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番外編ー馬原圭介【3】
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葵をあいつに紹介した日。なんとなく予感はあった。
葵が初対面の相手にあんなに感情剥き出しになることなんて絶対になかったし、最初からやたらと璃玖のことばかり見つめていることにももちろん気付いていた。
葵に当たられて傷ついたであろう璃玖が先に帰ってしまった後、葵を怒って腹にグーパンしてひとりでさっさと帰りながら、考えていた。
まぁしょうがねぇよな。俺じゃなくても、あいつには惚れる。可愛いもんな。顔も雰囲気も。少しでも言葉を交わせばあいつだけが持っているあの魅力にもすぐに気が付く。
葵は俺とは違う。真っ直ぐでいいヤツだ。育ちがいいのに、それに甘んじて努力をしないバカな坊ちゃんではない。真面目でストイックな努力家だ。しかもあんな仏頂面してて意外と優しいところもある。普段は常に冷静で他人とは距離を置くタイプだが、一旦心を許した相手には全く違う一面を見せると知っている。懐が深いヤツだ。
…俺よりははるかに、璃玖と釣り合う。
ああいう男と一緒にいれば、璃玖の魅力も損なわれることなく、幸せに過ごしていけるんだろう。
「…………はーぁ…」
俺のそばにいてほしい。他の誰かのものになってほしくない。幸せになってほしい。ずっと笑っていてほしい。俺とじゃ釣り合わない。そもそも俺のことはそんな目で見てくれてない。気持ちを伝えたい。俺を受け入れてほしい。
「………………。」
なんとなく足が重い。ドロドロとわだかまる複雑な気持ちを抱えたまま、俺は真っ直ぐに家に帰った。
それからどうにか葵と璃玖とを仲直りさせて、俺は様子を見た。鈍感な璃玖はこんなにも分かりやすい葵の好意に全く気付いていない。葵は葵で自分からアプローチする術を知らないし、そもそも苦手なタイプだ。顔面が完璧に整った有名人なもんだから、黙って立っているだけでも女の方から次々にすり寄ってくる。その方面では苦労を知らない男だ。これはかなりの長丁場になりそうだ。
そんな中で、璃玖に突然同居の話を持ちかけた葵には正直ビビった。何考えてやがるんだこいつは。暴走にもほどがある。頭がおかしくなったのか。いくらストーカーのせいで璃玖が安全に暮らせないからといって、まだまるっきり打ち解けてもいないのに同居はきついだろう。
でも葵と二人きりで話してみたらどうやら頭はまともらしいし、一応真剣に考えた上での提案であることは間違いなさそうだった。…まぁ、こいつなら預けても大丈夫だろう。璃玖に嫌われたくないからこんな時に変なことはしないというこいつの言葉にも信憑性はある。何かあったら引き剥がすしかないが。
俺もそうだが、璃玖はこの提案にもっと驚いてビビっていた。こんなんでやっていけるのかと多少不安だったが、意外と二人は上手くやっていってるようだった。途中で何があったのか少しの仲違いみたいなことはあったが、それもあっさり解決したらしく、だんだんと距離が縮まっていっているのは手に取るように分かった。
女々しく湧き上がってくる複雑な思いに蓋をするように、俺は相変わらず適当な相手と適当な夜を過ごした。できる限り深く考えないようにした。考えれば気持ちが沈む。仕事と女、ストーカーの捕獲に意識を集中した。葵にも璃玖にも、何も悟られたくなかった。
その後ストーカーをようやく捕まえ、璃玖がアパートに戻り、年が明けて少し経った頃。
風呂上がりに何気なく璃玖に、元気か?とラインを送った。何の心の準備もなく。すぐに返信が来た音がして、俺はテレビのニュースに目をやりながら髪を拭きつつ、何も考えずスマホを手に取った。
『元気だよ!葵と付き合うことになったよ』
「………………。」
脳が拒否したのか、なかなか文面の意味を理解できず、しばらくその文字を見つめ続けた。そのうち指先がすうっと冷たくなった。気が付くと、俺はベッドに腰かけて座り込んでいた。
…あぁ、そっか。上手くいったんだな。よかったじゃねぇか、葵のヤツ。ようやく成就したわけだ。頑張ったな、あの鈍感相手に。
「………………。」
早く返信してやらねーと。璃玖が変に思うだろ。不安がるかもしれない。
でも指が動かない。何も返したくない。これでよかったはずなのに。璃玖が幸せになるために、こんなにいい選択肢はないはずなのに。
