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2 閉ざした気持ち。言えなかった言葉。叶わぬ想い。止まった時間が動き出すまで

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「元気だった?」

「うん。シーナ君は?」

「俺はこの通り。良かった、来佳ちゃんが元気で。」

「ありがとう。…シーナ君…私、シーナ君にも謝らなきゃなって、ずっと思ってた…」

「来佳ちゃんが謝ることなんて無いよ。」

そんなこと無い…シーナ君は散々傷ついた筈だ。

許してなんかもらえるわけ無い。

そんなこと分かってるのに…。

お互い話すことに詰まっていた。

気まずい時間が過ぎた。

「じゃ、そろそろ俺行くわ。」

「う…ん。元気でね。」

「来佳ちゃんも。」

追いかけたかった。

去って行くシーナ君を引き留めたかった。

行かないで! 

私のそばにいてよって…叫びたかった。

体が震えた。

何も出来なかった。

そしてシーナ君は出口に向かって歩き出した。

その時、駐車場に止めていた私の車から大きな警報音が聞こえてきた。

あまりの大きな音に立ち去ろうとしていたシーナ君も振り返った。

私は車の方へ行った。

ロックを解除してドアを開けると、信じられない事が起こった。



「おいっ! 来佳! いつまで過去の事引きずってんだよ!」



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