夜に酔う

ぼく

あさも、ひるも、よるも、
ぼくは、ずっとひとりぼっちだった。
さみしくて、かなしくて、
とても、こわかった。

ーーーーーーーーーーーーーーー


朝起きると、眩しい光が窓から差し込んで僕を照らしてくれる。それだけのことが、僕は嬉しかった。
暗いのは苦手。明るい朝が僕は好き。だけど、誰かに、おはようって言いたかった。



朝ごはんも昼ごはんも夜ごはんも、誰かと美味しいねって言い合ったらもっとおいしいんだ。



誰かと散歩したり、寝る前は誰かと今日も楽しかったねってお話するんだ。その誰かのぬくもりで安心して、眠るの。




だけど、次の日が来ても、誰もいないの。
静かな部屋で、僕の声だけ。


僕は、本当に、すごくさびしかった。


だから、羨ましかったんだ。
笑い合ってる声が、話し声が、誰かと誰かの喧嘩だって、僕には羨ましかった。妬ましかった。

こんな感情が僕は、こわくて、
こわかったから、
だから✗✗✗




ーーーーーーーーーーーーーーー





そんな僕に、今さら彼女みたいな人が現れるなんて思ってなかった。


「ねぇ、君は僕に同情してるの？同情してくれるの？」
でもね、僕はもう、いらないんだ。なにも。全部全部、消して、そうしないと怖くて仕方ないんだ。だからもう僕は、こんな生き方しかできない。


「僕はね、おかしいんだ。今更、やめられない。
僕は、」



「そんなこと、どうでもいいの。
私は、あなたがいればそれでいいの。」