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第二十六話 凌辱(ガチ閲覧注意!)

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「なら俺と今、この場で、そのメイド服を着たまま生セッ………」
そこまでいうと俺は口をもごつかせてしまった。

「生瀬? なませとは一体どんなご要望でしょうか? 私めに何をお望みでしょう? ご主人様」

「いや……生瀬さんのことは忘れてくれ、それより……そうだな……あの……お茶淹れて、熱々の淹れたてが飲みたい……」
「は! かしこまりました。すぐ用意します」

俺のばかあああああっ! くそっ! 死ね俺! ヘタレやろう!

なんと土壇場になった俺はヘタレ童貞が発動した。普段あれだけエロいこと考えてて、やりたくて仕方がないのに、いざご自由にどうぞフィーバータイムが来ても何もできない!

くそ! こんなことならもっとエロゲで勉強しておくんだった! こういうシチュエーションだと何をすればいいのだ?

したいことなど山のようにある。そのどれもが口に出すのも憚られるようなとんでもない行為だ。

普通に女の人に言ったら軽くてもビンタ。最悪刺される。いや、刺されるくらいならましかもしれない。

「くそっ! くそっ!」
俺はベッドの上で一人でヘドバンをキメる。まるで部屋がディスコルームになったかのように踊り狂う。

「こんなシチュになるなんて思ってなかった! エロの本場で一から基礎を学んでおけばよかった! 俺の馬鹿野郎!」

俺は握り拳を堅く握る。ギリギリと握られたその手は……途方もなく無力で、小さかった。

「俺は…………弱ぇぇ……もっと強くなりたい! もっと強くなりたい! 力が欲しい!」
俺は拳を天井に振りかざし、目を瞑る。

「力こそが全てだったんだ! 力がなきゃ愛する人を守れないんだ!」
俺は肩を震わせて泣く。
「力さえあれば嫌がるレイラを押さえつけて、そのまま無理やり俺の巨……」

「あの……無理やり私になんですか?」
俺が背後を振り返ると、そこにはジト目でこちらを見るレイラ。顔を引き攣らせている。

俺はベッドから降りると、
「いつから見てたの?」

「えと……ご主人様が、一人で楽しそうにヘドバンをなさっていた時からです……」
「最初からじゃねーか! っていうかなに? ずっと俺のこと泳がせて楽しんでたの?」

「いえ、声をかけたんですが、全く気づいてくれなくて……それより私に無理やり何をするつもりなんですか?」

「「…………」」


俺は、
「いや、何もしないよ! それより隣に座ってお茶飲ませて?」
「はぁ……全くご主人様は、どんな状況になってもお変わりありませんね」

レイラはそういうと、俺の隣に腰掛けた。ベッドがエッチな音を立てる。ギシィ!
「ご主人様……あーんしてください」

俺は大きく口を開けて、
「あーん!」
彼女はスプーンでお茶を掬うとそのまま俺の口内にねじ込んだ。

「あっちいいいいいいっ!」
「大丈夫ですか!」
「誰だよこんな熱々用意しろっつったのは!」
「ご主人様です」

「そっか。俺か。俺だよな」
「ほら、口元拭きますから……」

レイラはメイド服の袖で、俺の口周り胸まわり、お茶のこぼれたところを拭いてくれた。
体を触られた俺は、再度童貞が発動する。

「ご主人様。そんなに熱かったですか? お顔が赤いみたいですよ?」
「そ、そうだな……お茶はもういいから、」

俺はライラの方を向く。レイラはキョトンとしたすまし顔。今俺たちは二人っきりでベッドの上だ。

俺たちは若く、男女のカップルだ。誰もここには来ないし、誰も邪魔できない。

そして、彼女は俺の服従下にある。つまりそういうことだ。
今から彼女は俺に剥かれ、とんでもないことをされる。

どうやらそれがわかっていないようだ。

(やってやる! 凌辱という言葉が生ぬるいほどの行為をここで行うんだ! 泣き叫んで『やめて! お願い!』と叫ばさせてやる!)

