13 / 65
第13話 ベリルside ⑤
しおりを挟む
街を見渡すように小高い丘に建てられた館は総二階建てではあったものの、領主のものとしては簡素な印象を与えた。
(ここにその領主代行がいるのか)
いきなり面会を求めても無理かもしれないが、一応俺はSランクの冒険者でもある。
(まあ、何とかなるだろう)
流石にここで無用な諍いは起こしたくないので俺は頭に布を巻いて耳を隠し、鎮静剤を口にした。
どうやらこの館に番が居るのは間違いないようだった。
ギルがよこした鎮静剤は一週間分ほどあった。
俺としては助かったが疑問が沸く。
(試しによこす量にしては多くないか)
ギルには時折りこんな所がある。
まるで先読みの能力でも有しているような行動が多い。
(まさか)
俺は軽く頭を振って切り替えると、門へ向かった。
「こちらになります」
Sランク冒険者の肩書が効いたのかすんなりと許可が下り、邸内へ入ることが出来た。
番の匂いはますます強くなる。
同時に駆け出しそうになる衝動を必死に抑える。
(何だ。この焦燥感は?)
自分の命の半分がすぐそこにある。
捕まえて閉じ込め、誰の目にも触れさせないように――
鎮静剤を飲んでいるというのにとんでもない衝動が俺を襲っていた。
(落ち着け。ここで暴れたら番を脅えさせてしまう)
これまで知らなかった衝動に驚き、番も同じ気持ちを味わっているのか、と半ば心配しながら俺は領主代行の執務室を訪れた。
「お待たせしました。私がこのオークフリートの領主代行をしております。ローズ・ファラントです」
銀髪に青い瞳。
あの髪飾りと同じ配色の彼女は繊細な硝子細工を連想させ、何があっても庇護しなければならないという感情が心の奥底から湧き上がってくる。
俺は渦巻く感情を押し込め、鷹揚に見えるように頷いた。
「ベリルだ。お前がそうか」
道理でなかなか見付からないはずだ。
彼女は人族だった。
番がマトアニア王国に居ると分かった時からもしかして、とその可能性は心の片隅にあったのだが、実際こうして目に入れると――
いかん。先走りしすぎだ。
俺は王族らしくゆったりと口を開いた。
「俺はシュガルト国の王だ。お前を番として迎えに来た」
やがて俺は番の反応が薄いことに気付いた。
しかも――
「運命の番? 何の冗談ですか?」
俺を運命の番として認識していないらしい。
「何かの間違いではありませんか? 私にはそういった感覚は分かりませんので」
全くの赤の他人を見るような目だった。
これまで聞いていた番の反応とは逆のものが返って来て俺は表面上は冷静に見せていたが、内心はかなり動揺していた。
(何故だ? 互いに運命の番なら一時も離れることも出来ない位相手に惹かれるというのに。相手が人族だからか)
何かの文献で人族はそういった感覚に疎い、という記述があったことを思い出し、何とか心を落ち着かせようとした。
(今すぐ攫ってしまいたい)
周りに俺以外誰も居なければ俺以外頼る者がいなければその心を開いてくれるだろうか。
俺はその危険な衝動を振り払った。
「やはり運命の番は獣人のみに発現するようだな。人の身には分かり辛いだろう。だが、俺としては諦めるつもりなどない。ローズ、今お前に伴侶などいないだろう」
目の前に居る番からは本人のものらしい清涼な匂いしかしていない。
さっさと自分のものにして自分の匂いを付けたいという本能を抑えていると、控えていた侍女が俺の発言に怒りだして俺を排除しようとした時、廊下の奥に慣れ親しんだ気配がした。
(ようやくか)
いや、思ったよりは早かったか。
「申し上げます。只今シュガルト国の使者だという方が至急、領主代行様にお会いしたいとのことです」
「順番が逆になったな」
室内が動揺に包まれる中、俺が悠然と構えていると、リヨンが入室してきた。
「国王陛下!! 何故このようなところにいらっしゃるのですか!?」
「何故と言われてもだな。ここに番が居たからとか言いようがないな」
俺の言葉を聞いたリヨンが呆れたように額に手を当てた。
その様子にはこちらが御膳立てするまで待てなかったのか、という思惑が透けて見えるようだった。
「……パニッシュが気の毒です」
「一応書置きは残してきたぞ」
先だっての手紙のことを示唆してやる。
「尚更大変なことになっている予感しかしませんが」
かなり失礼なことを言ってくれた。
これらのやり取りで俺の身分が分かったのだろう。
「どうしましょう。ローズ様。私、先ほどとんでもないことを申し上げてしまいました」
狼狽する侍女を番が宥める。
「貴女が悪い訳じゃないと思うけれど」
