエル、ショーン、誘ってくれてありがとう!」
「チケットはちょっと高くて手に入らなかったけど、スクリーンも十分な迫力だったね。これも新技術のお披露目をこのタイミングでしてくれたセドリック商会に感謝だね。」
「この後はどうする?夜ご飯は?」
「どこかで食べて帰るって言ってある。」
辺りはすでに夕飯の時刻を少し過ぎて暗くなっていた。リアとネイトが外食するので、一人でマクレガー家で食べる気になれず、夕飯は断ったのだ。せっかくのクリスマスだが、まあクリスマスということを除けばただの冬の日だから。
「私の家来る?ショーンは家に泊まっていくことになってるの。」
「実家は接待クリスマスパーティーだから。」
ショーンはちょっとそわそわしている。…そりゃ好きな女の子のお家に泊まるんだからそわそわするか。
「僕が急に行っても大丈夫?」
「もちろん!ただ、帰りが遅くなっちゃうから…。あ、いっそ泊ってく?」
こうしてアレックスもノエル家に泊まることとなり、帰りは送ってくれるはずだったマクレガー家の魔法車のところにやってくると、リアが乗り込むところだった。
「リア?もうディナー終わったの?兄さんは?」
ネイトは見たところいない。…嫌な予感がする。
「ネイトは…途中でいなくなってしまって…ディナーもデザートを断って出てきたところなの。」
リアをカップルも多いだろう店でクリスマスに一人で食事させたの?控える使用人からも怒りが伝わってくる。
「ネイトはご飯食べたの?帰りましょうか?」
リアは少し鼻声で、アレックスはなんて声をかけていいのかわからなかった。
「リア?」
ノエルとショーンがこちらにやってくる。一目で何かあったと察したらしいノエル。さすがです。
「リアもうちのクリスマスパーティー来ない?人が多い方が楽しいし。」
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「お父さん、ただいま!友達増えちゃったけどいい?」
「おかえり。まあ、大丈夫だろう。初めまして。ノエルの父のカイルです。」
ノエルの家はアンティークな洋服屋さんの上の階にあった。出迎えたのはノエルと同じくせ毛の金髪の男性だった。
机の上にはチキンの丸焼きにサラダ、揚げたポテトに切り分けたバケット、帰宅に合わせて作ったのか湯気の立ったグラタン、おいしそうな料理が山盛りになっていた。
「うわ!すごい!おいしそう!」
アレックスは思わず声をあげた。ノエルの父は満面の笑みだ。食器を足して、飲み物をついで、食事が始まった。
「メリークリスマス!そして誕生日おめでとう、ノエル!」
「「え!?」」
突然参加することになったアレックスとリアは全く知らなくて慌ててしまうこととなった。
食卓に着いたのは子供たち4人とカイルだけだった。ノエルの母はどうやらいないようだ。ダイニングから見えるところには写真が何枚か飾られており、中には綺麗なストレートのシルバーブロンドでノエルを大人にしたような女性の写真があった。
「全部カイルさんが作ったんですか?」
「そうだよ。口に合えばいいんだけど。」
「すごくおいしいです、お父様。」
元気のなかったリアも笑顔になっている。今日のバスケットボールのクリスマスマッチの話をした後、自然とリアの今日の話になった。
「え?リアとネイトって婚約者同士だったの??」
ノエルとショーンは驚いたようだった。すでに付き合いも3年目に入ろうかという仲なのに、そういう話、クラスメイトとしないんだな…。
「しかも、クリスマスのデートを途中で逃げられたですって!?信じられない!そんなやつ別れちゃうべきよ!!」
リアの目が点になった。もちろんアレックスにとっても驚きの提案だった。
「そ、そんな簡単に別れられないわ。これはマクレガー家とドーリン家の契約なの。ドーリン家の次期当主にマクレガー家の血縁から嫁がせるっていう。」
「契約は絶対じゃないでしょう?内容によっては破棄できるはずだわ。例えば、ネイトに当主になる資格をなくす、とか、リアが自分で結婚相手を選ぶ権利を持てるようになるとか。」
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