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ダンジョン編
第6話 黄金の選択肢
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「そいつが件のギャンブラーか」
という黄金卿と思われる筋骨隆々、白髪の老人の言葉に返せなかった。
なぜなら、黄金卿の回りに侍る女性の数々に目が奪われていたからだ。
横に座る金髪の女性、碧眼の瞳に柔和な笑顔、ふくよかな胸を隠すのはシーツの如き薄い布地のドレス。
その横に座るのもまた長髪の金髪をポニーテールに結び、腰あたりまで伸ばしてる、ステンドグラスを思わせる7色の瞳をつまらなそうに細めて、自身の爪を見ている。ピッたりとした赤いドレス、リボンを幾重にも巻きつけたようなそれはお腹が空いており、見事なくびれからおへそをのぞかし、すらりと伸びた足を組んでそのふとももを見せている。
ソファーの後ろの背もたれに腰掛け、背中越しにこちらを見ているのは、いたずらぽい顔に、やはり金色の短髪から生えるのはぴょこぴょこした猫耳。ファーがついた丈の短いスカジャンを羽織り、短パンのズボンから覗く組んだ足が健康的で眩しい限りだ。
そして最後は、ソファーに寄りかからず剣を立ててその柄に両手をあてがって直立不動の女騎士。
金髪をアップにまとめ、重騎士のような鎧を身に纏っている。
ちんこに弱そう。いわゆるくっ殺系だ。
「おい、何をぼさっとしているんだ。さっさと座れ」
黄金卿のその言葉にハッとして僕は目の前のソファーに腰掛ける。
シオンは・・・・・・どうやらソファーにはかけずに後ろに待機するようだ。
細目サーベルと出っ歯は部屋の思い思いの場所に腰掛けるのが後ろ手に見えた。
「おい、何キョロキョロしてやるんだぁ!」と老人がでかい声を上げる。
「ひぃい!」と「す、すみません」と頭を反射的に下げる。
「ふんっ、ナヨナヨした奴だな。今の日本男子はそんなのしかいねぇのか!」
なんだ、この最近の若者は!みたいなことをいう典型的な老害が、でかい声出すんじゃねーよ。と思っても口にはしない。
老人の癖に無駄に圧がすごいのだ。
それよりも今、日本男児って言った?!
僕は襲る襲るうかがうように老人を見上げる。
「なんだ、ビシッと背を立てんかい!!」
「ひぃい」
「まぁまぁ、あなた。そんな怒鳴っては可哀そうよ。秀作・・・・・・いえシュッサク様と名乗っているのでしたね。シュッサク様もどうかちゃんとお顔あげてください」と優しいハープの音色のような声に顔を上げる。
そこには天使がいた。
このくそ老害の横に座る清楚で胸の大きな女性が微笑ましく笑いかけてくれているので、心持が随分と楽になり、思わず顔が緩んでしまっているのが分かる。
「ふんっ別に怒鳴ってなどおらんわ。わしがコロセウムを統括している石田 源次郎だ。おもに黄金卿と呼ばれている。秀作、お前にもそう呼ばしてやる」
「あっ、はい」と返事をする。
ふんっと何が気に入らないのか老害が鼻を鳴らす。
マジで、なんなんだよ。早く帰りてー。
それとなんでこいつら、秀作って本名しているんだよ・・・・・・あれか、鑑定スキルか。
くそ、このチートどもめ。
「本来ならお前みたいな弱い奴は入れないんだがな。まぁ日本人は何をきっかけにチートを引き起こすか分からんからな」
「あなた、まずはジパングについての説明をしないと、何が何だが分からないと思うわ」
ねぇとウィンクを飛ばしてくる。
腕に押し付けられている胸がうらやましい。変われ、老害。
清楚系のおねぇさんが結社「ジパング」について教えてくれた。
なんてことはない。世界バランスやオーバーテクノロジーがどうたら御託の理屈を並べているが、
ようはただの元日本人が集まったサークルだ。
お互い日本人同士が集まり、情報交換しながら極力世界に与える影響を監視して、バランスを保つ。
それだけの話だ。
お互い、そこそこ稼げいでそこそこ楽しもうぜこの世界をいう緩いものだ。
時代が変革するようなオーバーテクノロジーさえ持ち込んだりむやみに戦争を起こすなどの面倒ごとを起こさなければそれでいいのだ。
