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第九話 女の店員の目がハートになってゆう君にメロメロ。それをみたレイラがぷんぷんヤキモチ!(これが取り合いになるってやつか!)

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「あの! もう一回言ってください!」
「ですから私の処女をもらって欲しいんです!」
お姉さんはさらに顔を赤くする。

「よく聞こえません! もう一回言ってください!」
「だ、だからぁ……私の処女をあなたにもらって欲しいんです!」
お姉さんはさらにさらに真っ赤になる。

「聞こえません! もう一回! もっと大きな声で!」
彼女は店中に聞こえるくらい大きな声で、
「ご迷惑でなければ、今晩私を抱いてくださいっ!」

俺は満足だ。ただただ満足だ。その一言だけで救われたような気になった。
幸せ……ただその感情だけが何度も脳内を往復した。

全身に多幸感がみなぎり頭の天辺から爪先までが恍惚感でいっぱい。
だが、その幸福の中でお尻に一筋の痛みが走った。

「……痛い」
俺は視線を自分の横に向けた。

そこには俺の尻をつねりながら、涙目になっているレイラがいた。ワナワナ震えながら何か言いたそうに俺をガン見している。
「あの何か?」

「何か? じゃないでしょうがああっ! よく私の前でそんなにデレデレできるわね!」
猛るメスライオンは尻をぎゅっとつまみながら、そう言った。

レイラは店員さんの方を向くと、
「あなたも人の男にちょっかい出さないでもらえますか? ゆう君は私のものです!」
俺の腕をぎゅっと抱きしめ、おっぱいを押し付けながらすごい剣幕で言った。(しかもそれを女店員に見せつけている!)

「え? 兄妹でお付き合いされているのですか?」
なんということだろう店員さんはレイラを妹だと思っていたらしい。
(それで俺のことをナンパしてきたのか……!)

レイラはテーブルをドンを左手で叩き、
「私はゆう君のか・の・じ・ょ・のレイラです! あんたみたいな、ただおっぱいがでかいだけの女にゆう君はなびきません!」
「おいおい……レイラ……」

「失礼な! さっきその人は、私の胸に二回、スカートの中に一回、ラッキースケベしてきましたよ? あなたが満足させてあげてないからじゃないですかっ?」
「え? ちょっとお姉さんも……やめ……」

「くううっ! 処女の癖に! どうせイケメンにラッキースケベされてで興奮したんでしょ! まあいやらしい!」

女二人は俺の目の前で陰険な女の戦いを始めた。俺を取り合っているらしい。
俺はそれを…………止めることなく、しばらく黙って傍観することに決めた。

女の子に、取り合われるのって楽しいいいっ!

「いやらしいとはなんですか! ゆう様は、あなたみたいな中古の非処女よりも私みたいな年上処女の体で満足したいんです! なでなでされながらされるのが好きなんです!」

(お、おい……やめろ! っていうかなんで知っているんだよ!)

「まあ! 勝手なこと言って! っていうかさっきからゆう君の顔をチラチラ見てたでしょ! かっこいいからってちょっかい出さないでもらえます?」

「付き合ってどれくらいなんですか?」

「…………三ヶ月とちょっと……」
レイラは痛いところを突かれた。俺たちはまだ出来立てカップルなのだ。(○ックスは山ほどしたが)

お姉さんは勝ったと言わんばかりに、
「まあ……ゆう様? それだったらまだ思い出も大してありませんよね? これを機に私に乗り換えてみませんか? ゆう様……顔がかっこいいので、なんでもしますよ?」

