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2章 明子の章
頼りになる人
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いつもと同じ、いつも通り、何も変わらない毎日。
朝六時に起きて、朝ご飯を作って、子供達を起こして、学校、保育園に送り出して、8時21分の電車に乗ってパートに出て14時に帰る。
ここまではいつもと一緒だった。
電車の中に気を違えた人が乗っていて、その人が私の隣の人に噛み付いて、私は怖くなって隣の車両に移った。
移ってすぐに彼に電話した。けどもちろん出ない。仕事中だから。
その時は我慢出来た。電話に出ない事。
ふっと気付くと前の駅を出てちょっとした所かな、電車が止まった。さっきの人の性だと思い、イライラしてるから、じっとしてられなくなっていた。また車両移動。
最初にいた車両の方から悲鳴が上がっていた。
私は不安になって、子供達に電話した。学校だから出る訳ない。保育園だから出る訳ない。
元夫に電話した。
電車が止まったからここまで迎えに来てと頼んだ。
何分後だろうか、元夫から電話が掛かってきた。うーうー唸っている。
気持ちが悪いからすぐに電話を切った。
多分迎えに来ないだろう。
他の人にも電話をした。私の事を好きだと言ってくれる愚かな男。
二つ返事ですぐに行くよと電話は終わった。
迎えには来るだろうが、下心丸出しだ。
私はすぐに子供達を迎えに行きたい。
来ても放っておこう。
最後にいつも優しくしてくれる最初に電話したけど出なかった彼に電話をしておこう。
彼は絶対に来る。だけどちょっと遠いし、仕事中なら来れないから、保険。
電話に出た。
おかしな話をしていた。そんな事ある訳ない。
そんな事を考えていた時。
電車の中はパニック状態だった。
私はすぐに察知した。彼は本当の事を言っている。
電車を降りなければ、兎に角、力の強そうな男を見つけなければ、すぐに見つけた。
甘えた声で非常口を開けて下さい。と腕を掴んだ。
こんな時でも、男は馬鹿。すぐに周りのパニック状態の人を押し退けて非常口を開けた。
それを見ていたパニック状態の人達が一斉に外に出た。
私は力の強そうな男に引っ張られ、電車の影に連れてかれた。
ここは隠れるには良いけど狭い。力の強そうな男は興奮状態になり、強引にキスをしてきた。
私はもっと広い所に行ってと誘った。
興奮状態の力の強そうな男は、私の手を引いて、力強く外に出た瞬間に気を違えた人達に噛まれた。
それでも気を違えた人を押し退けて、必死に私の手を引いた。
何メートルか走った後、力の強そうな男は息絶えた。
私は見た、息絶えたと思った力の強そうな男がうーうー唸りながら起き上がったのを。
私は逃げた。隠れる場所を探して。
でももう辺りは気を違えた人達で埋め尽くされていた。
騒ぎを聞き付けて、外にいた気を違えた人達も続々と集まって来た。
逃げ場の無くなった私は、最初に隠れた電車の影に戻った。
隠れて何分たっただろうか、私の事を好きだと言ってくれる愚かな男が電話をしてきた。
助かるのなら誰でも良い。
すぐに来てと言って電話を切った。
あっきこちゃーんとアホのように叫びながら線路に入って来た。
電車の影から私は口に指をやりながら静かにする様に促した。
でもやっぱり愚かな男、私の姿を見るなり、コイツら何してんの?薬でもやってんの?と言いながらニコニコして近付いてきた。
当然、一瞬で気を違えた人達の餌食となった。
そんな中、何人かパニック状態の人が私が隠れているのに気付いてこちらに向かって来たが、尽く私の目の前で力尽きていった。
何時間たったのか、ようやく彼に電話が繋がった。
早く来て。でも大きな声を出せない。
何故だろうか彼は落ち着いて喋って来る。
彼の声を聞いて私は、落ち着いた。彼なら私を連れてってくれる。
私は、確信を持てた。
彼が来た。
でも、何故だろう。彼がアホみたいに私の名前を叫んでいる。
周りには気を違えた人達でいっぱいなのに。
彼の声が震えていた。
私を連れてってくれると確信していたのに。
私の期待を裏切らないで、私の前で死なないで、もうやめて。
気付いたら私も叫んでしまっていた。
彼は気を違えた人達に囲まれていた。もう死んでしまっただろう。
私の叫ぶ声につられて気を違えた人達が私の方に向かって来る。
彼を囲んでいた気を違えた人達がばらけた瞬間、彼が私の前まで走って来た。
涙が止まらない。まだ助かっていないけど、まだ子供達にも会えていないけど、彼の顔を、近くで見れた。
泣きじゃくる私は、彼に抱き着いて離れない。
本当にこのままならこれで終わりでも良いと思ってしまった。
でも、彼は冷静だった。私を抱えて走った。
私も泣きやみ、彼が乗って来た車に辿り着いた。
車の中に知らない女が二人乗っている。
いつもなら彼に怒る。でも今は彼の優しさがわかる。
だから私は、今までにあった事を正直に話した。
もちろん力の強そうな男の事も、私を好きだと言ってくれる愚かな男の事も。元夫の事は前から話していたが、元夫にも助けを求めた事も。
彼と他の女二人と合流して、彼が自分の息子達に電話していた。
彼の息子達はまだ無事だし気を違えた人達にも会ってもいないと聞いた。
私は安心した。彼と同じ地域に住んでいるから私の子供達も無事と確信した。
私は彼に先ず、私の子供達を迎えに行くように言った。
彼は本当に優しい。
彼の息子達は、ある程度大きく、自分達でも何とか出来るだろう。小さい子供達を優先しようと言ってくれた。
私達の住んでいる地域まで一時間位、ホッとしてラジオに聞き入っていた。
耳を疑った。
他国から日本は隔離されたと放送が入った。
そんな訳ない。何かの間違いだと思った。
日本は戦えない国、他の国に助けて貰わないとこの騒動は静まらない。
この先どうなってしまうのだろうか。
ようやく、私の娘の保育園に辿り着いた。
でも誰も居ない。
そうだろうと思っていた。
街に入る前も入ってからも気を違えた人達でいっぱいだったから。
せめて何処に居るのか書き置きしろとイライラしてしまった。
彼がこんな時は学校の体育館が避難所になるのではないかと言って近くの小学校の体育館に向かった。
予想通り、体育館から人の声がする。辺りを見回すと気を違えた人達がいっぱいいる。
私は彼に中を見て来てと言った。
彼はすぐにわかったと言って車を飛び出した。
彼が連れて来た女二人が一人じゃ危ないと言って彼を引き止めた。
そこで初めて彼の元彼女のゆり子さんと気付いた。
無性に腹が立って来た。
なら貴方が一緒に行って中を見て来てと言った。
ゆり子さんはすぐにわかったと言って彼と一緒に向かってくれた。
凄く良い人。
彼とゆり子さんは上手く気を違えた人達を撒いて体育館の扉に辿り着いた。
開けてくれと言いながら扉を叩いていた。
彼の顔が青ざめた。
ゆり子さんが一人こっちに戻って来た。
体育館の中は気を違えた人達がいると一言言って私を見つめた。
私もいてもたっても居られなかった。すぐに車を飛び出しゆり子さんと彼の所に向かった。
彼はもう扉を開けて体育館の中に入っていた。
中は気を違えた人達だらけであった。
彼は気を違えた人達を払いながら、私の娘を探してくれている。
何か手伝わないと、また彼は後先考えずに気を違えた人達の群れに突っ込んで行ってしまう。
彼を失いたくない。
体育館の周りを棒で叩きながら気を違えた人達の気をこちらに向けた。
彼は冷静だった。人の声を聞き付けて、真っ直ぐにそこへと向かう。
そこには私の娘と小学校の女教師、近所のオジサン、保育園の男の子、小学校の生徒の女の子、五人しか居なかった。
彼は涙を流しながら娘を抱き抱えて、近所のオジサンに男の子を抱えさせ、体育館を後にした。
車はワゴン車だ。皆を乗せて、長男と長女が通う学校に向かった。
向かった学校の体育館は安全だった。
大人達が気を違えた人達を棒で殴り、体育館の中には寄せないようにしていた。
皆で体育館の中に入り私は、子供達全員と会えた。
彼の顔は喜んでいたが、どこか心配そうであった。
2章終
朝六時に起きて、朝ご飯を作って、子供達を起こして、学校、保育園に送り出して、8時21分の電車に乗ってパートに出て14時に帰る。
ここまではいつもと一緒だった。
電車の中に気を違えた人が乗っていて、その人が私の隣の人に噛み付いて、私は怖くなって隣の車両に移った。
移ってすぐに彼に電話した。けどもちろん出ない。仕事中だから。
その時は我慢出来た。電話に出ない事。
ふっと気付くと前の駅を出てちょっとした所かな、電車が止まった。さっきの人の性だと思い、イライラしてるから、じっとしてられなくなっていた。また車両移動。
最初にいた車両の方から悲鳴が上がっていた。
私は不安になって、子供達に電話した。学校だから出る訳ない。保育園だから出る訳ない。
元夫に電話した。
電車が止まったからここまで迎えに来てと頼んだ。
何分後だろうか、元夫から電話が掛かってきた。うーうー唸っている。
気持ちが悪いからすぐに電話を切った。
多分迎えに来ないだろう。
他の人にも電話をした。私の事を好きだと言ってくれる愚かな男。
二つ返事ですぐに行くよと電話は終わった。
迎えには来るだろうが、下心丸出しだ。
私はすぐに子供達を迎えに行きたい。
来ても放っておこう。
最後にいつも優しくしてくれる最初に電話したけど出なかった彼に電話をしておこう。
彼は絶対に来る。だけどちょっと遠いし、仕事中なら来れないから、保険。
電話に出た。
おかしな話をしていた。そんな事ある訳ない。
そんな事を考えていた時。
電車の中はパニック状態だった。
私はすぐに察知した。彼は本当の事を言っている。
電車を降りなければ、兎に角、力の強そうな男を見つけなければ、すぐに見つけた。
甘えた声で非常口を開けて下さい。と腕を掴んだ。
こんな時でも、男は馬鹿。すぐに周りのパニック状態の人を押し退けて非常口を開けた。
それを見ていたパニック状態の人達が一斉に外に出た。
私は力の強そうな男に引っ張られ、電車の影に連れてかれた。
ここは隠れるには良いけど狭い。力の強そうな男は興奮状態になり、強引にキスをしてきた。
私はもっと広い所に行ってと誘った。
興奮状態の力の強そうな男は、私の手を引いて、力強く外に出た瞬間に気を違えた人達に噛まれた。
それでも気を違えた人を押し退けて、必死に私の手を引いた。
何メートルか走った後、力の強そうな男は息絶えた。
私は見た、息絶えたと思った力の強そうな男がうーうー唸りながら起き上がったのを。
私は逃げた。隠れる場所を探して。
でももう辺りは気を違えた人達で埋め尽くされていた。
騒ぎを聞き付けて、外にいた気を違えた人達も続々と集まって来た。
逃げ場の無くなった私は、最初に隠れた電車の影に戻った。
隠れて何分たっただろうか、私の事を好きだと言ってくれる愚かな男が電話をしてきた。
助かるのなら誰でも良い。
すぐに来てと言って電話を切った。
あっきこちゃーんとアホのように叫びながら線路に入って来た。
電車の影から私は口に指をやりながら静かにする様に促した。
でもやっぱり愚かな男、私の姿を見るなり、コイツら何してんの?薬でもやってんの?と言いながらニコニコして近付いてきた。
当然、一瞬で気を違えた人達の餌食となった。
そんな中、何人かパニック状態の人が私が隠れているのに気付いてこちらに向かって来たが、尽く私の目の前で力尽きていった。
何時間たったのか、ようやく彼に電話が繋がった。
早く来て。でも大きな声を出せない。
何故だろうか彼は落ち着いて喋って来る。
彼の声を聞いて私は、落ち着いた。彼なら私を連れてってくれる。
私は、確信を持てた。
彼が来た。
でも、何故だろう。彼がアホみたいに私の名前を叫んでいる。
周りには気を違えた人達でいっぱいなのに。
彼の声が震えていた。
私を連れてってくれると確信していたのに。
私の期待を裏切らないで、私の前で死なないで、もうやめて。
気付いたら私も叫んでしまっていた。
彼は気を違えた人達に囲まれていた。もう死んでしまっただろう。
私の叫ぶ声につられて気を違えた人達が私の方に向かって来る。
彼を囲んでいた気を違えた人達がばらけた瞬間、彼が私の前まで走って来た。
涙が止まらない。まだ助かっていないけど、まだ子供達にも会えていないけど、彼の顔を、近くで見れた。
泣きじゃくる私は、彼に抱き着いて離れない。
本当にこのままならこれで終わりでも良いと思ってしまった。
でも、彼は冷静だった。私を抱えて走った。
私も泣きやみ、彼が乗って来た車に辿り着いた。
車の中に知らない女が二人乗っている。
いつもなら彼に怒る。でも今は彼の優しさがわかる。
だから私は、今までにあった事を正直に話した。
もちろん力の強そうな男の事も、私を好きだと言ってくれる愚かな男の事も。元夫の事は前から話していたが、元夫にも助けを求めた事も。
彼と他の女二人と合流して、彼が自分の息子達に電話していた。
彼の息子達はまだ無事だし気を違えた人達にも会ってもいないと聞いた。
私は安心した。彼と同じ地域に住んでいるから私の子供達も無事と確信した。
私は彼に先ず、私の子供達を迎えに行くように言った。
彼は本当に優しい。
彼の息子達は、ある程度大きく、自分達でも何とか出来るだろう。小さい子供達を優先しようと言ってくれた。
私達の住んでいる地域まで一時間位、ホッとしてラジオに聞き入っていた。
耳を疑った。
他国から日本は隔離されたと放送が入った。
そんな訳ない。何かの間違いだと思った。
日本は戦えない国、他の国に助けて貰わないとこの騒動は静まらない。
この先どうなってしまうのだろうか。
ようやく、私の娘の保育園に辿り着いた。
でも誰も居ない。
そうだろうと思っていた。
街に入る前も入ってからも気を違えた人達でいっぱいだったから。
せめて何処に居るのか書き置きしろとイライラしてしまった。
彼がこんな時は学校の体育館が避難所になるのではないかと言って近くの小学校の体育館に向かった。
予想通り、体育館から人の声がする。辺りを見回すと気を違えた人達がいっぱいいる。
私は彼に中を見て来てと言った。
彼はすぐにわかったと言って車を飛び出した。
彼が連れて来た女二人が一人じゃ危ないと言って彼を引き止めた。
そこで初めて彼の元彼女のゆり子さんと気付いた。
無性に腹が立って来た。
なら貴方が一緒に行って中を見て来てと言った。
ゆり子さんはすぐにわかったと言って彼と一緒に向かってくれた。
凄く良い人。
彼とゆり子さんは上手く気を違えた人達を撒いて体育館の扉に辿り着いた。
開けてくれと言いながら扉を叩いていた。
彼の顔が青ざめた。
ゆり子さんが一人こっちに戻って来た。
体育館の中は気を違えた人達がいると一言言って私を見つめた。
私もいてもたっても居られなかった。すぐに車を飛び出しゆり子さんと彼の所に向かった。
彼はもう扉を開けて体育館の中に入っていた。
中は気を違えた人達だらけであった。
彼は気を違えた人達を払いながら、私の娘を探してくれている。
何か手伝わないと、また彼は後先考えずに気を違えた人達の群れに突っ込んで行ってしまう。
彼を失いたくない。
体育館の周りを棒で叩きながら気を違えた人達の気をこちらに向けた。
彼は冷静だった。人の声を聞き付けて、真っ直ぐにそこへと向かう。
そこには私の娘と小学校の女教師、近所のオジサン、保育園の男の子、小学校の生徒の女の子、五人しか居なかった。
彼は涙を流しながら娘を抱き抱えて、近所のオジサンに男の子を抱えさせ、体育館を後にした。
車はワゴン車だ。皆を乗せて、長男と長女が通う学校に向かった。
向かった学校の体育館は安全だった。
大人達が気を違えた人達を棒で殴り、体育館の中には寄せないようにしていた。
皆で体育館の中に入り私は、子供達全員と会えた。
彼の顔は喜んでいたが、どこか心配そうであった。
2章終
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