これは一応付け加えておいた方がいいだろう。
「ああ。先触れもなしに悪かったな。俺達獣人にとって番に関することは最重要事項になるからな」
「だからといって国王陛下自らが単独で国境を越えていい、などという法律はわが国にはございませんが」
「固いことを言うな。リヨン。番のためだ」
「ですから、そのために王自らが危険を冒していい、とは誰も言ってませんが!!」
一応俺はSランクの冒険者なのだが。
リヨンとは幼い頃からの付き合いのため、昔の記憶が強いのだろう。
(そう言えばあの頃は無茶ばかりして生傷が絶えなかったな)
俺はある種の黒歴史を明後日の方へ追いやり、リヨンを紹介した。
「ああ。紹介がまだだったな。ローズ。これがリヨンだ。一応俺の側近をして貰っている。リヨン、ローズだ。俺のものだから手を出すなよ」
後半の台詞にどこか呆れたような視線を返しながらもリヨンはローズに書簡を渡した。
「この度はわが国の国王が大変失礼を致しました。私はリヨン・サンドリウムと申します。順番が前後致しておりますが今回私がこちらへ赴きましたのは、こちらの領地にいらっしゃるどなたかが国王の番だと判明致したからですが、相手がすぐに分かったのは僥倖にございます。つきましては国王との縁談を何卒前向きに判断して頂きたい所存にございます」
(ここにその領主代行がいるのか)
いきなり面会を求めても無理かもしれないが、一応俺はSランクの冒険者でもある。
(まあ、何とかなるだろう)
流石にここで無用な諍いは起こしたくないので俺は頭に布を巻いて耳を隠し、鎮静剤を口にした。
どうやらこの館に番が居るのは間違いないようだった。
ギルがよこした鎮静剤は一週間分ほどあった。
俺としては助かったが疑問が沸く。
(試しによこす量にしては多くないか)
ギルには時折りこんな所がある。
まるで先読みの能力でも有しているような行動が多い。
(まさか)
俺は軽く頭を振って切り替えると、門へ向かった。
「こちらになります」
Sランク冒険者の肩書が効いたのかすんなりと許可が下り、邸内へ入ることが出来た。
番の匂いはますます強くなる。
同時に駆け出しそうになる衝動を必死に抑える。
(何だ。この焦燥感は?)
自分の命の半分がすぐそこにある。
捕まえて閉じ込め、誰の目にも触れさせないように――
鎮静剤を飲んでいるというのにとんでもない衝動が俺を襲っていた。
(落ち着け。ここで暴れたら番を脅えさせてしまう)
これまで知らなかった衝動に驚き、番も同じ気持ちを味わっているのか、と半ば心配しながら俺は領主代行の執務室を訪れた。
「お待たせしました。私がこのオークフリートの領主代行をしております。ローズ・ファラントです」
銀髪に青い瞳。
あの髪飾りと同じ配色の彼女は繊細な硝子細工を連想させ、何があっても庇護しなければならないという感情が心の奥底から湧き上がってくる。
俺は渦巻く感情を押し込め、鷹揚に見えるように頷いた。
「ベリルだ。お前がそうか」
道理でなかなか見付からないはずだ。
彼女は人族だった。
番がマトアニア王国に居ると分かった時からもしかして、とその可能性は心の片隅にあったのだが、実際こうして目に入れると――
いかん。先走りしすぎだ。
俺は王族らしくゆったりと口を開いた。
「俺はシュガルト国の王だ。お前を番として迎えに来た」
やがて俺は番の反応が薄いことに気付いた。
しかも――
「運命の番? 何の冗談ですか?」
俺を運命の番として認識していないらしい。
「何かの間違いではありませんか? 私にはそういった感覚は分かりませんので」
全くの赤の他人を見るような目だった。
これまで聞いていた番の反応とは逆のものが返って来て俺は表面上は冷静に見せていたが、内心はかなり動揺していた。
(何故だ? 互いに運命の番なら一時も離れることも出来ない位相手に惹かれるというのに。相手が人族だからか)
何かの文献で人族はそういった感覚に疎い、という記述があったことを思い出し、何とか心を落ち着かせようとした。
(今すぐ攫ってしまいたい)
周りに俺以外誰も居なければ俺以外頼る者がいなければその心を開いてくれるだろうか。
俺はその危険な衝動を振り払った。
「やはり運命の番は獣人のみに発現するようだな。人の身には分かり辛いだろう。だが、俺としては諦めるつもりなどない。ローズ、今お前に伴侶などいないだろう」
目の前に居る番からは本人のものらしい清涼な匂いしかしていない。
さっさと自分のものにして自分の匂いを付けたいという本能を抑えていると、控えていた侍女が俺の発言に怒りだして俺を排除しようとした時、廊下の奥に慣れ親しんだ気配がした。