体中の力が抜けて、スマホを床に落とした俺は頭を抱えた。苦しい。辛い。何も考えたくない。璃玖。璃玖。ずっと好きだったよ。ガキの頃から。お前だけが、俺にとって特別だったんだ。俺じゃダメだったか?ダメに決まってるよな。俺じゃお前には全然釣り合ってない。分かっていたから身を引いたんだ。気持ちを伝えなかったんだ。いいじゃねぇか、別に。あいつらは俺にとってはどっちも大事な友達だ。そのポジションで充分だろ。何度も自分にそう言い聞かせてきただろう。
いつかはこんな日が来ると、分かっていたはずだろう。
だけど。
ふいに、子どもの頃の璃玖の姿が頭の中によみがえってくる。教室で自分の席に座って、静かに本を読んでいた、璃玖の姿が。可愛かったな。あいつの姿を見るのが好きだった。静かで、柔らかくて、温かくて、透明で。
「………………あぁ……」
……苦しい。マジで。逃げ出したい。この感情から。誰か俺から感情を消してくれ。
プルルル…、プルルル…
「………………。」
スマホが鳴って、俺は重い腕を伸ばして拾い上げる。…誰だっけ、この女。
「…もしもーし」
声が掠れてる。
『あっ、圭介くん、覚えてくれてるかなぁ、ミユです。こないだの、パーティーで…』
「…………あぁ、うん。もちろん。こないだはありがとう」
先日のパーティーで話した甘ったるい雰囲気の女の顔がなんとなく浮かんできた。そうだ、こんな声の女いたな。
『こちらこそー。…あ、あのね、…なんだか圭介くんと話したくて、電話しちゃった。…今大丈夫だった?』
「うん、全然大丈夫だよ。嬉しいな、俺のこと覚えててくれたんだ」
『わ、忘れるわけないよ!……ぁ、……えっと…』
勢いよく言ってしまって恥ずかしがってる雰囲気がありありと伝わってくる。ちょろそうな雰囲気が、ありありと。
「……。あのさ、ミユちゃん、今から会える?」
『……えっ、い、今から?』
「うん。…なんか声聞いたらめちゃくちゃ会いたくなった。……何でだろうね。会いたいんだ、すごく」
『け、……圭介くん……』
数時間経って、さんざんヤりまくって女が疲れ果てて眠った頃。
照明を落とした薄暗い女の部屋で、ようやく俺は璃玖に返信した。しょうもないスタンプと、一言だけ。
『そりゃよかった』
…大丈夫だ。これで何も変に思われないはずだ。
俺の女々しい想いがバレることは、ないはずだ。
葵が初対面の相手にあんなに感情剥き出しになることなんて絶対になかったし、最初からやたらと璃玖のことばかり見つめていることにももちろん気付いていた。
葵に当たられて傷ついたであろう璃玖が先に帰ってしまった後、葵を怒って腹にグーパンしてひとりでさっさと帰りながら、考えていた。
まぁしょうがねぇよな。俺じゃなくても、あいつには惚れる。可愛いもんな。顔も雰囲気も。少しでも言葉を交わせばあいつだけが持っているあの魅力にもすぐに気が付く。
葵は俺とは違う。真っ直ぐでいいヤツだ。育ちがいいのに、それに甘んじて努力をしないバカな坊ちゃんではない。真面目でストイックな努力家だ。しかもあんな仏頂面してて意外と優しいところもある。普段は常に冷静で他人とは距離を置くタイプだが、一旦心を許した相手には全く違う一面を見せると知っている。懐が深いヤツだ。
…俺よりははるかに、璃玖と釣り合う。
ああいう男と一緒にいれば、璃玖の魅力も損なわれることなく、幸せに過ごしていけるんだろう。
「…………はーぁ…」
俺のそばにいてほしい。他の誰かのものになってほしくない。幸せになってほしい。ずっと笑っていてほしい。俺とじゃ釣り合わない。そもそも俺のことはそんな目で見てくれてない。気持ちを伝えたい。俺を受け入れてほしい。
「………………。」
なんとなく足が重い。ドロドロとわだかまる複雑な気持ちを抱えたまま、俺は真っ直ぐに家に帰った。
それからどうにか葵と璃玖とを仲直りさせて、俺は様子を見た。鈍感な璃玖はこんなにも分かりやすい葵の好意に全く気付いていない。葵は葵で自分からアプローチする術を知らないし、そもそも苦手なタイプだ。顔面が完璧に整った有名人なもんだから、黙って立っているだけでも女の方から次々にすり寄ってくる。その方面では苦労を知らない男だ。これはかなりの長丁場になりそうだ。
そんな中で、璃玖に突然同居の話を持ちかけた葵には正直ビビった。何考えてやがるんだこいつは。暴走にもほどがある。頭がおかしくなったのか。いくらストーカーのせいで璃玖が安全に暮らせないからといって、まだまるっきり打ち解けてもいないのに同居はきついだろう。
でも葵と二人きりで話してみたらどうやら頭はまともらしいし、一応真剣に考えた上での提案であることは間違いなさそうだった。…まぁ、こいつなら預けても大丈夫だろう。璃玖に嫌われたくないからこんな時に変なことはしないというこいつの言葉にも信憑性はある。何かあったら引き剥がすしかないが。
俺もそうだが、璃玖はこの提案にもっと驚いてビビっていた。こんなんでやっていけるのかと多少不安だったが、意外と二人は上手くやっていってるようだった。途中で何があったのか少しの仲違いみたいなことはあったが、それもあっさり解決したらしく、だんだんと距離が縮まっていっているのは手に取るように分かった。
女々しく湧き上がってくる複雑な思いに蓋をするように、俺は相変わらず適当な相手と適当な夜を過ごした。できる限り深く考えないようにした。考えれば気持ちが沈む。仕事と女、ストーカーの捕獲に意識を集中した。葵にも璃玖にも、何も悟られたくなかった。
その後ストーカーをようやく捕まえ、璃玖がアパートに戻り、年が明けて少し経った頃。
風呂上がりに何気なく璃玖に、元気か?とラインを送った。何の心の準備もなく。すぐに返信が来た音がして、俺はテレビのニュースに目をやりながら髪を拭きつつ、何も考えずスマホを手に取った。
『元気だよ!葵と付き合うことになったよ』
「………………。」
脳が拒否したのか、なかなか文面の意味を理解できず、しばらくその文字を見つめ続けた。そのうち指先がすうっと冷たくなった。気が付くと、俺はベッドに腰かけて座り込んでいた。
…あぁ、そっか。上手くいったんだな。よかったじゃねぇか、葵のヤツ。ようやく成就したわけだ。頑張ったな、あの鈍感相手に。
「………………。」
早く返信してやらねーと。璃玖が変に思うだろ。不安がるかもしれない。
でも指が動かない。何も返したくない。これでよかったはずなのに。璃玖が幸せになるために、こんなにいい選択肢はないはずなのに。
体中の力が抜けて、スマホを床に落とした俺は頭を抱えた。苦しい。辛い。何も考えたくない。璃玖。璃玖。ずっと好きだったよ。ガキの頃から。お前だけが、俺にとって特別だったんだ。俺じゃダメだったか?ダメに決まってるよな。俺じゃお前には全然釣り合ってない。分かっていたから身を引いたんだ。気持ちを伝えなかったんだ。いいじゃねぇか、別に。あいつらは俺にとってはどっちも大事な友達だ。そのポジションで充分だろ。何度も自分にそう言い聞かせてきただろう。
いつかはこんな日が来ると、分かっていたはずだろう。
だけど。
ふいに、子どもの頃の璃玖の姿が頭の中によみがえってくる。教室で自分の席に座って、静かに本を読んでいた、璃玖の姿が。可愛かったな。あいつの姿を見るのが好きだった。静かで、柔らかくて、温かくて、透明で。
「………………あぁ……」
……苦しい。マジで。逃げ出したい。この感情から。誰か俺から感情を消してくれ。
プルルル…、プルルル…
「………………。」
スマホが鳴って、俺は重い腕を伸ばして拾い上げる。…誰だっけ、この女。
「…もしもーし」
声が掠れてる。
『あっ、圭介くん、覚えてくれてるかなぁ、ミユです。こないだの、パーティーで…』
「…………あぁ、うん。もちろん。こないだはありがとう」
先日のパーティーで話した甘ったるい雰囲気の女の顔がなんとなく浮かんできた。そうだ、こんな声の女いたな。
『こちらこそー。…あ、あのね、…なんだか圭介くんと話したくて、電話しちゃった。…今大丈夫だった?』
「うん、全然大丈夫だよ。嬉しいな、俺のこと覚えててくれたんだ」
『わ、忘れるわけないよ!……ぁ、……えっと…』
勢いよく言ってしまって恥ずかしがってる雰囲気がありありと伝わってくる。ちょろそうな雰囲気が、ありありと。
「……。あのさ、ミユちゃん、今から会える?」
『……えっ、い、今から?』
「うん。…なんか声聞いたらめちゃくちゃ会いたくなった。……何でだろうね。会いたいんだ、すごく」
『け、……圭介くん……』
数時間経って、さんざんヤりまくって女が疲れ果てて眠った頃。
照明を落とした薄暗い女の部屋で、ようやく俺は璃玖に返信した。しょうもないスタンプと、一言だけ。
『そりゃよかった』
…大丈夫だ。これで何も変に思われないはずだ。
俺の女々しい想いがバレることは、ないはずだ。
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