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2 閉ざした気持ち。言えなかった言葉。叶わぬ想い。止まった時間が動き出すまで

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「…え?」

「聞こえなかったのかよ! 結婚しろ、結婚! 俺、もうそろそろ行かなきゃいけないから時間ねーんだよ。生前の意識に同調すんの、むっちゃキツイんだから!」

「わかった! いいんだな、隼人!」

シーナ君が言った。

私は驚いて彼を見た。

あんな酷い事した私を…シーナ君は今までずっと想っていてくれたの?

「来佳!」

「…何、隼人?」

「俺さ、本当はあの時言おうと思ってたんだけど…言えなかったんだ。長い事、辛い気持ち引きずらせてごめんな。本当は来佳が自分の気持ちを何度も俺に言おうとしていたのを…俺は知ってて…でも気づかないふりしてそれをさえぎって…言わせないようにして…来佳に罪悪感植え込んで…。本当にごめん。許して欲しい。」

「そんな! 悪いのは私なの! 隼人謝らないで! ごめん、隼人! ごめん。ごめん。私…」

「もう言わなくていいよ…じゃあ、ま、お互い様っつー事で! 来佳…幸せになってほしい。本当に俺そう思ってるから。だから俺の願い叶えてくれな!」

「隼人…。」

「おい、来佳! 速く乗れよ! シーナも!」

隼人にせかされて私たちは車に乗り込んだ。

「目的地は俺が設定するからな!」

隼人に誘導されるがままに私は車を発進させた。


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