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しおりを挟む「妖精がいるんだよ! 妖精のおばあちゃんがいるの。」
麗子は嬉しそうに綾子に言った。
「妖精さんはどこにいたの?」
「マンションの下の公園だよ!」
綾子は子供の言うことと聞き流しながら食事の支度をしていた。
「妖精さんは、麗子に何てお話してくれたの?」
「えっとねぇ、〇リキュアとかぁ、〇―ラームーンとかのお話ししたの。妖精さん、見たことないって言ってたから、いろいろ教えてあげたんだよ!」
「そっかぁ、妖精さん、おばあちゃんって言ってたもんね! 喜んでた?」
「うん! それからね、妖精さん、麗子が今度行く小学校の事とか、何色が好きかとか、いろいろ聞いてきたの。」
綾子は少し心配になった。
もしかしてこれは麗子の妄想ではなくて、不審者が実際に麗子と接触したのではないかと思った。
「麗子、妖精さんとはもうあまり話さない方がいいかも。妖精の国に連れていかれたら、もう帰ってこれないから。」
「…そうなの? 麗子、怖い…。」
麗子は目に涙を溜めて母親に抱きついた。
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