俺はレイラの肩を掴み、
「おい! レイラは俺のものだったよな?」

「は、はい! 左様でございます」
「俺のものになら、俺はなんでもしていいんだよな?」

「もちろんです」
「今から俺の命令には全て強制的に服従するんだな? そうだな?」

「な、何をする気ですかっ? ご主人様!」

俺は息を吸い込み、
「あの……膝枕して……」
再度ヘタレた。


俺は側頭部をメイドさんの太ももに埋める。
ひんやりした体表にわずかに残火の如し体温がある。

すべすべしていてこれはこれで気持ちいいし、美味しい。
「ご主人様……気持ちいいですか?」
「うむ。悪くない」

だけど……
(くぅ……俺の童貞! 普段ベッドでもっとすごいことしてるはずだろ! 何でできないんだよ!)

するとレイラは、頼んでもないのに、サワサワと俺の頭を撫で始めた。
「レイラ?」
「ご迷惑でしたか?」

「いや、そんなことは……つ、続けよ」
「はい」
レイラは俺の頭を優しくなでなでしてくれる。

もはやメイドあんまり関係ない。普段の俺たちの行為だ。


「次、俺の膝の上座って?」
「かしこまりました。ご主人様」

「椅子に座る俺をあすなろ抱きして?」
(注意! あすなろ抱きとは、後ろから抱っこのこと)
「かしこまりました。ご主人様」

「お風呂で背中流して?」
「かしこまりました。ご主人様」

「あーんして夜ご飯食べさせて?」
「かしこまりました。ご主人様」

「俺のいいところ耳元で十個言って?」
「かしこまりました。ご主人様」

「俺のこと大好きって百回言って?」
「かしこまりました。ご主人様」



そして、あっという間に深夜の〇時。

俺たちは風呂と夜飯を済ませ、ベッドイン。
レイラとベッドに横並びで寝転がっている。あとは寝るだけだ。

「はい! しゅ~りょ~! うーん疲れたー! ゆう君楽しかった?」
「う……ぅん……(掠れるような声で)」

せっかくエロ漫画みたいなエロシチュだったのに、何もできなかった。
女神様! お許しください。俺は異世界に行ってもヘタレです。異世界に行って金持ち貴族になってもヘタレでした。

俺は……ヘタレです。

レイラは俺の頬をツンを悪戯っぽく突くと、
「今日やりたいこと全部できた? なんか遠慮してなかった?」

「いや、してないよ……色々やってくれてありがと」
やっぱり俺にはエロ漫画とエロゲしかないのか。

「嘘つけ!」


「えっ?」


「ゆうくんったらいざ女の子の体を好き放題できる権利をもらっても、全然やりたいこと言ってくれないのね!」

どうやら彼女には全部お見通しだったようだ。
「遠慮なんかしないで本当に私の体好き放題してよかったんだよ? せっかくエッチなことなんでもしてあげようと思っていたのに……」

「そ、そうだったんだ。なんかごめん……!」
「ねえ? もし一日をやり直せるなら、次は自分に正直になってくれる?」

「え? う、うん。そりゃあ……」

レイラは俺のその一言を聞くと、いきなり掛け布団を取っ払った。
「じゃじゃーん!」

「あれ? メイド服まだ着ていたの?」
彼女はまだメイド服を着ていたのだ。

「うん! 脱いだふりしてこっそりまた着て、ベッドでゆう君待ってたの!」
「でもなんでそんなこと?」

彼女は俺の頬をビヨーンと引っ張ると、
「もう言わせないでよ! この鈍感っ!」
ラブコメ漫画のヒロインみたいなことを言ってくれた。

「今から一時間だけ、スペシャルボーナス! 深夜一時になるまで、メイドさんごっこしてあげる……!」

「レ、レイラ大好きっ!」
「その代わり、今度は自分の欲望を全部満たしてね? 私は、なんでも好きなことやらせてあげるつもりだよ?」

「やる! やりたいこと全部やる! 一時間以内に全てやってみせる!」
俺はヘタレを脱却した。先程までの童貞はもういない。
俺は……イケメンヤリ○○だ!

彼女は俺にウィンクすると、
「じゃ……一時間スタート!」

そして一生で最高の一時間が始まった。


『ラッブラブのイチャイチャ生活』へ続く。

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