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「……来てしまった」
病院前からバスに乗って最寄りのバス停で降り、立派な屋敷の前まで自分の足でやって来た。いるかどうかも分からないのに。門を前にして、悠里の心臓はバクバクと激しく音を立てていた。気後れする。でもここまで来たんだし、このまま帰るのもバカらしい…。珍しく手土産なんかも買ってきてしまったし。あの雰囲気で甘い物なんて食べそうもないけど…。でもいきなり手ぶらでも来づらかった。
勇気を出して、一歩踏み入れる。玄関の重厚なドアの前に立ち、どうするべきかと悩む。門の前でインターホンを鳴らすべきだったか。ここで鳴らすべきか。なんとなく、そっとドアを押してみると、
「……あれっ」
ドアがあっさり開いた。鍵がかかってない…。
「……す、……すみませぇん……。…………こっ、こんばんは……」
割と声を張ったつもりだが、返事はない。誰も出て来ない。あの秘書の人はいないのだろうか。…ということは、冬真もいないのかもしれない。どうしようかと思っていると、奥の方から女性が歩いてくる。しまった。変な人だと思われるかも…。見たことのない中年の女性だった。
「あらっ」
悠里に気が付く。まさか、まさかこの人が奥様じゃありませんように……。
「あっ、あのっ、と、冬真さんの……知り合いの者ですが……」
「ええ、分かります分かります。時々来られてますよね。神谷さんは今外出されてますので、どうぞ、お通りください。冬真様はお部屋にいらっしゃるはずですよ」
そう言ってにっこりと笑ってくれた。よかった。口ぶりから察するに、どうやら使用人か誰かのようだ。よく見ると大きなハタキのような物も持っている。
「すっ、すみません。じゃあ、失礼いたします…」
「はぁい」
…随分気さくな人だった。いいのかな。こんなに簡単に屋敷の中に他人を入れてしまって。何となくだけど、これがあの秘書の人だったらこんな対応じゃなかった気がする。おそらく、「アポは取ってありますか」とか、「確認をとってまいりますのでこちらでお待ちください」とか言われそうだ。
屋敷の人の許しを得て、2階の奥にある冬真の部屋を目指す。口から心臓が飛び出しそうだ。どんな顔をされるだろう。驚くだろうか。それとも淡々と「来たのか」とか言われるだろうか。もしも、嫌がられたら…、ショックだけど、謝ってすぐに帰ろう。相手は大企業の社長だ。忙しい時に突然来られたら不愉快かもしれない。
そんなことを考えながら、赤い絨毯の敷かれた長い廊下を歩く。一番奥にある冬真の部屋の前まで来たとき、
「あぁぁっ!……あ、はぁっ……」
(……えっ?)
心臓が大きく跳ね上がった。……何だ?今の、音。……声?女性、の……?テレビの音か何か……?
女性の叫ぶような高い声が聞こえた気がして、悠里は固まった。見るとドアがきちんと閉まってはいなくて、少しだけ隙間が開いている。
「あ、あぁっ!あぁっ!とっ…とうまさぁ…ん……っ!んっ、はぁぁ……んっ!」
「…………。」
悠里の目の前がグラリと揺れた。まさか。まさか。そんなわけ……
全身がガクガクと震えだす。冷たく震えるその手で、冬真の部屋のドアを押した。
「………………!」
自分の見ているものが信じられなかった。奥のベッドの上には、四つん這いになった女を後ろから激しく犯している冬真の姿があった。悠里の存在に気付くこともなく、女とともに汗だくで快楽に息を荒げている。
「………………っ!!」
キーンと耳鳴りがし、目の前が暗くなる。目をそらしたいのに、凍り付いたように身動きひとつとれず、歯の根が合わない。声の出ない口はガチガチと音を立てて、視界がゆらゆらと揺れ始めた。どうして。どうして、冬真。女の嬌声は絶えず響いていた。
「………………うぅっ……、……っぐ」
