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第54話 カントローサ国にて (ベリルside)
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その魔道具はかつてカントローサ国の魔導師が生み出し、二つあるうちの一方をシュガルト国へ贈ったものだという。
案内されたのは大分前に建てられたような古びた離宮だった。
「先日、魔術塔が崩壊したとお伝えしましたよね。それで新しく塔を建てるよりも既存のものを利用した方が早い、という話になりまして。ついでに敷地内のあまり使用しない建物の点検もしてしまおう、と話が進みましてね。魔術師も伴わせて点検をさせていたら誰も作動させた覚えなどないのに稼働している魔道具が見付かったそうです」
アーロン王自ら案内してくれた地下室には布が掛けられた箱と思われるものが幾つも転がり、そのうちのひとつだったのだろう。蓋が開いた平箱とその傍らに子供の背丈ほどありそうな楕円の鏡のようなものがあった。
稼働している、という言葉通り鏡面はこの地下室内を映し出すことはなく黒や灰色の絵の具を溶いたような色の流れを見せていた。
この場にはアーロン王と魔術師サイモン、護衛の兵士の他にシュガルト国側は国王ベリル、側近のリヨン、護衛としてバニッシュ達がいた。
「このような辛気臭いところで申し訳ありません。サイモン、説明を」
アーロン王の言葉に一礼してサイモンが進み出た。
「シュガルト国の皆様にはご歓談中にお邪魔してしまい、誠に申し訳ありません。今回皆様にこちらへご案内したのにはこの魔道具がシュガルト国と我が国を繋ぐものかもしれないと思いました次第にこざいます」
この現代、遠方の相手と意思の疎通を図るには手紙を早馬に運んで貰うのが一般的である。またローズのような一部の貴族の間では転移陣を利用して手紙を移送することもあるが、それは例外である。
魔術師サイモンの説明によると、この魔道具はそれとは違い、今その瞬間に互いの顔を合わせて話をすることができる、というものらしい。
ベリルが興味深げにアーロン王へ問い掛けた。
「おもしろいな。それが本当であれば世界がひっくり返りそうだが。で、その画期的な魔道具がなぜこんなところで放置されているんだ?」
「この魔道具を稼働させるには条件があったようです」
「――条件?」
「ええ」
そう答えたアーロン王が鏡へ一歩近づいた。
「恐らくこれはかなり以前の代の王が設置させたものでしょう。でなければ有り得ない。我が国と貴国――シュガルト国の王都、いえたぶんですがこの先はシュガルト国の王宮のどこかへ繋がっているはずです。そして純粋な獣人、片方の親が人族の獣人、そして両親共に人族者の少量の血が揃うことが発動条件となるようです」
アーロン王が顎をしゃくると魔術師サイモンが頷いた。
「御意」
落ち着き払うカントローサ国側に対してシュガルト国の方は――
「「「は?」」」
彼らの中で先に我に返ったのはベリルだったが、突っ込みを入れたのはやはりリヨンだった。
「なんですかそれは!? 純粋な獣人に片方の親が獣人!? そんなのまるで――」
国王の了承を得ない発言だったが、そこは不問にするらしくアーロン王がしっかりとうなずく。
「ええ。恐らく以前――百年単位は前でしょうが、このシュガルト国は貴国と友好を築いていたようですね」
場になんとも言えない沈黙が落ちた。
これまで獣人が受けて来た差別のことを思うとやるせない、というのと一体なにをどうしたらここまで変わってしまうのかといった疑問を含んだものだったが、それに明確な答えを出せる者はいなかった。
「それでこの俺に血を差し出せ、と?」
笑みを含んだベリルの問い掛けに魔術師サイモンが慌てたように首を振った。
「とんでもございません!! ですが今の魔道具の状態からしてシュガルト国側の魔道具は発動しており、こちら側もそうするには少し血が足りませんので、恐れながら側近殿、もしくは護衛の方から融通していただけないかとは思っております」
「正直だな」
まあいいか、と軽くうなずいたベリルにリヨンが諫めるように叫んだ。
「陛下!!」
そのように軽々しく相手の要求を呑むのは、と説教モードに入りかけたリヨンをベリルが軽く手を挙げて止める。
「いいじゃないか。血とは言っても少量なんだろう」
「よくありません!! 御身を一体なんだとお思いですか!!」
「それならお前がやるか?」
「はい?」
あっけに取られるリヨンをよそにベリルが結論づけた。
「というわけだ。よろしく頼む」
「はいぃ!?」
話は決まったとどこか満足げなベリルにリヨンが喚く。
