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アルファの本能が言っている。
――あれはお前のものだ、と。
二日後、あたしは警察庁のとある部署を訪れていた。
(一般人がこんなとこ来ていいのかな)
受付で案内されたとおりの階でエレベーターを降りてそこへ向かおうとした時だ。
(……?)
そっちじゃない、と何かがあたしの足を止めた。
幸いなことに案内の人はいないのと、人気がなかったのであたしはそちらへ足を向け、会議室というプレートがかかった部屋を開けようとした時、
「そっち押さえろ」
「まだだ」
「くっそ、何でオメガのくせにっ」
男達の声が聞こえた。
(――まさか)
ドアの隙間から流れるこのオメガの匂い。
そこから先の記憶は途切れ途切れだ。
室内の一角に追い込まれた形の彼を認めた瞬間、あたしのフェロモンが制御が効かなくなったように荒れ狂ったのだ。
「うわ」
「なんだ、」
「ひっ、」
圧倒的な攻撃フェロモンでそいつらを床へ沈めたのは覚えてる。
男達が動けなくなったのを確認してからあたしは部屋の奥へと歩を進めた。
「……無事?」
そう声を掛けるのがやっとだった。
だって、そこにいたのは――。
「まあ、何とか。……貴女の方がひどい顔してますよ」
そう言って唇の端を上げてみせるけど、肌蹴たシャツの間から除くキスマー……。
あたしのフェロモンの量が増大したらしい。
「ひぃぃっ、抑制剤っ!!」
「だめだ、退避だっ!!」
「だからイヤだったんだよ」
後方で何か言ってるようだけど、あたしの視線はその一点から離れられなかった。
「……何で、」
「ああ、これですか」
何でもないことのないように言われて内心荒れ狂っていると、
「どうかしましたか」
(え?)
「だって貴女は俺のことがきらいなんでしょう?」
ぴき、と場に沈黙が訪れた。
(あ、そんなこと言った……)
どうしようと頭の中がぐるぐるしてると、
「それとも、少しは俺も自信持っていいのかな?」
そのどこか儚げな笑みを見てあたしは観念するというのはこういうことか、と実感した。
「……ごめん。あれは、違うから」
「違うって?」
「だから、その……らいじゃないから」
「ん?」
(うっ、分かってて聞き返してる)
だけどその窮地を作ったのは自分なので反論できない。
「きらいじゃない、って言ったの。それよりもそれ、誰に付けられたの?」
話題転換とばかりに聞くと、
「これですか」
(だから何でそんなに余裕なのっ!!)
どこか楽しそうなその表情にもっと違和感を抱くべきだったのだ。
だけどその時のあたしにはそんな余裕なんてなくて。
「さっきの貴女、とても素敵でしたよ」
「そういうのはいいから」
「それじゃあ聞きますが、俺が貴女以外の相手と番になっても?」
(……)
「うわあああっ!! 小野寺さん、何煽ってるんですかっ!!」
「ちょっと、無になったままフェロモン最大にしないでよっ!! 怖いわよっ!!」
「だからイヤだと――」
(――んん?)
この場面で明らかに不自然な発言にあたしはフェロモンを止めた。
振り返ると真っ青になったスーツ姿の男の人が数人と、岬さんがいた。
「全く。だから言ったじゃない。ふたり共相思相愛、っていうのだから心配ないって」
(……は?)