悠里の喉から絞り出すような声が漏れた。その小さな声が届いたのか、気配を察したのか、冬真がドアを振り向く。
「─────っ!!ゆっ……」
目が合った瞬間、冬真が凍り付いた。そこに浮かんだ表情は何だったのか。驚きか、後悔か。悠里には判断する力はなかった。ただ胸が引きちぎられるほどの悲しさと怒りで、その勢いのまま冬真を睨みつけ、持っていた箱を床に投げつけた。
「うわぁぁぁぁぁっ!!」
悠里は踵を返し、泣き叫びながら走った。
「悠里!!悠里ぃっ!!」
冬真のひどく焦った叫び声が聞こえる。何も聞きたくなかった。早くこの屋敷から逃げ出したかった。涙でほとんど見えない視界で、悠里は必死で走る。もつれる足で階段を駆け下りながらつまずき、何段か転げ落ちてしまった。
「……う゛ぅぅっ、……うぅっ……」
ヨロヨロと立ち上がり、玄関に向かう。その時、後ろからドンッと強い衝撃とともに、冬真に抱きしめられた。ズボンだけ履いた姿で息を切らして悠里を捕まえている。
「はぁっ!はぁっ!はぁっ!……ゆ、……ゆう、り」
「!!触るな……!!さわるなぁっ!!」
冬真に触れられ、余計に感情を逆撫でされた悠里は全力で暴れる。意地でも逃げ出そうとする悠里を、冬真は強い力で抱き留め離さない。
「おい!!落ち着け、バカ……、話を……」
「うるさい!うるさい!!あんたなんか……、お、お前なんかぁ……っ!!…触るなぁっ!!」
「悠里……、」
パアンッ!!
後ろめたさから少し怯んだ冬真の頬を、力任せに悠里がひっぱたいた。
「…………っ」
「ひっく……ひっ……、はな、せ……、かえる、もう、……ここには、…二度と、来ないっ、からっ……!」
「…………バカ言うな…。ちょっと落ち着けっつってるだろうが……。…神谷!上の女裏口からすぐ追い返せ」
「……承知いたしました」
秘書の神谷が玄関から入ってきたところだった。目の前の突然の修羅場にもさほど動揺することなく、瞬時に状況を判断しすばやく冬真の部屋に向かった。
冬真の発した“女”という言葉に敏感に反応した悠里は反射的に冬真を突き飛ばした。
「……っ、……おい」
「何が追い返せだよ!戻ればいいだろ!女の人のところに!!」
「……悠里、」
「最低だ!あんたなんか!……に、人間のクズ、卑怯者……っ、へんたいっ……!」
悠里はもう自分が何を言っているのかもよく分かっていなかった。ただただ苦しかった。冬真を許せないと思った。ガクガクと震えながら涙を流し、冬真を罵った。
「…………。」
冬真は悠里の激しい怒りに戸惑い、どうするべきか考えがまとまらない。
「……とにかく、一回部屋に入れよ」
悠里に手を伸ばし、腕をそっと掴む。その腕に汗が光っているのを見て、悠里の脳内にまた先ほどの光景がよみがえった。女の後ろで腰を振りながら汗を流していた冬真の姿が。
「─────っ!!」
乱暴にその手を振りほどき、叫んだ。
「き、汚い手で、触るなっ……!!今の今まで……、他の女を触ってたくせに……!!」
「……っ、だから……、」
「もういい!!何も聞きたくない!!」
悠里は踵を返し、ドアノブを掴む。
「待てっつってるだろうが!」
本当に帰ってしまいそうな悠里に焦り、強い口調で呼び止め腕を掴む。悠里はがむしゃらに腕を振り回して解き、思いきり冬真の胸板を拳で殴った。
「…………ってぇな、おい、」
「二度と俺に関わるな!!大っ嫌いだ!あんたなんか!!」
「…………っ!」
その言葉を聞いて、ここまで下手に出ていた冬真の堪忍袋の緒がついに切れた。
「……あぁそうかよ、消え失せろ貧乏人!知らねぇからな、どうなっても!こっちだってどうでもいいんだよ、てめえのことなんか。もう知るか!」
「……っ、」
怒鳴りつけた瞬間、悠里の顔に絶望の色が浮かんだ。
────しまった。
「……ゆっ、」
咄嗟に後悔し、何か言おうとする冬真から目を逸らし、悠里はドアを開け走って出て行った。
「……クソッ!」
冬真はその場にがっくりと座り込んだ。
