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5 赤い月が昇る頃、オッドアイの瞳は見つめている。トンネルの向こうに開かれた世界で私を待っているのは誰?
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しおりを挟む神崎君の部屋は5階にあった。
この辺りはそんなに背の高いビルが多く無いから、窓から夜景がきれいに見えた。
夜景を見ていたらベランダに洗濯物が干しっぱなしなことに気付いた。
そして私は驚いた。
私の服などもそこに干されていたからだ。
私は部屋の中を改めて見渡した。
キッチンには二人分の食器があったし、棚には私の使っている日用品が置かれていた。
靴箱には私の靴もあった。
頭の中がパニックになった。
ふと前にあったカレンダーを見た。
何かおかしい。
今月は6月なのにF月となっている。
「神崎君、今日何月何日だっけ?」
「F月27日だよ。」
「F…月…?」
「ちなみに惑星日6。大学は休みだから俺は一日バイトを入れてたんだ。って、真子…大丈夫か? 軽い記憶喪失とかなのか?」
「惑星日? 何それ…」
神崎君はコーヒーを淹れて持ってきてくれた。
「とりあえず、それ飲んでいったん落ち着こう。」
トンネルを出てから何か変だ。
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