「どうかしら、特に制限とかはないの。情報交換にもなるし、年に数回お茶を楽しむだけって感じのものよ、結社と言ってもね」
うーん、確かにこちらにメリットは大きい。
なにせ、鑑定スキル持ちのほかにも、僕にはスキルがたくさん持っているのだろう、チート集団でなおかつ帝国に認可されいる集団。
そして、この巨乳の清楚系のおねぇさんとは是非仲良くなりたいというのもある。
デメリットはないと言っていい。
なにせ、世界を変えるとか俺TUEEEしたいとか(そういうスキルがあるならしてみたいけど)ないのだ。
ただコロセウムで得た有り余るほどのお金でニート生活をシオンとおくれるならそれでいいんだ。
まぁここでの問題はただ一つ。
彼らに僕のような弱者を仲間にするメリットがほとんどないのだ。
何かあるんだろうな。
「何を迷ってやがるんだ!」と黄金卿ががなる。
デメリットはこの老害だなと思っていると、
「えっあ、その、じょ、条件。ほかに」
「ちゃんと喋れないのか!」
「まぁあなた、可哀そうよ」
「ふんっ、日本人男児たるものとしてだな」
「はいはい、分かりました。その話はゆっくりねぇ~。それよりもシュッサク様も興味持ってもらえたようでありがたいわ。そう条件ていうほどのものではないんだけぢ、仲間になるにあたって一つ、契りを交わしてもらうことになってるの」
柔らかい口調だが、そらきた。一体どんな条件だ?
契り? 盃とかなら飲めなくないけどな。
なにか魔法的契約なら警戒しないといけない。奴隷魔術などが存在するのだ、単なる口約束ではすまされないだろう。
「契りっていうのはね」とおねぇさんの口調が変わった。
目が潤みだし、どこか口調が甘く、自分の体をラインを指でなぞりだす。
妙に、ではなくはっきりと艶めかしい。
ゴクリ・・・・・・と自然と溜まった唾をのみ込む。
「難しく考えるな。こいつらのうち一人、好きな女を抱かしてやる」
「――――はあぁ?!」と僕は黄金卿の言葉を疑った。
「そう驚くな、まぁいわゆる穴兄弟の契りって奴だ」
な、なんだって。
意味が分からなかった。なぜそんなことをするのか、あれか年で勃たなくなってきたから、NTRプレイを楽しもうとかそういうやつか。
完全に混乱した脳だが、チンコは正直ですでに狙いを定めるべく、黄金卿の周りの女性を観察する。
「まずはトラエルだ」
第一候補 当然 隣座る天使なおねぇさんだ。潤んだ瞳がこちらを見ている。
色気がやべぇ、見ているだけで勃ってきたほどだ。
「その隣がフリューゲル」
ただ、当然横に寝転がる7色瞳のおねぇさんもトップモデルばりのナイスバディも当然捨てがたい。
いまはその瞳をこちらの股間を注出いる?!「・・・・・・大きさは、問題ないよね」と言って視線を逸らす。
おおぅい、なんだ。今すぐ、俺のビッグマグナムで満足させてやるぜ。と心が叫ぶ。
「そこの座ってるのが、スフィン」
その後ろのソファーの背もたれるに座る猫耳のお姉さんは、いたずらっぽそうな顔をしながら手をわしわしとさせて、「がぉ~」と言ってくる。
がぉおおおおおおおおおおおお!!!とチンコが吠える。
なに、あの猫耳おねぇさんの誘い方、獣みたいな汗だくでまぐわりてぇ~。
「で、後ろのがギネヴィアだ」
そして最後、口と目を真一文字にしてぎゅっと締め、顔を真っ赤にして背けている。
いや、さぁそんな絶対に私を選んでくれるなよ。みたいな態度をされたらよ。
選びたくなっちまうじゃないか。
「私は主人言われて仕方なく、それでくっ!」からのチンコで堕ちていく様を想像出来てしまう。
結論・・・・・・全員魅力的すぎて選べない。
どうすればいい・・・・・・天使のトラエルさんか、いやでもフリューゲルさんのスレンダーボディも、ああっ~スフィンさんともガウガウしたい。くっ、でもギネヴィアさんのくっ殺プレイも捨てがたい。
異世界にきてこれほど迷うことがあっただろうか。
チンコが早くしろ!痛いぐらいに主張している。
だが、次の一言で僕は思考が止まった。
「好きなのを選べ。そして俺はまぁその後ろのシオンていうのか、抱かせてもらうぜ」
はぁ???