「まって下さい!! 人族はともかく片方の親が獣人の者の血など一体どこから手にいれるんです!?」
そう叫ぶリヨンの前に魔術師サイモンが小瓶を取り出して見せた。
「片親が獣人の者の血はこれに」
「は?」
「ずいぶんと用意がいいな」
感心したようなベリルの言葉に魔術師サイモンが答えた。
「偶然にも片親が獣人の者が身近におりましたので。さ、では側近殿失礼いたします」
魔術師サイモンが小刀と器具を取り出し、リヨンを促した。
「……分かりました。準備がいいですね」
「お気を悪くされたのでしたら謝罪いたします。ですがこの魔道具の一方が貴国にあると思われる以上、こういったことは早いに越したことはないと思われますが」
「――サイモン」
言葉が過ぎた、と判断されたのかアーロン王が注意するように名を呼んだ。
「失礼いたしました」
手際よく採血が行われ、魔道具にそれぞれ三種の血が流された。
とたん、それまで抽象画のようだった鏡面が揺れ、一瞬後にはどこかの室内が鏡面内に映し出される。
カーテンが閉められているのか薄暗く、目の前の長椅子や飾られている花の意匠の置物に暗い色を投げかけていた。
「……これはグリーブスの離宮に近い装飾ですね。薄暗くてよくわかりませんが、腰なげしの模様はシュガルトの好みの彩色をしているので、確かにシュガルト国の建物内の可能性は高いです」
リヨンがそう告げたとき、鏡面の中に変化が現れた。
『まったく。こんなの変わるわけ――』
狐の耳と金茶の髪を持つ獣人がこちらを見て目を見開いた。
『え、嘘!! 本当に繋がっちゃったの!? サンダース様に伝えないと!!』
は? とこちらが言う暇もないほどの早業であっという間に獣人の女性が鏡の範囲から消えた。
身に覚えのない女性にリヨンが首を傾げた。
「……今のは誰でしょうね」
「さてな。侍女のお仕着せを着ていたが、お前は見たことがあるか?」
「いいえ。さっぱり。ですがこの仮面舞踏会の開催に当たり、人員を増員したので臨時に雇われた者かもしれません」
訝しげにこちらを窺っているアーロン王達にリヨンが答える。
「今向こう側の女性が発言した『サンダース』はうちの騎士団の副団長なのです」
リヨンに視線を向けられたバニッシュがうなずいた。
「はい。サンダースはシュガルト国騎士団にて副団長を務めている者です」
このことから魔道具の向こうがシュガルト国だということは確定になった。
そして――
『……離縁してください』
愛しい番から有り得ない言葉を図れることなどまったく、誰も予想できないことだった。
案内されたのは大分前に建てられたような古びた離宮だった。
「先日、魔術塔が崩壊したとお伝えしましたよね。それで新しく塔を建てるよりも既存のものを利用した方が早い、という話になりまして。ついでに敷地内のあまり使用しない建物の点検もしてしまおう、と話が進みましてね。魔術師も伴わせて点検をさせていたら誰も作動させた覚えなどないのに稼働している魔道具が見付かったそうです」
アーロン王自ら案内してくれた地下室には布が掛けられた箱と思われるものが幾つも転がり、そのうちのひとつだったのだろう。蓋が開いた平箱とその傍らに子供の背丈ほどありそうな楕円の鏡のようなものがあった。
稼働している、という言葉通り鏡面はこの地下室内を映し出すことはなく黒や灰色の絵の具を溶いたような色の流れを見せていた。
この場にはアーロン王と魔術師サイモン、護衛の兵士の他にシュガルト国側は国王ベリル、側近のリヨン、護衛としてバニッシュ達がいた。
「このような辛気臭いところで申し訳ありません。サイモン、説明を」
アーロン王の言葉に一礼してサイモンが進み出た。
「シュガルト国の皆様にはご歓談中にお邪魔してしまい、誠に申し訳ありません。今回皆様にこちらへご案内したのにはこの魔道具がシュガルト国と我が国を繋ぐものかもしれないと思いました次第にこざいます」
この現代、遠方の相手と意思の疎通を図るには手紙を早馬に運んで貰うのが一般的である。またローズのような一部の貴族の間では転移陣を利用して手紙を移送することもあるが、それは例外である。
魔術師サイモンの説明によると、この魔道具はそれとは違い、今その瞬間に互いの顔を合わせて話をすることができる、というものらしい。
ベリルが興味深げにアーロン王へ問い掛けた。
「おもしろいな。それが本当であれば世界がひっくり返りそうだが。で、その画期的な魔道具がなぜこんなところで放置されているんだ?」
「この魔道具を稼働させるには条件があったようです」
「――条件?」
「ええ」
そう答えたアーロン王が鏡へ一歩近づいた。
