28 / 50
第28話 ステラ・オンカロ襲撃事件
しおりを挟む
アルカ
核融合施設は「ステラ・オンカロ」略して、ステラ、と呼ばれていた。オレは輸送中の核融合炉を襲撃して奪ってこいという命令を受けていたがそれに従う気はなかった。核融合炉が本当に存在するならオレがそれを奪う。けれどそれは嘘だろう、コミュニティアは核融合炉を外に出したりしない、このステラには全然別の目的があると踏んでいた。
けれどオレたちは完全に出遅れた、ステラに到着した時にはすでにステラは正統教会騎士団に襲撃を受けていた。正統教会騎士団というのは、GreatWarの時に、ディヴァインランドの直属部隊が名乗っていた組織だ。ディヴァインランドが敗戦して解散させられたはずだった。けれどディヴァインランドの残党たちはしつこく世界制覇を夢見て地下で活動していたらしい。ようするにカルト宗教のキ〇〇イ集団だ。
誰しも考えることは同じらしくエクスからももちろんスパイが乗り込んでいて、各国の秘密警察組織が乱戦となっていた。これでは核融合炉の輸送どころじゃない。
ステラの構造はとにかく真下に掘られたトンネルみたいな形で海をぶち抜き何層も地下に続いている形だ。核融合は放射能汚染の心配は無いとされていたが、科学者のいう安全なんてものは誰も信用しないため地下奥深くに作られたというわけだ。
オレは部隊を抜け出してステラの地下に潜入することにした、オレたちの故郷をこんな形にした奴らが許せなかった。というよりもむしろ、オレたちの島はこのステラを作るために誰かに沈められたんじゃないかと思った。全てに腹が立っていた、この施設をすべて爆破して消し飛ばしてやる。
教会騎士団とやらの部隊も最地下へ向かっているようだった、このガイキチどもの狙いは一体なんなんだ?
そのうちの1人を捕まえて組み伏せた、銃口を口の中に入れる。
アルカ「勝手にしゃべったら殺す、お前らの目的はなんだ」
騎士団員「神に栄光を!」
アルカ「ふざけてるんじゃねぇ、次にまともに答えなかったら殺す、お前らの目的はなんだ、施設の地下に何がある?」
騎士団員「我ら選ばれし民に救済を!」
チュン!
ガイキチ集団らしく、洗脳はかなり徹底的に行われてるらしい、脅しで情報を抜くことはできそうにないし、いちいち捕まえて拷問にかけてる時間は無い、自分の目で確かめるしか無さそうだ。
最深部へとようやく辿り着くと騎士団が何人かで大きな装置を設置しようとしていた、何がなんだかまったくわからんが、よからぬものであるに決まっている
アルカ「くたばりやがれ!!」
攻撃されると思ってなかったのか、騎士団の連中はバタバタ倒れた、けれど1人だけ事前に察知して逃げた、どこへ行った?
アルカ「ぐっ!?」
左腕が吹っ飛んだかと思った、向こうからは発見しずらいポイントから撃ってるはずなのに一瞬で気づかれた、なんなんだあいつ・・・騎士団の連中は全員フルフェイスのメットを被ってるので個人の見分けはつかない。けれどどうやらリーダー格のこいつは女だ、そしてどこかで見覚えのあるオーラを放っていた・・まさか?
アルカ「ソアラ?オマエソアラか?ちょっと待て!目的は同じかもしれないぜ!オレはここを爆破して消し飛ばす、オレたちの故郷を踏みにじった連中をぶち殺す、オマエの目的はなんだ!騎士団の目的は一体なんだ!」
ソアラ「・・・」
ソアラは何も答えず続けざまに撃ってきた、ちっ、こいつは昔っから何もしゃべらねぇ!会話にならん。そっちがその気なら・・・殺すしかない。それにしてもまずった、左手は使い物にならない・・・殺れるか・・・
エクセ「ソアラ!待て!」
一番予想外の人間がそこに現れた、エクセだ、エクセもステラに侵入してたのか
アルカ「エクセ!?なんでオマエがここに?」
エクセ「教会騎士団の監視だ、こいつらの狙いは核融合炉じゃない!この地下のプレートだ、アルカ!この施設を爆破して逃げろ、ここはオレにまかせろ」
アルカ「何言ってんだよ!ふざけんな!そんなこと出来るか!」
エクセ「島のみんなを守りたかったのに、オレには全然出来なかった。エスも、デヴォラも殺された!せめて1人ぐらいは救ってみせる、行け!」
なんでこいつは昔っからクソ真面目なんだ、島のみんなを救う?世界に平和を生み出す、世界革命?そんなのガキの夢だ、出来っこねぇ、まだそんなアホみたいなこと言ってるのか・・・アホみたいなこと言ってるのはオレのほうか、島の子供?関係ない、みんな消し飛ばしてしまえばいいんだ、でかい夢を見すぎたのが悪いんだ・・・オレはオレのやり方で復讐をする・・・
エクセ「アルカ!」
アルカ「わかった・・・ここを爆破する」
エクセ「オレはまだ、みんなのことを友達だと思ってるよ」
友達?・・ばかかよ・・視界がしょぼしょぼする。これからまだまだやることがあんのに。
ステラはクソみたいに頑丈な作りになっている、核爆発にも耐えられるように出来ているんだから当たり前だ、普通に爆破したんじゃビクともしない、ポイントごとに爆弾を設置しつつ、各国のスパイと戦い、ようやく爆弾を全部設置し終わった頃には血を失いすぎて、ヘトヘトになっていた、どうやらオレも逃げ出すのは無理そうだ。仕方ないか、結局は故郷に骨を埋めることになってしまった。殉教者島という名前がフラグになっていたんだな・・・さよなら・・・
ミネルヴァ
正統教会の狙いがわかってから、急いでステラに来てみたものの、ステラは見事に瓦礫になって海に沈んでいた。騎士団が勝手に自爆したのか、誰かが阻止して爆弾をしかけたのか知らないけれどこれはこれで良かったのかもしれない。DARCの所長はこの失態の責任をとって追放されて、ワタシが所長の座につけるだろうし・・・何人か死にぞこないが海に浮かんでいた、これはサイクロイドの実験体にするにはもってこいだわ、表向きは救命医療技術として研究されているんだから、こんなにぴったりのシチュエーションは無い、しかもこの片目のイケメンはワタシの部下じゃない、たっぷり改造させてもらうわ♥
それにしても、コミュニティアは一切連絡が無い、一体どうしたのかしら?
その後すぐ、コミュニティアは正体不明の疫病により、大規模なパンデミックが起きたといって、完全に国境を封鎖して鎖国宣言をした、領海に入ったら問答無用でミサイルで撃墜すると宣言して。コミュニティアはそれまでも秘密主義だったけれど、今回はいよいよ意味不明ね、本当に何かトラブルの匂いがする・・・あながち本当にパンデミックが起きたのかもしれない。
核融合施設は「ステラ・オンカロ」略して、ステラ、と呼ばれていた。オレは輸送中の核融合炉を襲撃して奪ってこいという命令を受けていたがそれに従う気はなかった。核融合炉が本当に存在するならオレがそれを奪う。けれどそれは嘘だろう、コミュニティアは核融合炉を外に出したりしない、このステラには全然別の目的があると踏んでいた。
けれどオレたちは完全に出遅れた、ステラに到着した時にはすでにステラは正統教会騎士団に襲撃を受けていた。正統教会騎士団というのは、GreatWarの時に、ディヴァインランドの直属部隊が名乗っていた組織だ。ディヴァインランドが敗戦して解散させられたはずだった。けれどディヴァインランドの残党たちはしつこく世界制覇を夢見て地下で活動していたらしい。ようするにカルト宗教のキ〇〇イ集団だ。
誰しも考えることは同じらしくエクスからももちろんスパイが乗り込んでいて、各国の秘密警察組織が乱戦となっていた。これでは核融合炉の輸送どころじゃない。
ステラの構造はとにかく真下に掘られたトンネルみたいな形で海をぶち抜き何層も地下に続いている形だ。核融合は放射能汚染の心配は無いとされていたが、科学者のいう安全なんてものは誰も信用しないため地下奥深くに作られたというわけだ。
オレは部隊を抜け出してステラの地下に潜入することにした、オレたちの故郷をこんな形にした奴らが許せなかった。というよりもむしろ、オレたちの島はこのステラを作るために誰かに沈められたんじゃないかと思った。全てに腹が立っていた、この施設をすべて爆破して消し飛ばしてやる。
教会騎士団とやらの部隊も最地下へ向かっているようだった、このガイキチどもの狙いは一体なんなんだ?
そのうちの1人を捕まえて組み伏せた、銃口を口の中に入れる。
アルカ「勝手にしゃべったら殺す、お前らの目的はなんだ」
騎士団員「神に栄光を!」
アルカ「ふざけてるんじゃねぇ、次にまともに答えなかったら殺す、お前らの目的はなんだ、施設の地下に何がある?」
騎士団員「我ら選ばれし民に救済を!」
チュン!
ガイキチ集団らしく、洗脳はかなり徹底的に行われてるらしい、脅しで情報を抜くことはできそうにないし、いちいち捕まえて拷問にかけてる時間は無い、自分の目で確かめるしか無さそうだ。
最深部へとようやく辿り着くと騎士団が何人かで大きな装置を設置しようとしていた、何がなんだかまったくわからんが、よからぬものであるに決まっている
アルカ「くたばりやがれ!!」
攻撃されると思ってなかったのか、騎士団の連中はバタバタ倒れた、けれど1人だけ事前に察知して逃げた、どこへ行った?
アルカ「ぐっ!?」
左腕が吹っ飛んだかと思った、向こうからは発見しずらいポイントから撃ってるはずなのに一瞬で気づかれた、なんなんだあいつ・・・騎士団の連中は全員フルフェイスのメットを被ってるので個人の見分けはつかない。けれどどうやらリーダー格のこいつは女だ、そしてどこかで見覚えのあるオーラを放っていた・・まさか?
アルカ「ソアラ?オマエソアラか?ちょっと待て!目的は同じかもしれないぜ!オレはここを爆破して消し飛ばす、オレたちの故郷を踏みにじった連中をぶち殺す、オマエの目的はなんだ!騎士団の目的は一体なんだ!」
ソアラ「・・・」
ソアラは何も答えず続けざまに撃ってきた、ちっ、こいつは昔っから何もしゃべらねぇ!会話にならん。そっちがその気なら・・・殺すしかない。それにしてもまずった、左手は使い物にならない・・・殺れるか・・・
エクセ「ソアラ!待て!」
一番予想外の人間がそこに現れた、エクセだ、エクセもステラに侵入してたのか
アルカ「エクセ!?なんでオマエがここに?」
エクセ「教会騎士団の監視だ、こいつらの狙いは核融合炉じゃない!この地下のプレートだ、アルカ!この施設を爆破して逃げろ、ここはオレにまかせろ」
アルカ「何言ってんだよ!ふざけんな!そんなこと出来るか!」
エクセ「島のみんなを守りたかったのに、オレには全然出来なかった。エスも、デヴォラも殺された!せめて1人ぐらいは救ってみせる、行け!」
なんでこいつは昔っからクソ真面目なんだ、島のみんなを救う?世界に平和を生み出す、世界革命?そんなのガキの夢だ、出来っこねぇ、まだそんなアホみたいなこと言ってるのか・・・アホみたいなこと言ってるのはオレのほうか、島の子供?関係ない、みんな消し飛ばしてしまえばいいんだ、でかい夢を見すぎたのが悪いんだ・・・オレはオレのやり方で復讐をする・・・
エクセ「アルカ!」
アルカ「わかった・・・ここを爆破する」
エクセ「オレはまだ、みんなのことを友達だと思ってるよ」
友達?・・ばかかよ・・視界がしょぼしょぼする。これからまだまだやることがあんのに。
ステラはクソみたいに頑丈な作りになっている、核爆発にも耐えられるように出来ているんだから当たり前だ、普通に爆破したんじゃビクともしない、ポイントごとに爆弾を設置しつつ、各国のスパイと戦い、ようやく爆弾を全部設置し終わった頃には血を失いすぎて、ヘトヘトになっていた、どうやらオレも逃げ出すのは無理そうだ。仕方ないか、結局は故郷に骨を埋めることになってしまった。殉教者島という名前がフラグになっていたんだな・・・さよなら・・・
ミネルヴァ
正統教会の狙いがわかってから、急いでステラに来てみたものの、ステラは見事に瓦礫になって海に沈んでいた。騎士団が勝手に自爆したのか、誰かが阻止して爆弾をしかけたのか知らないけれどこれはこれで良かったのかもしれない。DARCの所長はこの失態の責任をとって追放されて、ワタシが所長の座につけるだろうし・・・何人か死にぞこないが海に浮かんでいた、これはサイクロイドの実験体にするにはもってこいだわ、表向きは救命医療技術として研究されているんだから、こんなにぴったりのシチュエーションは無い、しかもこの片目のイケメンはワタシの部下じゃない、たっぷり改造させてもらうわ♥
それにしても、コミュニティアは一切連絡が無い、一体どうしたのかしら?
その後すぐ、コミュニティアは正体不明の疫病により、大規模なパンデミックが起きたといって、完全に国境を封鎖して鎖国宣言をした、領海に入ったら問答無用でミサイルで撃墜すると宣言して。コミュニティアはそれまでも秘密主義だったけれど、今回はいよいよ意味不明ね、本当に何かトラブルの匂いがする・・・あながち本当にパンデミックが起きたのかもしれない。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/essay.png?id=5ada788558fa89228aea)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる