一目惚れだけど、本気だから。~クールで無愛想な超絶イケメンモデルが健気な男の子に恋をする話

紗々

文字の大きさ
上 下
53 / 68

52.

しおりを挟む
 暖房を入れ照明を落としてある寝室に、璃玖を招き入れる。緊張して体が強張っている璃玖を、一度優しく抱きしめた。…心臓の音がすごい。俺もすごくドキドキしてる。今から初めて、本気で好きになった人を抱く。

 璃玖の顎をそっと持ち上げてこちらを向かせ、頬を撫でた。

「……大丈夫だから」
「……うっ、……うん」

璃玖の瞳が揺れている。俺は安心させたくて、柔らかくそっと触れるだけのキスを何度も繰り返す。髪を撫で、頬を撫でながら、何度も角度を変えて唇を押し当てる。

「…………ん…」

璃玖がうっとりと俺に身を任せる。だんだんと強張りが解けてきた。俺は璃玖の腰を支えながら、舌をそっと差し入れて、璃玖の舌を誘い出す。璃玖は俺に応え、おずおずと舌を絡めてくる。縋り付くように俺の背中に両手を回して、口を開け、舌を動かす。……可愛い。互いの息が乱れてきた頃、俺は璃玖を優しくベッドに押し倒した。

「……っ!」

上に覆い被さる俺を、璃玖が目を見開いて見つめてくる。

「あっ、…葵、……えっと、シ、シャワーとか……」
「もう無理。お願い、このまま…」

これ以上もう一秒たりとも待てそうにない。俺の我慢はとっくに限界を超えていた。激しくキスを繰り返しながら俺が焦って服を脱がせ始めると、璃玖は諦めたようにくたっと力を抜いた。璃玖の服を全て脱がせ、自分も裸になる。恥ずかしいのか、横を向いて丸まってしまった璃玖を強引にこちらに向かせる。璃玖は頬を染め、潤んだ瞳で俺を見つめている。

「璃玖……、本当可愛い……」
「……ぁ、……あおい…」
「大好きだよ。ずっと、こうしたかった」

俺は切ない想いを吐露し、全身で璃玖を抱きしめた。頬にキスし、そのまま首筋に、鎖骨に、軽く唇を触れていく。白く滑らかな肌。この肌に、初めて触れているのが俺なんだ。そう思うと優越感にも似た支配欲のような感情が込み上げてくる。たまらなくなり、俺は愛撫する手を激しくした。両手で璃玖の感じやすい腰や背中を優しく撫で上げながら、薄く色づいた乳首にねっとりと舌を這わせる。

「んっ、あっ……、ぁぁぁんっ!」

璃玖の体がビクンと大きく跳ね上がり、喘ぎ声が大きくなる。その姿に興奮し、俺は執拗に乳首を交互に舐め回す。

「ひっ!……んっ、は、……はぁぁぁぁ…ん」

璃玖は人から与えられる初めての感触に翻弄されているようだった。愛らしくて淫靡なその姿に追い立てられ、俺はどんどん下に降りていきながら夢中で璃玖を可愛がった。快感から逃れようとするかのように身をくねらせる璃玖の腰をしっかりと両手で抑え込み、俺はそのまま璃玖のモノを深く口に咥えた。

「ひっ……!!い、やぁぁぁ……っ!あ、ま、…待ってぇ……っ!!」

璃玖は一際大きく跳ね上がり、懇願するように俺の頭を手で押しやろうとする。突然与えられた激しい快感から必死で逃れようとするその手を握りしめて抑え、裏スジをねっとりと丁寧に舐め上げ、先端を口に含み舌を小刻みに動かし、絡める。

「ん、んあっ…!んあぁぁぁん!……は、はぅ、……あ、あぁぁぁぁ……ん!」

璃玖の甘い声が寝室に響き渡る。男のここを愛撫したことなど今まで一度もなかった。ただ璃玖を可愛がりたくて、もっともっと気持ちよくしたくて無我夢中で攻め立てた。どうすれば気持ちいいのかは、よく分かってる。