「ソウシソウアイ」
「そこ、片言にならない」
岬さんに突っ込まれたけれど、それどころじゃない。
(ちょっと待って。相思相愛、って皆がそう思っていたとして)
じゃあなんで、と思ったところで非常にイヤな結論に至る。
「……どこから?」
ん? と非常にいい笑みを見せている子犬は放っておいて聞くと、
「分かってるんじゃない?」
岬さんがあたしの推論を裏付ける発言をしてくれた。
(最初から……)
いやでも、とあたしの本能が待ったを掛けた。
「それ、」
あたしが指さした先にあるのは例のマーク。
ただ付けられただけではなく、ご丁寧にどこかの知らないアルファのフェロモンまで付いていたのだ。
「ああ。これですか。よく出来てますよね」
とメイク落としで落とすと、きれいに消えた。
だけどそこに付いていたフェロモンはまだ薄っすら残っていて。
「ただ作っただけでは気付かれると思ったので、部下のひとりに頼んだのですが。どうしました?」
「……その部下ってどこのどちら様ですか?」
「だから、そのフェロモンしまいなさいって!! それとあなた達はさっさと番いなさいっ!! 周りの被害が半端ないのよっ!!」
岬さんに叫ばれ、慌ててフェロモンをしまう。
上機嫌な子犬が楽しそうに聞いてくる。
「そうですね。婚姻届と番契約、まずはどちらにしますか?」
(勝ち誇った顔してくれちゃって)
悔しいけど、怒れない自分がいる。
(何かめちゃくちゃ悔しいんですけど)
「……あたし、ベータと間違われるくらい平凡なんだけど」
「構いません」
「他のアルファみたいにリードするなんてできないと思うよ」
「俺も貴女にそんなこと望んでません」
「多分、アルファとしては下の方だと思うけど」
「そんなことはないと思うけど。まあ俺はどんな貴女でもいいですよ」
これを言ったら引かれるんじゃないか、ってことばかり言ったのに、何で少しも動じないんでしょうこの子犬は。
(ううっ、何か負けたみたいでやだ)
いつの間にかあたし達以外誰もいなくなった室内で、まずあたしがしたことと言えば。
「……そんなに気になりますか?」
例のフェロモンを上書きすることだった。
といは言っても、軽く触れてフェロモンを出すだけである。
「うん。……本当は違うことしたいんだけど何か、見られてそうな気がして」
盗聴器とか普通にありそうなんだよね。
普通の職員ならそんなことはないと思うけど、彼らの職場を考えるとこういったことは日常茶飯事みたいだし。
そうあたしが言うと、ちぇっ、と子犬がぼやいた。
(……まさか)
「それは残念です。折角決定的な証拠を取れるところだったのに」
「ちょ、それって」
焦ったあたしに子犬が片目をつぶってみせた。
「どうも貴女は逃げ癖があるみたいだから、確たるものがあった方がいいんじゃないかと思いまして」
「ってことは今の会話……」
「ご想像にお任せします」
(なん、)
頭の天辺からつま先まで真っ赤になったあたしができたのは、
「……だから、」
「はい?」
「だから、……きらいだってばっ!!」
そう叫ぶことくらいだった。
その直後、
「言葉と顔が合ってませんけど」
そう突っ込まれたのは言うまでもないけど、この状況を考えるとそれしか出てこなかったのだ。
(ううっ、情けない)
後日、『あんなかわいらしい告白されたのは初めてだ』と子犬が職場で惚気ていたと知り、更に真っ赤になるはめになるとは、その時のあたしは知る由もなかった。
――あれはお前のものだ、と。
二日後、あたしは警察庁のとある部署を訪れていた。
(一般人がこんなとこ来ていいのかな)
受付で案内されたとおりの階でエレベーターを降りてそこへ向かおうとした時だ。
(……?)
そっちじゃない、と何かがあたしの足を止めた。
幸いなことに案内の人はいないのと、人気がなかったのであたしはそちらへ足を向け、会議室というプレートがかかった部屋を開けようとした時、
「そっち押さえろ」
「まだだ」
「くっそ、何でオメガのくせにっ」
男達の声が聞こえた。
(――まさか)
ドアの隙間から流れるこのオメガの匂い。
そこから先の記憶は途切れ途切れだ。
室内の一角に追い込まれた形の彼を認めた瞬間、あたしのフェロモンが制御が効かなくなったように荒れ狂ったのだ。
「うわ」
「なんだ、」
「ひっ、」
圧倒的な攻撃フェロモンでそいつらを床へ沈めたのは覚えてる。
男達が動けなくなったのを確認してからあたしは部屋の奥へと歩を進めた。
「……無事?」
そう声を掛けるのがやっとだった。
だって、そこにいたのは――。
「まあ、何とか。……貴女の方がひどい顔してますよ」
そう言って唇の端を上げてみせるけど、肌蹴たシャツの間から除くキスマー……。
あたしのフェロモンの量が増大したらしい。
「ひぃぃっ、抑制剤っ!!」
「だめだ、退避だっ!!」
「だからイヤだったんだよ」
後方で何か言ってるようだけど、あたしの視線はその一点から離れられなかった。
「……何で、」
「ああ、これですか」
何でもないことのないように言われて内心荒れ狂っていると、
「どうかしましたか」
(え?)
「だって貴女は俺のことがきらいなんでしょう?」
ぴき、と場に沈黙が訪れた。
(あ、そんなこと言った……)
どうしようと頭の中がぐるぐるしてると、
「それとも、少しは俺も自信持っていいのかな?」
そのどこか儚げな笑みを見てあたしは観念するというのはこういうことか、と実感した。
「……ごめん。あれは、違うから」
「違うって?」
「だから、その……らいじゃないから」
「ん?」
(うっ、分かってて聞き返してる)
だけどその窮地を作ったのは自分なので反論できない。
「きらいじゃない、って言ったの。それよりもそれ、誰に付けられたの?」
話題転換とばかりに聞くと、
「これですか」
(だから何でそんなに余裕なのっ!!)
