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5 赤い月が昇る頃、オッドアイの瞳は見つめている。トンネルの向こうに開かれた世界で私を待っているのは誰?
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しおりを挟む結局あまり眠れなくて、二人とも明け方には目を覚ましていた。
私は神崎君の運転するバイクの後ろに乗った。
私たちがマンションを離れてすぐ、反対側から警察の車両がマンションに入って行くのが見えた。
神崎君に事情徴収をするつもりなのだろう。
早めに出てよかった。
あのまま部屋にいたらどうなっていたんだろう。
心臓がバクバクいって苦しくなった。
神崎君は海へ連れて行ってくれた。
白昼夢で見たあの海岸だった。
「よく来たんだ…真子と。」
神崎君は裸足になって砂浜を歩いた。
私も靴を脱いで水際に行った。
早朝の海岸は人気も無く静まり返っていて、波の音だけ響いていた。
波打ち際を歩くと、夏はもうそこまで来ているというのに、まだ水は冷たかった。
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