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まんまるムーン

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5 赤い月が昇る頃、オッドアイの瞳は見つめている。トンネルの向こうに開かれた世界で私を待っているのは誰?

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「すみませーん!」

不破自動車へ行くと、店はもう閉まっていた。店内の灯りは消え、誰もいなかった。

「…どうしよう。」

「困ったな…。」

立往生していると、店の裏手の方から声がした。

「こっち!」

不破さんは裏口を開けて私たちを中へ入れてくれた。

まるで私たちが来ることがわかっていたみたいだ。

こちらの世界の不破さんとは初対面の筈なんだけど…。

「あの…私…」

「設楽教授の娘さんでしょ? お父さんから連絡あったよ。」

「パパから? パパは…その…」

「うん。ニュースで見た。ショックだった…。教授はもしかしたらこうなることを感じていたのかもしれない。亡くなる前に僕にね、もし娘が魚を預かって欲しいと言ってきたら、よろしく頼む、って言われたんだ。」

「この子は…何か重要な物が隠されているんですか?」

「それは…」

「不破さんも知らないんですか?」

「一つだけ…言えるとしたら…この子にはある人の記憶を預かってもらっているんだ…。」

「ある人の…記憶…?」

「そう…。ごめん、これ以上は言えない。」

言葉を濁された。

きっと私は知らない方がいいという事なのだろう…。

「君は別の世界から来たんだろう?」

不破さんから急に言われて驚いた。

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