(ようやくか)
いや、思ったよりは早かったか。
「申し上げます。只今シュガルト国の使者だという方が至急、領主代行様にお会いしたいとのことです」
「順番が逆になったな」
室内が動揺に包まれる中、俺が悠然と構えていると、リヨンが入室してきた。
「国王陛下!! 何故このようなところにいらっしゃるのですか!?」
「何故と言われてもだな。ここに番が居たからとか言いようがないな」
俺の言葉を聞いたリヨンが呆れたように額に手を当てた。
その様子にはこちらが御膳立てするまで待てなかったのか、という思惑が透けて見えるようだった。
「……パニッシュが気の毒です」
「一応書置きは残してきたぞ」
先だっての手紙のことを示唆してやる。
「尚更大変なことになっている予感しかしませんが」
かなり失礼なことを言ってくれた。
これらのやり取りで俺の身分が分かったのだろう。
「どうしましょう。ローズ様。私、先ほどとんでもないことを申し上げてしまいました」
狼狽する侍女を番が宥める。
「貴女が悪い訳じゃないと思うけれど」
これは一応付け加えておいた方がいいだろう。
「ああ。先触れもなしに悪かったな。俺達獣人にとって番に関することは最重要事項になるからな」
「だからといって国王陛下自らが単独で国境を越えていい、などという法律はわが国にはございませんが」
「固いことを言うな。リヨン。番のためだ」
「ですから、そのために王自らが危険を冒していい、とは誰も言ってませんが!!」
一応俺はSランクの冒険者なのだが。
リヨンとは幼い頃からの付き合いのため、昔の記憶が強いのだろう。
(そう言えばあの頃は無茶ばかりして生傷が絶えなかったな)
俺はある種の黒歴史を明後日の方へ追いやり、リヨンを紹介した。
「ああ。紹介がまだだったな。ローズ。これがリヨンだ。一応俺の側近をして貰っている。リヨン、ローズだ。俺のものだから手を出すなよ」
後半の台詞にどこか呆れたような視線を返しながらもリヨンはローズに書簡を渡した。
「この度はわが国の国王が大変失礼を致しました。私はリヨン・サンドリウムと申します。順番が前後致しておりますが今回私がこちらへ赴きましたのは、こちらの領地にいらっしゃるどなたかが国王の番だと判明致したからですが、相手がすぐに分かったのは僥倖にございます。つきましては国王との縁談を何卒前向きに判断して頂きたい所存にございます」
46
お気に入りに追加
429
あなたにおすすめの小説

婚約者の不倫相手は妹で?
岡暁舟
恋愛
公爵令嬢マリーの婚約者は第一王子のエルヴィンであった。しかし、エルヴィンが本当に愛していたのはマリーの妹であるアンナで…。一方、マリーは幼馴染のアランと親しくなり…。

【完結】消えた姉の婚約者と結婚しました。愛し愛されたかったけどどうやら無理みたいです
金峯蓮華
恋愛
侯爵令嬢のベアトリーチェは消えた姉の代わりに、姉の婚約者だった公爵家の子息ランスロットと結婚した。
夫とは愛し愛されたいと夢みていたベアトリーチェだったが、夫を見ていてやっぱり無理かもと思いはじめている。
ベアトリーチェはランスロットと愛し愛される夫婦になることを諦め、楽しい次期公爵夫人生活を過ごそうと決めた。
一方夫のランスロットは……。
作者の頭の中の異世界が舞台の緩い設定のお話です。
ご都合主義です。
以前公開していた『政略結婚して次期侯爵夫人になりました。愛し愛されたかったのにどうやら無理みたいです』の改訂版です。少し内容を変更して書き直しています。前のを読んだ方にも楽しんでいただけると嬉しいです。

心の傷は癒えるもの?ええ。簡単に。
しゃーりん
恋愛
侯爵令嬢セラヴィは婚約者のトレッドから婚約を解消してほしいと言われた。
理由は他の女性を好きになってしまったから。
10年も婚約してきたのに、セラヴィよりもその女性を選ぶという。
意志の固いトレッドを見て、婚約解消を認めた。
ちょうど長期休暇に入ったことで学園でトレッドと顔を合わせずに済み、休暇明けまでに失恋の傷を癒しておくべきだと考えた友人ミンディーナが領地に誘ってくれた。
セラヴィと同じく婚約を解消した経験があるミンディーナの兄ライガーに話を聞いてもらっているうちに段々と心の傷は癒えていったというお話です。

王太子妃専属侍女の結婚事情
蒼あかり
恋愛
伯爵家の令嬢シンシアは、ラドフォード王国 王太子妃の専属侍女だ。
未だ婚約者のいない彼女のために、王太子と王太子妃の命で見合いをすることに。
