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しおりを挟むまったくえらい目にあった。あのおばあさん、完全にあの子が俺の彼女だと思っている!
打合せが終わったら疲れがドッと出てきた。
あーいかんいかん。
気持ちを切り替えて今日の案件の書類を作成するぞ!
そんな事を思いながら事務室のドアを開けると、俺は驚愕した。
机がある!
机の上に物が無い!
この机、こんなデザインだったのか…。
椅子もちゃんとある…。
机も椅子もピカピカに磨き上げられていて、引き出しの中も整理されていた。
机の上に買ったまま置き去りにされていた文具がちゃんと整列してキチンと治まっていた。
そして机の上には卓上のカレンダーが置かれてあった。
パンダのカレンダーだった。
彼女の私物か?
写真のパンダは俺に微笑みかけた。
何? この可愛い笑顔!
ハッ!
癒されてしまったじゃないかっ!
いかんいかん…。
「先生、お疲れ様でした。」
背後から声をかけられた。
振り向くと彼女がコーヒーを淹れて持ってきてくれた。
上品なブルーのカップアンドソーサーだった。
これって、確かブランド物なんじゃないか?
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