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しおりを挟む結局、ゴミ処理だけで1か月近くかかった。
それからは水回りの掃除をした。
長い事ゴミ屋敷だったので、カビがすごかった。
カビ取り剤を使わなければならなかったので、晴香がくれたガスマスクと防護服は役に立った。
部屋がキレイになっていくのと比例して、晴香の態度も少しずつ軟化していった。
麗子と一緒にいることに慣れたのもあるだろうし、本当は一人でいるのが寂しかったのかもしれない。
晴香の麗子に対する態度は変わらず冷たかったが、本心では麗子が来るのを待ち遠しく思うようになっていた。
たまに麗子が用事で来られない日があると、何故来ないのか、私を見捨てるのか、とヒステリーを起こした。
麗子は出来る限り晴香の元を訪れた。
ご飯を作って一緒に食べたり、掃除をしたり、晴香の引きこもり生活が改善できるように、晴香の機嫌のいい時を見計らって外へ連れ出そうとした。
しかし晴香は頑なに出ようとしなかった。
麗子はそろそろ次の就職先を見つけようと思っていたが、晴香の事を考えると、とても正社員として働くことは無理だと思った。
晴香の引きこもり生活が終わるまでは、空いている時間に入れるバイトを続けることにした。
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