「あ、あひ、……はぁ…、はぁ…、……あっ!あ、あ、……うぅぅぅぅん!!」

全体を口に含みながら舌を動かし絡めて吸い上げると、璃玖の声は一際高く大きくなり、璃玖のモノが一気に硬度を増した。俺はハッとして、一旦愛撫を止める。このままイかせてしまったら、体力のない璃玖のことだ、あっさり意識を手放してしまうかもしれない。

「あっ……ぁ、……っ、はぁっ、はぁっ、はぁっ……」

一気に激しく攻め立ててしまい、心配になって顔を覗き込む。

「璃玖……、ごめん、…大丈夫?」
「あ……、ぁ、……はぁ……」

璃玖の全身は汗ばんでしっとりと赤く染まり、とろんとした目でどうにか俺の方を見る。涎が零れ、瞳は涙で潤んでいた。……ものすごく、扇情的だ。俺はごくりと喉を鳴らす。まだ触れてもいない俺のモノはもう暴発する寸前だった。璃玖が正気を取り戻す前に、と、慌ててサイドボードからローションを取り出し、蓋を開けると急いで自分の右手にとろりと絡めた。全身の力が抜けきっている今のうちに…。俺は璃玖の首筋に舌を這わせながら、その部分にそっと人差し指を差し入れる。

「……はぁ、はぁ、…………?……ん、あっ、…あ、あぁぁっ!」

璃玖が気が付き、ビクッと体を硬直させる。俺は璃玖にキスをし、舌と舌をくちゅくちゅと音を立て絡めながら、指を奥までぐっと挿れ、ほんの少しだけ中でくいっと動かした。

「ふっ、ふ、ぐっ、……ん、んんんっ!…んんんんんっ!!」

キスを受けながら、璃玖が涙をポロポロと零す。痛くはなさそうだが、やはり怖いのだろう。体の強張りが解けない。俺は中の指を動かすの止め、再び首筋から乳首に愛撫を移す。片手で腰をゆっくりと撫で上げながら、敏感な乳首を丁寧に交互に舐め回した。

「はっ……、あ、あ、……うぅぅ…んっ!……はぁっ、はぁっ…」

全身をヒクヒクと痙攣させながら、璃玖が快感を追う。俺はそのまま愛撫を下に移していく。薄い腹を滑るように舐め、口づけながら、勃ち上がった璃玖のモノに辿り着く。中の指は動かさないままで、もう片方の手で優しくそれを扱きながら、裏スジを下から舐め上げる。

「…あっ…!う、うぅぅんっ!……は、はぁっ……!あ!あ!…あぁぁぁぁ…んっ!」

甘いよがり声が一際高くなる。俺は全体を口に含むと、舌を大きく動かしながらゆっくりと前後に首を動かし璃玖のモノを可愛がる。璃玖がまだイってしまわないように、ゆっくりとした動きで攻め、力が抜けてきた頃、後ろの指をぐりっと動かしてみる。

「あっ、はぁっ、はあぁぁぁぁんっ!!」

痛みとは違う感覚に璃玖が喘ぐ。俺ははやる気持ちを必死で抑え、ゆっくりと人差し指を大きく回すように動かし始めた。




しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!

灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。 何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。 仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。 思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。 みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。 ※完結しました!ありがとうございました!