「恐らくこれはかなり以前の代の王が設置させたものでしょう。でなければ有り得ない。我が国と貴国――シュガルト国の王都、いえたぶんですがこの先はシュガルト国の王宮のどこかへ繋がっているはずです。そして純粋な獣人、片方の親が人族の獣人、そして両親共に人族者の少量の血が揃うことが発動条件となるようです」
アーロン王が顎をしゃくると魔術師サイモンが頷いた。
「御意」
落ち着き払うカントローサ国側に対してシュガルト国の方は――
「「「は?」」」
彼らの中で先に我に返ったのはベリルだったが、突っ込みを入れたのはやはりリヨンだった。
「なんですかそれは!? 純粋な獣人に片方の親が獣人!? そんなのまるで――」
国王の了承を得ない発言だったが、そこは不問にするらしくアーロン王がしっかりとうなずく。
「ええ。恐らく以前――百年単位は前でしょうが、このシュガルト国は貴国と友好を築いていたようですね」
場になんとも言えない沈黙が落ちた。
これまで獣人が受けて来た差別のことを思うとやるせない、というのと一体なにをどうしたらここまで変わってしまうのかといった疑問を含んだものだったが、それに明確な答えを出せる者はいなかった。
「それでこの俺に血を差し出せ、と?」
笑みを含んだベリルの問い掛けに魔術師サイモンが慌てたように首を振った。
「とんでもございません!! ですが今の魔道具の状態からしてシュガルト国側の魔道具は発動しており、こちら側もそうするには少し血が足りませんので、恐れながら側近殿、もしくは護衛の方から融通していただけないかとは思っております」
「正直だな」
まあいいか、と軽くうなずいたベリルにリヨンが諫めるように叫んだ。
「陛下!!」
そのように軽々しく相手の要求を呑むのは、と説教モードに入りかけたリヨンをベリルが軽く手を挙げて止める。
「いいじゃないか。血とは言っても少量なんだろう」
「よくありません!! 御身を一体なんだとお思いですか!!」
「それならお前がやるか?」
「はい?」
あっけに取られるリヨンをよそにベリルが結論づけた。
「というわけだ。よろしく頼む」
「はいぃ!?」
話は決まったとどこか満足げなベリルにリヨンが喚く。
「まって下さい!! 人族はともかく片方の親が獣人の者の血など一体どこから手にいれるんです!?」
そう叫ぶリヨンの前に魔術師サイモンが小瓶を取り出して見せた。
「片親が獣人の者の血はこれに」
「は?」
「ずいぶんと用意がいいな」
感心したようなベリルの言葉に魔術師サイモンが答えた。
「偶然にも片親が獣人の者が身近におりましたので。さ、では側近殿失礼いたします」
魔術師サイモンが小刀と器具を取り出し、リヨンを促した。
「……分かりました。準備がいいですね」
「お気を悪くされたのでしたら謝罪いたします。ですがこの魔道具の一方が貴国にあると思われる以上、こういったことは早いに越したことはないと思われますが」
「――サイモン」
言葉が過ぎた、と判断されたのかアーロン王が注意するように名を呼んだ。
「失礼いたしました」
手際よく採血が行われ、魔道具にそれぞれ三種の血が流された。
とたん、それまで抽象画のようだった鏡面が揺れ、一瞬後にはどこかの室内が鏡面内に映し出される。
カーテンが閉められているのか薄暗く、目の前の長椅子や飾られている花の意匠の置物に暗い色を投げかけていた。
「……これはグリーブスの離宮に近い装飾ですね。薄暗くてよくわかりませんが、腰なげしの模様はシュガルトの好みの彩色をしているので、確かにシュガルト国の建物内の可能性は高いです」
リヨンがそう告げたとき、鏡面の中に変化が現れた。
『まったく。こんなの変わるわけ――』
狐の耳と金茶の髪を持つ獣人がこちらを見て目を見開いた。
『え、嘘!! 本当に繋がっちゃったの!? サンダース様に伝えないと!!』
は? とこちらが言う暇もないほどの早業であっという間に獣人の女性が鏡の範囲から消えた。
身に覚えのない女性にリヨンが首を傾げた。
「……今のは誰でしょうね」
「さてな。侍女のお仕着せを着ていたが、お前は見たことがあるか?」
「いいえ。さっぱり。ですがこの仮面舞踏会の開催に当たり、人員を増員したので臨時に雇われた者かもしれません」
訝しげにこちらを窺っているアーロン王達にリヨンが答える。
「今向こう側の女性が発言した『サンダース』はうちの騎士団の副団長なのです」
リヨンに視線を向けられたバニッシュがうなずいた。
「はい。サンダースはシュガルト国騎士団にて副団長を務めている者です」
このことから魔道具の向こうがシュガルト国だということは確定になった。
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