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しおりを挟む「それから! 早く他の人と結婚して! あんたが涼介と結婚するなんて絶対許さないから!」
「私、涼介さんと結婚しようとなんか思ってない! 涼介さんは晴香さんの婚約者でしょ?」
「いいから! 私は言葉なんかに騙されない! 行動が全て! 口先だけの人間なんか信じないんだから!」
「…結婚は好きな人が出来たら頑張る。」
「それから!」
「まだあるの?」
「あんた私に踊れって言ったよね? 人前でパフォーマンスするのがどれだけ大変か全くわかってないからそんな事簡単に言えるんだよ。あんたやってみて! そうね、この部屋から見えるところで。なるべくたくさんの人の前で。あそこがいいわ。」
晴香が指さした先は駅だった。
「駅前ならたくさんの人が通るし、私もここから双眼鏡で見るから! 毎日夕方、帰宅ラッシュの時にやってみてよ。」
麗子は黙ったままだった。
「いいわよ。どうせ無理に決まってる。もういいから、二度と私の前に現れないで!」
晴香は大きな音を立てて玄関のドアを閉めた。
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