どこか楽しそうなその表情にもっと違和感を抱くべきだったのだ。
だけどその時のあたしにはそんな余裕なんてなくて。
「さっきの貴女、とても素敵でしたよ」
「そういうのはいいから」
「それじゃあ聞きますが、俺が貴女以外の相手と番になっても?」
(……)
「うわあああっ!! 小野寺さん、何煽ってるんですかっ!!」
「ちょっと、無になったままフェロモン最大にしないでよっ!! 怖いわよっ!!」
「だからイヤだと――」
(――んん?)
この場面で明らかに不自然な発言にあたしはフェロモンを止めた。
振り返ると真っ青になったスーツ姿の男の人が数人と、岬さんがいた。
「全く。だから言ったじゃない。ふたり共相思相愛、っていうのだから心配ないって」
(……は?)
「ソウシソウアイ」
「そこ、片言にならない」
岬さんに突っ込まれたけれど、それどころじゃない。
(ちょっと待って。相思相愛、って皆がそう思っていたとして)
じゃあなんで、と思ったところで非常にイヤな結論に至る。
「……どこから?」
ん? と非常にいい笑みを見せている子犬は放っておいて聞くと、
「分かってるんじゃない?」
岬さんがあたしの推論を裏付ける発言をしてくれた。
(最初から……)
いやでも、とあたしの本能が待ったを掛けた。
「それ、」
あたしが指さした先にあるのは例のマーク。
ただ付けられただけではなく、ご丁寧にどこかの知らないアルファのフェロモンまで付いていたのだ。
「ああ。これですか。よく出来てますよね」
とメイク落としで落とすと、きれいに消えた。
だけどそこに付いていたフェロモンはまだ薄っすら残っていて。
「ただ作っただけでは気付かれると思ったので、部下のひとりに頼んだのですが。どうしました?」
「……その部下ってどこのどちら様ですか?」
「だから、そのフェロモンしまいなさいって!! それとあなた達はさっさと番いなさいっ!! 周りの被害が半端ないのよっ!!」
岬さんに叫ばれ、慌ててフェロモンをしまう。
上機嫌な子犬が楽しそうに聞いてくる。
「そうですね。婚姻届と番契約、まずはどちらにしますか?」
(勝ち誇った顔してくれちゃって)
悔しいけど、怒れない自分がいる。
(何かめちゃくちゃ悔しいんですけど)
「……あたし、ベータと間違われるくらい平凡なんだけど」
「構いません」
「他のアルファみたいにリードするなんてできないと思うよ」
「俺も貴女にそんなこと望んでません」
「多分、アルファとしては下の方だと思うけど」
「そんなことはないと思うけど。まあ俺はどんな貴女でもいいですよ」
これを言ったら引かれるんじゃないか、ってことばかり言ったのに、何で少しも動じないんでしょうこの子犬は。
(ううっ、何か負けたみたいでやだ)
いつの間にかあたし達以外誰もいなくなった室内で、まずあたしがしたことと言えば。
「……そんなに気になりますか?」
例のフェロモンを上書きすることだった。
といは言っても、軽く触れてフェロモンを出すだけである。
「うん。……本当は違うことしたいんだけど何か、見られてそうな気がして」
盗聴器とか普通にありそうなんだよね。
普通の職員ならそんなことはないと思うけど、彼らの職場を考えるとこういったことは日常茶飯事みたいだし。
そうあたしが言うと、ちぇっ、と子犬がぼやいた。
(……まさか)
「それは残念です。折角決定的な証拠を取れるところだったのに」
「ちょ、それって」
焦ったあたしに子犬が片目をつぶってみせた。
「どうも貴女は逃げ癖があるみたいだから、確たるものがあった方がいいんじゃないかと思いまして」
「ってことは今の会話……」
「ご想像にお任せします」
(なん、)
頭の天辺からつま先まで真っ赤になったあたしができたのは、
「……だから、」
「はい?」
「だから、……きらいだってばっ!!」
そう叫ぶことくらいだった。
その直後、
「言葉と顔が合ってませんけど」
そう突っ込まれたのは言うまでもないけど、この状況を考えるとそれしか出てこなかったのだ。
(ううっ、情けない)
後日、『あんなかわいらしい告白されたのは初めてだ』と子犬が職場で惚気ていたと知り、更に真っ赤になるはめになるとは、その時のあたしは知る由もなかった。
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