病院前からバスに乗って最寄りのバス停で降り、立派な屋敷の前まで自分の足でやって来た。いるかどうかも分からないのに。門を前にして、悠里の心臓はバクバクと激しく音を立てていた。気後れする。でもここまで来たんだし、このまま帰るのもバカらしい…。珍しく手土産なんかも買ってきてしまったし。あの雰囲気で甘い物なんて食べそうもないけど…。でもいきなり手ぶらでも来づらかった。
勇気を出して、一歩踏み入れる。玄関の重厚なドアの前に立ち、どうするべきかと悩む。門の前でインターホンを鳴らすべきだったか。ここで鳴らすべきか。なんとなく、そっとドアを押してみると、
「……あれっ」
ドアがあっさり開いた。鍵がかかってない…。
「……す、……すみませぇん……。…………こっ、こんばんは……」
割と声を張ったつもりだが、返事はない。誰も出て来ない。あの秘書の人はいないのだろうか。…ということは、冬真もいないのかもしれない。どうしようかと思っていると、奥の方から女性が歩いてくる。しまった。変な人だと思われるかも…。見たことのない中年の女性だった。
「あらっ」
悠里に気が付く。まさか、まさかこの人が奥様じゃありませんように……。
「あっ、あのっ、と、冬真さんの……知り合いの者ですが……」
「ええ、分かります分かります。時々来られてますよね。神谷さんは今外出されてますので、どうぞ、お通りください。冬真様はお部屋にいらっしゃるはずですよ」
そう言ってにっこりと笑ってくれた。よかった。口ぶりから察するに、どうやら使用人か誰かのようだ。よく見ると大きなハタキのような物も持っている。
「すっ、すみません。じゃあ、失礼いたします…」
「はぁい」
…随分気さくな人だった。いいのかな。こんなに簡単に屋敷の中に他人を入れてしまって。何となくだけど、これがあの秘書の人だったらこんな対応じゃなかった気がする。おそらく、「アポは取ってありますか」とか、「確認をとってまいりますのでこちらでお待ちください」とか言われそうだ。
屋敷の人の許しを得て、2階の奥にある冬真の部屋を目指す。口から心臓が飛び出しそうだ。どんな顔をされるだろう。驚くだろうか。それとも淡々と「来たのか」とか言われるだろうか。もしも、嫌がられたら…、ショックだけど、謝ってすぐに帰ろう。相手は大企業の社長だ。忙しい時に突然来られたら不愉快かもしれない。
そんなことを考えながら、赤い絨毯の敷かれた長い廊下を歩く。一番奥にある冬真の部屋の前まで来たとき、
「あぁぁっ!……あ、はぁっ……」
(……えっ?)
心臓が大きく跳ね上がった。……何だ?今の、音。……声?女性、の……?テレビの音か何か……?
女性の叫ぶような高い声が聞こえた気がして、悠里は固まった。見るとドアがきちんと閉まってはいなくて、少しだけ隙間が開いている。
「あ、あぁっ!あぁっ!とっ…とうまさぁ…ん……っ!んっ、はぁぁ……んっ!」
「…………。」
悠里の目の前がグラリと揺れた。まさか。まさか。そんなわけ……
全身がガクガクと震えだす。冷たく震えるその手で、冬真の部屋のドアを押した。
「………………!」
自分の見ているものが信じられなかった。奥のベッドの上には、四つん這いになった女を後ろから激しく犯している冬真の姿があった。悠里の存在に気付くこともなく、女とともに汗だくで快楽に息を荒げている。
「………………っ!!」
キーンと耳鳴りがし、目の前が暗くなる。目をそらしたいのに、凍り付いたように身動きひとつとれず、歯の根が合わない。声の出ない口はガチガチと音を立てて、視界がゆらゆらと揺れ始めた。どうして。どうして、冬真。女の嬌声は絶えず響いていた。
「………………うぅっ……、……っぐ」
悠里の喉から絞り出すような声が漏れた。その小さな声が届いたのか、気配を察したのか、冬真がドアを振り向く。
「─────っ!!ゆっ……」
