上 下
95 / 262
3 男を惹きつけてやまないミステリアスな女。なってやろうじゃないか! ミステリアスラビュリンス大暴走の私が行きつく先は…

3

しおりを挟む


その日は彼に一切メッセージを送らなかった。

時間がすごく長く感じた。

仕事も信じられないようなスピードで終わって、久しぶりに残業しなかった。

どれだけ彼へのメッセージに時間喰ってたんだ! 

この給料泥棒! 

私のような社員を抱える経営者側に同情心すら湧いてくる始末…。

いつもくるメッセージが来なくなって、今頃きっと、彼は大慌してるだろう…。

「どうしたんだ、穂香? 何かあったのか? 大丈夫なのか?」きっとそう思っているに違いない。

心配している彼の事を思うと胸が痛くなってきた。

自分がやっているくせに、彼の事が可哀そうになってきた。

少しくらいなら大丈夫かな? 

メッセージ送ってみようか…。

いや、ダメだ! 

ここで折れては追っかけられる女になれぬぞ、穂香! 

私は今にもスマホに入力しようとする右手をガッツリと掴み、メッセージを送りたくなる気持ちを必死に我慢した。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ひまわり~好きだと、言って。~【完結】

水樹ゆう
ライト文芸
どうしても忘れられない光景がある。社会人になっても恋人が出来ても、忘れられないもの。心の奥に残る微かな痛みを抱えたまま、今年も又、忘れられない夏が訪れる――。25歳のOL・亜弓には、忘れられない光景があった。それは高三の夏祭りの夜の出来事――。年上の恋人と初恋の人。気の置けない従弟と親友。恋と友情。様々な想いの狭間で揺れ動く、OL視点の恋と友情の物語。 ★2019/04/4 連載開始 ★2019/04/17 完結 ★2022/4 ライト文芸大賞にエントリーしました。 ★6万文字ほどの中編です。短い連載になるかと思いますが、最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。 ★今作の主人公・亜弓のいとこの浩二視点の物語『ひまわり~この夏、君がくれたもの~』も同時連載中です。そちらは、浩二と陽花のラブストーリーになっていますので、よろしければ覗いてみてください。

日々の欠片

小海音かなた
ライト文芸
日常にあったりなかったりするような、あったらいいなと思えるような、2000字以内の一話完結ショートストーリー集。 ※一部、過去に公開した作品に加筆・修正を加えたものがございます。

女装男子は百合乙女の夢を見るか? ✿【男の娘の女子校生活】学園一の美少女に付きまとわれて幼なじみの貞操が危なくなった。

千石杏香
ライト文芸
✿【好きな人が百合なら女の子になるしかない】 男子中学生・上原一冴(うえはら・かずさ)は陰キャでボッチだ。ある日のこと、学園一の美少女・鈴宮蘭(すずみや・らん)が女子とキスしているところを目撃する。蘭は同性愛者なのか――。こっそりと妹の制服を借りて始めた女装。鏡に映った自分は女子そのものだった。しかし、幼なじみ・東條菊花(とうじょう・きっか)に現場を取り押さえられる。 菊花に嵌められた一冴は、中学卒業後に女子校へ進学することが決まる。三年間、女子高生の「いちご」として生活し、女子寮で暮らさなければならない。 「女が女を好きになるはずがない」 女子しかいない学校で、男子だとバレていないなら、一冴は誰にも盗られない――そんな思惑を巡らせる菊花。 しかし女子寮には、「いちご」の正体が一冴だと知らない蘭がいた。それこそが修羅場の始まりだった。

魔法使いと繋がる世界EP2~震災のピアニスト~

shiori
ライト文芸
 ――人は生きる限り、生き続ける限り、過去の幻を背負い歩いていく ※当作品は長い構想を経て生まれた”青春群像劇×近未来歴史ファンタジー”長編シリーズ小説です。 イントロダクション 西暦2059年 生き別れになった三つ子の魂が、18年の時を経て、今、巡り合う。 それは数奇な運命に導かれた、少年少女たちの長い一年のほんの始まりだった。 凛翔学園三年生、幼馴染三人組の一人、樋坂浩二(ひさかこうじ)、生き別れとなった三つ子の長女、稗田知枝(ひえだちえ)のダブル主人公で繰り広げられる、隠された厄災の真実に迫る一大青春群像劇。 EP2~震災のピアニスト~ ~あらすじ~ 凛翔学園(りんしょうがくえん)では各クラス毎に一つの部活動を行う。 樋坂浩二や稗田知枝のクラスの仲間入りをしたクラス委員長の八重塚羽月(やえづかはづき)はほとんどのクラスメイトが前年度、演劇クラスとして活動していることを知っていた。 クラスメイトの総意により、今年も演劇クラスとして部活申請を行った羽月のクラスであったが、同じ演劇クラスを希望したのが他に二クラスあることから、合同演劇発表会で一クラスを選ぶ三つ巴の発表会に発展する。 かつて樋坂浩二と恋仲であったクラス委員長の羽月は演劇のための脚本を仕上げるため、再び浩二と同じ時を過ごすことになる。 新たな転校生、複数の顔を持つ黒沢研二(くろさわけんじ)を加えて 演劇の舞台の準備が進んでいく中、語られる浩二と羽月の恋愛の思い出 羽月が脚本化した演劇“震災のピアニスト” 主役に任命された転校生の”稗田知枝”と”黒沢研二” 演劇クラスを巡って立ち塞がる他クラスの存在 交錯するそれぞれの想いが、一つの演劇の中でかつてない最高の舞台を作り上げる。 ※エピソード2開始です!近未来の世界観で巻き起こる、エピソード1よりさらに濃密になった青春ドラマをお楽しみください! 表紙イラスト:麻mia様 タイトルロゴ:ささきと様

一条春都の料理帖

藤里 侑
ライト文芸
一条春都の楽しみは、日々の食事である。自分の食べたいものを作り食べることが、彼にとっての幸せであった。時にはありあわせのもので済ませたり、誰かのために料理を作ってみたり。 今日も理想の食事を追い求め、彼の腹は鳴るのだった。 **** いつも読んでいただいてありがとうございます。 とても励みになっています。これからもよろしくお願いします。

求眠堂の夢食さん

和吉
ライト文芸
某都内に隠れ潜むように佇む場違いな日本家屋。そこは眠りに悩む者達が辿り着く眠りの救済所。彼に掛かればあっという間に、眠りの世界へとたどり着くことが出来ると評判だが、その店を知っている者は少ない。 ある日悪夢に悩まされる学生が、求眠堂を訪れ不思議な雰囲気を纏う店主と共にある体質が原因で非日常へと突き進んでいく。色々あって求眠堂で働くことになった主人公、この店には普通じゃない妖怪のお客さんも沢山訪れて・・・・ そんな求眠堂に辿り着いた夢を全て記憶する学生と獏の店主がおりなす、少し不思議な妖怪日常物語。 「お前の夢は美味いな」 「勝手に夢に入ってくるのやめてください!」

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

藤堂正道と伊藤ほのかのおしゃべり

Keitetsu003
ライト文芸
 このお話は「風紀委員 藤堂正道 -最愛の選択-」の番外編です。  藤堂正道と伊藤ほのか、その他風紀委員のちょっと役に立つかもしれないトレビア、雑談が展開されます。(ときには恋愛もあり)  *小説内に書かれている内容は作者の個人的意見です。諸説あるもの、勘違いしているものがあっても、ご容赦ください。

処理中です...