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旭は4人グループに体当たりした。
「みんな! 逃げるよ!」

不良たちがもたついた隙に逃げようと試みた。

「秋田! 一緒に逃げるよ!」
旭は秋田の腕をひっぱった。

その時、グループの一人が旭に殴りかかった。
旭は目を瞑った。

「いってぇ………。」
とっさに安藤が旭をかばって覆い被っていた。
安藤は男の拳はまともにくらった。

「運転手さん!」
凜は叫んだ。

そして、凜の顔つきが変わった。

「オメェラ、運転手さんボコって、どうなるかわかってんだろうな! ああああーーーー!」

凜はあれよあれよという間に4人グループをボッコボコにしていった。
それはもう無慈悲なくらいにボコボコにした。

旭も安藤も目が点になった。
類はショックでまた失神しそうになっていた。


「…ざけんじゃねぇーぞ!」
凜は目をむき出しにして、男の上に馬乗りになって髪をむしり上げて叫んでいた。

「…ゆ…許してください…。」
男達は涙目で凜に懇願した。

「キサマら、西高だろ? 栗原知らねーわけねーだろ。」
「えっ! 栗原さん! もしかして…。」
「兄貴だよ!」
「ぎやぁぁぁーーーー! ごめんなさいごめんなさいごめんなさいぃーーーーーーーー!」

4人グループはものすごい勢いで走り去っていった。

「あー、もうほんと、失礼しちゃう! 運転手さん、大丈夫ですかぁ?」
凜はいつもの360度超絶スマイルで安藤の方に振り向いた。

「お、おう…。」

みんな目が点になったままだった。


「…いやぁ…あれだね! 栗原さん、ステキな一面をお持ちなんだね…ハハッ」
類がひきつりながら笑顔で言った。

「栗原さん、私、見直した! カッコいいって思った。」
旭は凜をまじまじと見た。


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