目が合った瞬間、冬真が凍り付いた。そこに浮かんだ表情は何だったのか。驚きか、後悔か。悠里には判断する力はなかった。ただ胸が引きちぎられるほどの悲しさと怒りで、その勢いのまま冬真を睨みつけ、持っていた箱を床に投げつけた。
「うわぁぁぁぁぁっ!!」
悠里は踵を返し、泣き叫びながら走った。
「悠里!!悠里ぃっ!!」
冬真のひどく焦った叫び声が聞こえる。何も聞きたくなかった。早くこの屋敷から逃げ出したかった。涙でほとんど見えない視界で、悠里は必死で走る。もつれる足で階段を駆け下りながらつまずき、何段か転げ落ちてしまった。
「……う゛ぅぅっ、……うぅっ……」
ヨロヨロと立ち上がり、玄関に向かう。その時、後ろからドンッと強い衝撃とともに、冬真に抱きしめられた。ズボンだけ履いた姿で息を切らして悠里を捕まえている。
「はぁっ!はぁっ!はぁっ!……ゆ、……ゆう、り」
「!!触るな……!!さわるなぁっ!!」
冬真に触れられ、余計に感情を逆撫でされた悠里は全力で暴れる。意地でも逃げ出そうとする悠里を、冬真は強い力で抱き留め離さない。
「おい!!落ち着け、バカ……、話を……」
「うるさい!うるさい!!あんたなんか……、お、お前なんかぁ……っ!!…触るなぁっ!!」
「悠里……、」
パアンッ!!
後ろめたさから少し怯んだ冬真の頬を、力任せに悠里がひっぱたいた。
「…………っ」
「ひっく……ひっ……、はな、せ……、かえる、もう、……ここには、…二度と、来ないっ、からっ……!」
「…………バカ言うな…。ちょっと落ち着けっつってるだろうが……。…神谷!上の女裏口からすぐ追い返せ」
「……承知いたしました」
秘書の神谷が玄関から入ってきたところだった。目の前の突然の修羅場にもさほど動揺することなく、瞬時に状況を判断しすばやく冬真の部屋に向かった。
冬真の発した“女”という言葉に敏感に反応した悠里は反射的に冬真を突き飛ばした。
「……っ、……おい」
「何が追い返せだよ!戻ればいいだろ!女の人のところに!!」
「……悠里、」
「最低だ!あんたなんか!……に、人間のクズ、卑怯者……っ、へんたいっ……!」
悠里はもう自分が何を言っているのかもよく分かっていなかった。ただただ苦しかった。冬真を許せないと思った。ガクガクと震えながら涙を流し、冬真を罵った。
「…………。」
冬真は悠里の激しい怒りに戸惑い、どうするべきか考えがまとまらない。
「……とにかく、一回部屋に入れよ」
悠里に手を伸ばし、腕をそっと掴む。その腕に汗が光っているのを見て、悠里の脳内にまた先ほどの光景がよみがえった。女の後ろで腰を振りながら汗を流していた冬真の姿が。
「─────っ!!」
乱暴にその手を振りほどき、叫んだ。
「き、汚い手で、触るなっ……!!今の今まで……、他の女を触ってたくせに……!!」
「……っ、だから……、」
「もういい!!何も聞きたくない!!」
悠里は踵を返し、ドアノブを掴む。
「待てっつってるだろうが!」
本当に帰ってしまいそうな悠里に焦り、強い口調で呼び止め腕を掴む。悠里はがむしゃらに腕を振り回して解き、思いきり冬真の胸板を拳で殴った。
「…………ってぇな、おい、」
「二度と俺に関わるな!!大っ嫌いだ!あんたなんか!!」
「…………っ!」
その言葉を聞いて、ここまで下手に出ていた冬真の堪忍袋の緒がついに切れた。
「……あぁそうかよ、消え失せろ貧乏人!知らねぇからな、どうなっても!こっちだってどうでもいいんだよ、てめえのことなんか。もう知るか!」
「……っ、」
怒鳴りつけた瞬間、悠里の顔に絶望の色が浮かんだ。
────しまった。
「……ゆっ、」
咄嗟に後悔し、何か言おうとする冬真から目を逸らし、悠里はドアを開け走って出て行った。
「……クソッ!」
冬真はその場にがっくりと座り込んだ。
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