相手は王太子の側近セドリック。
ところが、幼い見た目とは裏腹に令嬢らしからぬはっきりとした物言いのキツイ性格のシンシアは、それが元でお見合いをこじらせてしまうことに。
そんな二人の行く末は......。
☆恋愛色は薄めです。
☆完結、予約投稿済み。
新年一作目は頑張ってハッピーエンドにしてみました。
ふたりの喧嘩のような言い合いを楽しんでいただければと思います。
そこまで激しくはないですが、そういうのが苦手な方はご遠慮ください。
よろしくお願いいたします。

「白い結婚の終幕:冷たい約束と偽りの愛」
ゆる
恋愛
「白い結婚――それは幸福ではなく、冷たく縛られた契約だった。」
美しい名門貴族リュミエール家の娘アスカは、公爵家の若き当主レイヴンと政略結婚することになる。しかし、それは夫婦の絆など存在しない“白い結婚”だった。
夫のレイヴンは冷たく、長く屋敷を不在にし、アスカは孤独の中で公爵家の実態を知る――それは、先代から続く莫大な負債と、怪しい商会との闇契約によって破綻寸前に追い込まれた家だったのだ。
さらに、公爵家には謎めいた愛人セシリアが入り込み、家中の権力を掌握しようと暗躍している。使用人たちの不安、アーヴィング商会の差し押さえ圧力、そして消えた夫レイヴンの意図……。次々と押し寄せる困難の中、アスカはただの「飾りの夫人」として終わる人生を拒絶し、自ら未来を切り拓こうと動き始める。
政略結婚の檻の中で、彼女は周囲の陰謀に立ち向かい、少しずつ真実を掴んでいく。そして冷たく突き放していた夫レイヴンとの関係も、思わぬ形で変化していき――。
「私はもう誰の人形にもならない。自分の意志で、この家も未来も守り抜いてみせる!」
果たしてアスカは“白い結婚”という名の冷たい鎖を断ち切り、全てをざまあと思わせる大逆転を成し遂げられるのか?

平民の方が好きと言われた私は、あなたを愛することをやめました
天宮有
恋愛
公爵令嬢の私ルーナは、婚約者ラドン王子に「お前より平民の方が好きだ」と言われてしまう。
平民を新しい婚約者にするため、ラドン王子は私から婚約破棄を言い渡して欲しいようだ。
家族もラドン王子の酷さから納得して、言うとおり私の方から婚約を破棄した。
愛することをやめた結果、ラドン王子は後悔することとなる。
【完結】婚約破棄された悪役令嬢ですが、魔法薬の勉強をはじめたら留学先の皇子に求婚されました
楠結衣
恋愛
公爵令嬢のアイリーンは、婚約者である第一王子から婚約破棄を言い渡される。
王子の腕にすがる男爵令嬢への嫌がらせを謝罪するように求められるも、身に覚えのない謝罪はできないと断る。その態度に腹を立てた王子から国外追放を命じられてしまった。
アイリーンは、王子と婚約がなくなったことで諦めていた魔法薬師になる夢を叶えることを決意。
薬草の聖地と呼ばれる薬草大国へ、魔法薬の勉強をするために向う。
魔法薬の勉強をする日々は、とても充実していた。そこで出会ったレオナード王太子の優しくて甘い態度に心惹かれていくアイリーン。
ところが、アイリーンの前に再び第一王子が現れ、アイリーンの心は激しく動揺するのだった。
婚約破棄され、諦めていた魔法薬師の夢に向かって頑張るアイリーンが、彼女を心から愛する優しいドラゴン獣人である王太子と愛を育むハッピーエンドストーリーです。
不遇な王妃は国王の愛を望まない
ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝ある時、クラウン王国の国王カルロスの元に、自ら命を絶った王妃アリーヤの訃報が届く。王妃アリーヤを冷遇しておきながら嘆く国王カルロスに皆は不思議がる。なにせ国王カルロスは幼馴染の側妃ベリンダを寵愛し、政略結婚の為に他国アメジスト王国から輿入れした不遇の王女アリーヤには見向きもしない。はたから見れば哀れな王妃アリーヤだが、実は他に愛する人がいる王妃アリーヤにもその方が都合が良いとも。彼女が真に望むのは愛する人と共に居られる些細な幸せ。ある時、自国に囚われの身である愛する人の訃報を受け取る王妃アリーヤは絶望に駆られるも……。主人公の舞台は途中から変わります。
※設定などは独自の世界観で、あくまでもご都合主義。断罪あり。ハピエン🩷
※稚拙ながらも投稿初日からHOTランキング(2024.11.21)に入れて頂き、ありがとうございます🙂 今回初めて最高ランキング5位(11/23)✨ まさに感無量です🥲
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる