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第4話 Slow Diver Down
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エレノア
いよいよ今日から世界革命戦争を始める。けれどあまり緊張感が無い、Saintの南極基地は海底トンネルを除けば侵入不可能、そのトンネルも今は閉鎖された。
もともと核廃棄物処理施設という名目で建築されたこの基地は、核ミサイルには相当な耐久力がある。ディープスロート核ミサイル(地下構造の破壊を目的としたミサイルのこと)は世界には3発しかない、全てインペリアの原子力潜水艦「リベレーション」に積んである。
その3発をすべて打ち込んだとしても、計算上この基地のボクがいるこの部屋、司令室までは到達しない。
世界が滅びるとして、ここが滅びるのは最後から何番目かだ、おそらく最後の人類が残るのは2つの宇宙ステーションだろうけど。
とにかく自分だけはひどく安全な場所にいて、世界を破滅させるか、存続させるかの指示だけをだすってのは結構無感動なものだ。本当にシミュレーションゲームをやってるみたいなもの、失敗しようが成功しようがあまりどうでもよい気がする。それにボクはただのオペレーター、レムの考えた作戦を実行するだけだ・・
そうじゃないのかもしれない、安全だろうが危険だろうが、ボクがこの世界に対してあまりセンチメンタルじゃないというだけなのかもしれない。それは圧倒的に時間の問題だ、ボクとこの世界の付き合いは短い、記録上14年生きているけれど、実質はモディフィア手術を受けてからの4年だけだ。それより前の記憶は本当に何一つ覚えていない、4年だけでそこまで強い思い入れは生まれようがない。
生の実感もまだ薄い、だから死、もまだ何かわかっちゃいない。ましてや殉教者島にいたのは0歳のときの数ヶ月だけだ、島にはなんの思い入れも、ボクにはないのだけど・・・
そんなこと考えてても仕方ない、仕事しよう。
Operation 「Slow Diver Down」 起動。
プログラムもレムがほとんど記述していてオートで起ち上がる、ボクはオペレートするだけだ。こんな仕事誰にでも出来る。倫理的ブレーキがかからない人間なら。
ネル(エレノアのニックネーム)「オペレーション開始、みなさん感度はどうですか?」
ソアラ「・・・問題無し」
イズナ「おっけー!」
ユキ「おけはざま」
ネル「ではソアラ、潜航開始」
ギアの輸送無人機からソアラのギアミサイルが射出されて海に潜っていった。目標はローグの原子力潜水艦「世界革命号」。信じられないくらいダサい名前の船だ。
とにかくバカでかくて、兵器の搭載量も世界一、ローグの誇張した公式発表によれば、世界を三回滅ぼしてもおつりがくる、ほどの火力を持っているとのことだ。
そして鈍重で機動力は0に等しく、ただの的、海のサンドバッグ。Great Warでローランが同じようなバカでかいだけでなんの役にも立たない空母を作っていた。ローグはそれから何も学ばなかったらしい、というより、ローグはあの頃のローランに憧れを抱いてるのかもしれない。
奇しくも、ボクらの馬鹿げた夢と同じ名前の船だ。まるでボクらに奪取して使ってくださいと言わんばかり。
いよいよ今日から世界革命戦争を始める。けれどあまり緊張感が無い、Saintの南極基地は海底トンネルを除けば侵入不可能、そのトンネルも今は閉鎖された。
もともと核廃棄物処理施設という名目で建築されたこの基地は、核ミサイルには相当な耐久力がある。ディープスロート核ミサイル(地下構造の破壊を目的としたミサイルのこと)は世界には3発しかない、全てインペリアの原子力潜水艦「リベレーション」に積んである。
その3発をすべて打ち込んだとしても、計算上この基地のボクがいるこの部屋、司令室までは到達しない。
世界が滅びるとして、ここが滅びるのは最後から何番目かだ、おそらく最後の人類が残るのは2つの宇宙ステーションだろうけど。
とにかく自分だけはひどく安全な場所にいて、世界を破滅させるか、存続させるかの指示だけをだすってのは結構無感動なものだ。本当にシミュレーションゲームをやってるみたいなもの、失敗しようが成功しようがあまりどうでもよい気がする。それにボクはただのオペレーター、レムの考えた作戦を実行するだけだ・・
そうじゃないのかもしれない、安全だろうが危険だろうが、ボクがこの世界に対してあまりセンチメンタルじゃないというだけなのかもしれない。それは圧倒的に時間の問題だ、ボクとこの世界の付き合いは短い、記録上14年生きているけれど、実質はモディフィア手術を受けてからの4年だけだ。それより前の記憶は本当に何一つ覚えていない、4年だけでそこまで強い思い入れは生まれようがない。
生の実感もまだ薄い、だから死、もまだ何かわかっちゃいない。ましてや殉教者島にいたのは0歳のときの数ヶ月だけだ、島にはなんの思い入れも、ボクにはないのだけど・・・
そんなこと考えてても仕方ない、仕事しよう。
Operation 「Slow Diver Down」 起動。
プログラムもレムがほとんど記述していてオートで起ち上がる、ボクはオペレートするだけだ。こんな仕事誰にでも出来る。倫理的ブレーキがかからない人間なら。
ネル(エレノアのニックネーム)「オペレーション開始、みなさん感度はどうですか?」
ソアラ「・・・問題無し」
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奇しくも、ボクらの馬鹿げた夢と同じ名前の船だ。まるでボクらに奪取して使ってくださいと言わんばかり。
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