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きみのくちをふさごうか
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は、と生暖かい息同士がぶつかって。
ひゅ、と喉奥が為る。それは恐ろしいからではなくて純粋に、空気をもとめて。
苦し紛れに、喉を捕まえる相手を睨めば楽しそうに、にんまりとその瞳が歪む。
「はは」
いいね、と笑って。その口からぼぅと焔が踊った。
そう、これは火性のいきものだ。
気分一つで口づけて、そのまま焔を体内に吐くことだってできるのだ。
けれど気まぐれで、それをしない。
喉掴む手が緩む。
そのすきを見逃さず払いのければ、ああと興味失ったような声色零した。
げほげほと咽る。空気を欲する。はぁと長い息をつけば、にこにこと。
誰にでも受け入れられそうな、笑みで。
ああ、なんて憎たらしい。
「さぁ、どうする? にげる? 今日は、自由だからね、君は」
「……そう、できたら、してる」
「そう、できないものね。明日には元通りだ」
今日は、この火性はここから動けない。
俺がここから逃げれる、どこにでもいける。
けど、逃げられないしいけない。
俺の身の内にあるこの感情が、この火性と離れるなとわめくからだ。
好きというには滑稽で、愛しているというのは場違いな。
そんな、感情だ。
「まぁ、どこに逃げてもね」
見つけてちゃんと焼き尽くしてあげるから、安心してと笑う。
そう、どうにも。
逃げられないのは間違いない。
違う。
もともと逃げる気なんてない。
「黙れよ。お前こそ、俺がいないと生きていけないくせに」
挑発になるのかどうかわからないような言葉を吐けば瞳を丸くして。
そうだねと言う。
そういうことにしておいて、あげると。
たいとるを
君の口を塞ごうか
としようとしたんですが。
変換で
君の口をふさ劫火
とされ。
ああでもそれも、それもありだなぁと思ってこうなった
ひゅ、と喉奥が為る。それは恐ろしいからではなくて純粋に、空気をもとめて。
苦し紛れに、喉を捕まえる相手を睨めば楽しそうに、にんまりとその瞳が歪む。
「はは」
いいね、と笑って。その口からぼぅと焔が踊った。
そう、これは火性のいきものだ。
気分一つで口づけて、そのまま焔を体内に吐くことだってできるのだ。
けれど気まぐれで、それをしない。
喉掴む手が緩む。
そのすきを見逃さず払いのければ、ああと興味失ったような声色零した。
げほげほと咽る。空気を欲する。はぁと長い息をつけば、にこにこと。
誰にでも受け入れられそうな、笑みで。
ああ、なんて憎たらしい。
「さぁ、どうする? にげる? 今日は、自由だからね、君は」
「……そう、できたら、してる」
「そう、できないものね。明日には元通りだ」
今日は、この火性はここから動けない。
俺がここから逃げれる、どこにでもいける。
けど、逃げられないしいけない。
俺の身の内にあるこの感情が、この火性と離れるなとわめくからだ。
好きというには滑稽で、愛しているというのは場違いな。
そんな、感情だ。
「まぁ、どこに逃げてもね」
見つけてちゃんと焼き尽くしてあげるから、安心してと笑う。
そう、どうにも。
逃げられないのは間違いない。
違う。
もともと逃げる気なんてない。
「黙れよ。お前こそ、俺がいないと生きていけないくせに」
挑発になるのかどうかわからないような言葉を吐けば瞳を丸くして。
そうだねと言う。
そういうことにしておいて、あげると。
たいとるを
君の口を塞ごうか
としようとしたんですが。
変換で
君の口をふさ劫火
とされ。
ああでもそれも、それもありだなぁと思ってこうなった
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