男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。

カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。 今年のメインイベントは受験、 あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。 だがそんな彼は飛行機が苦手だった。 電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?! あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな? 急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。 さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?! 変なレアスキルや神具、 八百万(やおよろず)の神の加護。 レアチート盛りだくさん?! 半ばあたりシリアス 後半ざまぁ。 訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前 お腹がすいた時に食べたい食べ物など 思いついた名前とかをもじり、 なんとか、名前決めてます。     *** お名前使用してもいいよ💕っていう 心優しい方、教えて下さい🥺 悪役には使わないようにします、たぶん。 ちょっとオネェだったり、 アレ…だったりする程度です😁 すでに、使用オッケーしてくださった心優しい 皆様ありがとうございます😘 読んでくださる方や応援してくださる全てに めっちゃ感謝を込めて💕 ありがとうございます💞

日本一のイケメン俳優に惚れられてしまったんですが

五右衛門
BL
 月井晴彦は過去のトラウマから自信を失い、人と距離を置きながら高校生活を送っていた。ある日、帰り道で少女が複数の男子からナンパされている場面に遭遇する。普段は関わりを避ける晴彦だが、僅かばかりの勇気を出して、手が震えながらも必死に少女を助けた。  しかし、その少女は実は美男子俳優の白銀玲央だった。彼は日本一有名な高校生俳優で、高い演技力と美しすぎる美貌も相まって多くの賞を受賞している天才である。玲央は何かお礼がしたいと言うも、晴彦は動揺してしまい逃げるように立ち去る。しかし数日後、体育館に集まった全校生徒の前で現れたのは、あの時の青年だった──

いとしの生徒会長さま

もりひろ
BL
大好きな親友と楽しい高校生活を送るため、急きょアメリカから帰国した俺だけど、編入した学園は、とんでもなく変わっていた……! しかも、生徒会長になれとか言われるし。冗談じゃねえっつの!

Take On Me

マン太
BL
 親父の借金を返済するため、ヤクザの若頭、岳(たける)の元でハウスキーパーとして働く事になった大和(やまと)。  初めは乗り気でなかったが、持ち前の前向きな性格により、次第に力を発揮していく。  岳とも次第に打ち解ける様になり…。    軽いノリのお話しを目指しています。  ※BLに分類していますが軽めです。  ※他サイトへも掲載しています。

からかわれていると思ってたら本気だった?!

雨宮里玖
BL
御曹司カリスマ冷静沈着クール美形高校生×貧乏で平凡な高校生 《あらすじ》 ヒカルに告白をされ、まさか俺なんかを好きになるはずないだろと疑いながらも付き合うことにした。 ある日、「あいつ間に受けてやんの」「身の程知らずだな」とヒカルが友人と話しているところを聞いてしまい、やっぱりからかわれていただけだったと知り、ショックを受ける弦。騙された怒りをヒカルにぶつけて、ヒカルに別れを告げる——。 葛葉ヒカル(18)高校三年生。財閥次男。完璧。カリスマ。 弦(18)高校三年生。父子家庭。貧乏。 葛葉一真(20)財閥長男。爽やかイケメン。

隣人、イケメン俳優につき

タタミ
BL
イラストレーターの清永一太はある日、隣部屋の怒鳴り合いに気付く。清永が隣部屋を訪ねると、そこでは人気俳優の杉崎久遠が男に暴行されていて──?

思い出して欲しい二人

春色悠
BL
 喫茶店でアルバイトをしている鷹木翠(たかぎ みどり)。ある日、喫茶店に初恋の人、白河朱鳥(しらかわ あすか)が女性を伴って入ってきた。しかも朱鳥は翠の事を覚えていない様で、幼い頃の約束をずっと覚えていた翠はショックを受ける。  そして恋心を忘れようと努力するが、昔と変わったのに変わっていない朱鳥に寧ろ、どんどん惚れてしまう。  一方朱鳥は、バッチリと翠の事を覚えていた。まさか取引先との昼食を食べに行った先で、再会すると思わず、緩む頬を引き締めて翠にかっこいい所を見せようと頑張ったが、翠は朱鳥の事を覚えていない様。それでも全く愛が冷めず、今度は本当に結婚するために翠を落としにかかる。  そんな二人の、もだもだ、じれったい、さっさとくっつけ!と、言いたくなるようなラブロマンス。

処理中です...