Varth統一戦史

SummerSky

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第44話 エルドラン決戦

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シンカ

軍艦観測係「見えた!」
エスツーの群れは予想よりも、何倍も多かった
観測係「嘘だろ・・・増えてる」
エスツーはただの無人機じゃない、自己複製をする機能があったのだ。あのプログラムはほとんど自己複製のためのコードだったのか・・・予測では100万体くらいだと思ってたのに、ざっと見て計算すると400~500万体はいて、ずるずると海から迫ってきていた。まるでゾンビの軍隊みたいだ。こっちの戦力は5万程度。100倍ってわけか。
nano「ひるむな!作戦は変わらない、全員いいかっこしようとするな!自分の仕事をこなすだけでいい!ワタシを信じろ」
 本当にこの子は女子高生なんだろうか、マインドコントロールっていうのか、士気のコントロールがいかに戦争で大事なのかを熟知してる。指揮官は絶対に弱気なところは見せちゃいけないのだ。
 軍艦の砲撃を合図に戦いは幕を開けた。艦砲射撃ってのはこんなにすさまじい爆音がするものなのか、地面が割れるんじゃないかと思うような振動が伝わってくる。
nano「じゃあワタシも出撃する、あとはたのんだよ」
シンカ「えっ!??ワタシが指揮するの!?」
nano「タイミングはワタシが戦場で見ながら指示を出す、それをみんなに伝えるだけだ、大丈夫、出来るよ、学校一の秀才なんでしょ?」
子供にフォローされてる、情けない。そうだよ、出来なくてもやるっきゃないじゃないか。
 
 エスツーは知能がバッタ並だということが幸いした、エスツーはただ前に進んでくるだけで、包囲して攻撃しようなどという知恵はまわらないらしい。星型堡塁のバルカン機銃を前面に集中させることが出来て戦線が安定した。nanoは鬼神の如く一騎当千どころか一機当十万って具合に暴れまわった。
 みんな一致団結していた、非戦闘員も弾薬を運んだり、かけずりまわった、不謹慎だけれど、なんだかみんな幸福感でハイになっていた、普通に生きていたのでは絶対に味わえない充足感、魂が溶けるみたいな恍惚感・・・一瞬にしてすべてが過ぎ去っていった・・・

nano「ワタシ達の勝ちだ!勝鬨を上げろ!!」
うわぁ~~~~と歓声が上がる、みんなボロボロ泣いていた。

観測係「おい・・・嘘だろ・・・第二波来ます」
おそらくヴェインランドを壊滅させてきたエスツーの第二波が来た・・・
機銃係「弾薬がもうないぞ!」
nano「・・・まぢーなこれは・・・え?みんな高所に上がれ!!」
エスツーの第二波の後ろからもっととんでもないものが来ていた、遠近感で高さがよくわからないくらいの大津波だ・・・津波は猛烈なスピードでエスツー達を飲み込み、さらに港などもすべて飲みこんでいった。すべてが海に飲み込まれてしまった・・・エルドランのまわりはすべて海になってしまった。
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