俺は、
「まじすか?」

「ちょっと! ゆう君は黙ってて!」
レイラはレジに乱暴に(俺の)金を投げた。そして、ベーと舌を出してから俺を店外に連れ出した。

恋人握りで手を握ってくれているが、朝より何倍も力がこもっている。まるで中世の拷問器具に指を掴まれて拘束されているような気分だ。

俺は店員さんからもらった住所の紙を見ながら、
「年上巨乳お姉さんか……しかも処女……」

俺は彼女から受け取った好意を頭の中で何度も反芻させて楽しんだ。
(一目惚れです! 処女をもらってください!)
「へへ……いいなぁ……」

すると、レイラが、
「ちょっと貸して!」
俺の手からメモを奪い取ると、ビリビリと破り捨てた。

「あぁ……俺の逆ナンの証拠が……」
後でそれを見ながらニヤニヤとモテる感覚を楽しみたかったのに。

レイラは俺の方を見ると、頬をぷくーっと膨らませて
「私がいるんだからいいじゃない!」

ぷんぷん怒りながら、わかりやすくヤキモチを焼き始めた。

「気持ちいいことだって好きなだけさせてあげているでしょ!」

「いやそんな怒るなよ……冗談だって……ついていくわけないだろ?」
「で、でもゆう君鼻の下伸ばしてたし、あの人のおっぱいチラチラ見てたでしょ?」

「そんなことないよ!」
俺は息を吐くように嘘をついた。

「本当?」
「ああ! 本当だ!」
呼吸するように嘘を吐いた。

彼女は俺をじっと見つめながら、
「怪しい……」

俺は誤魔化すように、
「レイラだーいすきっ!」

だがレイラは真剣な表情になって、
「ねえ……ゆう君は本当に私のこと好き?」

「おい……何言っているんだよ……不安にさせたんだったら謝るよ。本当にごめん……ただの冗談だよ……」

だが
「ゆう君が陰でああいうふうに女の人に言い寄られているの私……知っているからね……この世界に来るとき女神様にチート能力の代わりにかっこいい顔にしてもらったんだから、女の子にモテるのもわかるんだけど……その……それでいつかふっと私の前からいなくなるんじゃないかってたまに思うの……」

レイラは不安そうな表情になっている。(やばい……ガチなやつだ)
「そういうのはちゃんと断っているよ? 誓って本当に……」

「でも……私不安なの……本当に私のこと一番好きでいてくれる?」
彼女の目にはたっぷりと不安が映っている。陰りを見せるブルーの瞳は、灰色の空のよう。
彼女は本気で俺のことを好きでいてくれているんだ。

「私……ゆう君のことが本当に大好きで大好きで仕方がないの……あなたは、私の初めて好きになった人……」
彼女は俺にきゅっとしがみついてきた。

「初めて男の人のこと好きになって、初めて手を繋ぎたいって思って、初めてキスされたいって思って……」
俺は彼女を黙ってきゅと抱く。

「この人に処女をもらってもらいたいって思ったの……私はゆう君のことが今もこれからもずっと大好き……多分一生好きでいる……もしゆうくんが他の女の人のことが好きになって、私たちが別れちゃっても……そのまま好きでいてもいい?」

彼女は泣きそうになっている。感情が昂り、普段押さえ込んでいた不安な気持ちを全部吐き出した。

「……ゆうくん……答えて?」
俺は彼女の肩を掴み、
「レイラ?」

「うん……」



「不安にさせてごめんな……大好きだよ?」
そしてその場で強引に……無理やりキスした。

「んんっ! ねえ……まって……みんなが見てる!」


「うるさいっ!」
そのまま息つく間もないほどの熱いキスをした。
「待っ……こんな街中じゃ見られちゃう……!」

彼女の両手首を握り、抵抗させない。首を傾け、彼女の唇に激しい愛をぶつける。
しばらくキスしていると、レイラは黙ってそれを受け入れ始めた。
「んっ! ふっ!」

幸せそうに俺からの愛を受け取ってくれるのだ。

そして、俺たちはしばらくの間、公衆の面前でキスをした。目を瞑ったレイラは、もう抵抗をやめた。俺に体を預けしたいようにキスさせてくれる。


人間は口ではいくらでも嘘をつく。人が人を信じるのは、いつだって行動だけだ。
行動することでしか証明できない。

俺は一つのことを証明した。

この女は俺のものだ。
同時に、俺はこの女のものだ。


そして、キスが終わると、彼女の目を見て、
「俺はもうレイラのものだ……! 嘘なんかじゃないよ」

「わ、私で……いいの? お金持ちじゃないし、性欲強いし、嫉妬深いし、ヤキモチ焼きだし、それに……」
「それに顔が可愛くって、褒め上手で、体も性格もいい女、逃すわけないだろ……」

「ゆう君……」
「お前は俺の女だ……!」

俺は彼女をぎゅっと抱きしめた。




「これで信じてくれた?」
すると彼女は
「……うん! 信じます!」

「それと不安にさせちゃって本当にごめんね……何か帰ったらお詫びする」
「お詫びって?」

「俺にできることだったらなんでもやる……絶対にノーって言わないから……なんでもいうこと聞く」






レイラは、
「言ったな」

「えっ?」
そして、俺たちは家に帰った。そこから先は『なんでもする』と言ったことを後悔するほどのものだった。

家に着くとすぐ生で……………………(『脳みそ覚醒シ○ブキメセ○クス』へ続く)

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