Varth統一戦史

SummerSky

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第45話 大海嘯

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ユミ

 ソアラは目を丸くしていた、燃えるような青い瞳を見開いて、事情が飲み込めてないって顔だ。なんてキレイな顔してるんだこいつは。
 他の人も、ソアラがまさか負けるなんてことは、想像の範囲外だったらしく、唖然としていて、時間が止まったようになっていた。
ユミ「ネルと、おばさん誰ですか?」
ミネルヴァ「・・おっおばさん!?まさかワタシのことだ?ミネルヴァ・ミラキュリス、クードリオンの孫よ、DARCの所長もやってる、やってたわ」
ユミ「なんだボンボンか」
ミネルヴァ「あん?あのねぇ逆差別はやめなさい、ワタシは実力でDARCの所長になったのよ、サイクロイドもエスツーもワタシが作ったのよ」
ユミ「コネ入社はみんなそう言います、エスツーって何だ?」
ミネルヴァ「かちーん」
ネル「ミネルヴァは本当に優秀な科学者ですよ、そりゃニーナ先生に比べたら格段に見劣りますけど、それにエスツーは設計はカレンですけどね」
ミネルヴァ「あんたが一番ひどいこと言ってるわね、設計図を実物にするのがすごいんじゃない」
ユミ「作業続けてください、大海嘯を起こしましょう」
ネル「えっ??ユミは一体じゃあ何しに来たんですか?」
 ユミ「ソアラに会いに来た。大海嘯はワタシが起こす、ワタシがみんなに憎まれる魔王になる。ソアラ、もう他人のための復讐なんかしないでいい、あとは全部ワタシが引き受ける」
 呆然としてたソアラの目に生気が宿って、だんだん怒った顔に代わった
ソアラ「・・・れ・・・ぁあぁあ!!」
長年しゃべって無かったせいで痰がからまっていたのを血を吐く用にふりほどいた。こんな声だったんだ、なるほど、思ったよりハスキー。
ソアラ「誰なんだオマエは!?」
ユミ「あれしゃべらないんじゃなかったの?ソアラ、あなた大海嘯を起こして、その後それを知ってる人間を全員殺して自分も自殺するつもりだったでしょう?あなたと同じような目をした友達がワタシにはいたの、もう同じミスは繰り返さない、縛って拘束して監禁してでも、あなたは死なせない」
ソアラ「なにをわけわんないこ・・・」
ユミ「ちょっと今は眠ってて、どうせ寝てないんでしょ」
ソアラを麻酔銃でねんねさせた。さて、この通信レムにも聞こえてるんだろう、やつはどう出るかな?
ネル「ちょっといいですか?レムに伝えてください、レーゼはここにはいないですよ、コミュニティアに向かいました」
レム「っ・・・、カナビス、ここはまかせた」
ユミ「どういうこと?」
ネル「レーゼはカイを始末しに行ったってことです」
ユミ「ほぅ・・手間がはぶけたね、カナビス、話聞いてた?ワタシのギアがここでその大津波装置を起動させる、この三人を拘束して運び出して」
カナビス「無茶苦茶だなぁ・・、オッケーわかった」


ユミ「準備完了?」
ネル「はい、このパネルを操作すれば、核弾頭が連鎖爆破します、そうするとそのエネルギーが次々と増幅されてプレートが落ち込む、1000年間地盤が貯めたエネルギーが一気に解放されます」
ユミ「よし、全員退避、船も有線が伸びるギリギリまで逃げて」


ロミヲ「ここが限界だよ、対衝撃準備良し」
ユミ「じゃあいくよ・・・、さよなら第四文明・・・レムの言う通りだ、この文明はワタシが生まれた瞬間にはもう詰んでいた。核兵器が生まれるよりも前に、世界政府は完成されなきゃいけなかった、天使の輪で核の無い平和を作ったところで、いきなり新しい政府のルールを掲示したって、それを受け入れる器がなければ何も理解出来ない。
 全ては遅すぎた、もう一度やり直す、いや何万回でもやり直す、人間の可能性を、まだ1%も攻略してない、こんな宇宙の片隅の小さな星なんかで終わるわけにはいかねぇよ」

ステラから巨大な光の柱が空に突き出していった・・・宇宙から誰かが見てたらそれが見えただろうか・・・審判のために装置、さすがに荘厳な雰囲気だ・・・
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