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2 閉ざした気持ち。言えなかった言葉。叶わぬ想い。止まった時間が動き出すまで
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しおりを挟む隼人は成績が良かったので、この地域でも上位の進学校を第一志望にしていた。
私は中堅クラスの高校を第一志望にしていたのだけど、隼人が一緒の高校に行きたいと言うので、頑張って上を目指すことにした。
猛勉強と隼人の助けもあって、春には二人とも揃って憧れの進学校に合格できた。
卒業式は、友達と離れ離れになるのは悲しかったけど、隼人とまた一緒の学校へ行けるので、少しだけ悲しみは薄れた。
P:M9:00
シーナさんが写真を投稿する時間。
今日はどんな写真だろう?
私はパソコンを立ち上げて、シーナさんのブログを開いた。
「わぁ…」
ピンク色のもやに包まれた桜の写真だった。
バックのボケ具合が絶妙で、焦点を合わせた一枝の桜の花が美しく可憐に、そしてどこか儚げに浮かび上がっていた。
私はその写真にギュっと胸を掴まれた。
目が離せなかった。
写真越しにシーナさんの想いが伝わってきそうな気がしていた。
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