こいつ何をいって。
「まぁ顔は及第点だな。金髪じゃねぇのが惜しいが、選べれなかった奴と混ざてやれば勃つだろう」
ふざけたことを言ってやがる。
シオンを抱く?誰が?この老害が???
ふざけるなよ。
体に熱が宿るのを感じた。握った両手が血が流れるが、怒りで痛みを感じなかった。
シオンは僕だけのものだ、シオンは誰にも渡さない。
なしだ。
こいつらと組むのはなしだ。カジノ勝ち金なんてくれてやる。
シオンと二人で逃げよう。
なぁ~に、このスキルがあればほかの国のカジノで追い出されない程度に抜けばいいんだ。
「あ、僕は」
「なんだ、断ろうってんじゃないだろうな」
その一言で、ピシリッとまるで氷が張ったように部屋が固まった。
明らかに変わった空気、黄金卿から出る殺気はファブラのそれではない。
さっきまでイキッていた息子もすっかり縮こまってしまった。
でもだ、シオンを渡すことは出来ない。たとえ一夜だろうともだ。
額に汗が浮かぶ、今度は怒りじゃない冷や汗だ。
手から水が零れるそうなほどに汗で濡れている。
膝ががくがくと笑いだす。
黄金卿の圧のほかにも、私たちに恥をかかす気?とでも言わんばかりに笑っていない笑顔を浮かべるおねぇさんがた。
「ぼ、僕は・・・・・・断る!シオンに手を出す輩は何人たりとも許さない!帰るぞ、シオン」
そう大声で言い放った。スキルWorld after 1 minuteを使って。
シオンの手を引き、ドアに向かう途中、出っ歯が「誰が立ち上がっていいっていたんだ」と立ちはだかり、手をかざされると視界が暗転して、ソファーに逆戻りした。
わけのわからないチートスキルか!
なら、World after 1 minuteをやり直す。
「分かりました。では、トラエルさんでお願いします」
「まぁああ!シュッサク様に選ばれて光栄ですわぁ」
「ふんっ、まぁ俺様の女の中で選りすぐりを連れてきたからな、そのシオンとかいうねぇちゃんよりもそりゃいいだろうな。がっははっはははっははは」
「あっははは・・・・・・」
と下品に笑う黄金卿をしり目に、ソファーから立ち上がり、シオンの手を引く。
「逃げるぞ」と耳打ち、シオンの「えっ」と目を見開いている間に、窓に突進する。
「うぉおおおおお!!!」
「ふっふふふ、早速始めましょうか」
パンっとトラエルさんが拍手を打つと、「窓が開かない!」と結界でも張られているのか窓を殴りつけてもビクともしない。
肩に手が置かれる。細りとしたしなやかな指。でも掴まれただけで振りほどけないのが分かる。
「あらっ、どこに行かれるおつもりかしら・・・・・・まさか野外??? お好きなんですの、シュッサク様」と怪しげに目を光らせながら、舌なめずりするトラエルさん、天使というより悪魔だ。
恐ろしいのはどちらも大変魅力的ということだ、じゃなくて!
シミュレーションが切れる。
どうやら、逃げるという選択肢はダメなようだ。
戦うなんて言うのは論外だろう。
ならば、
「すみません、お断りさせてもらいます!」
勢いよく頭を下げる。
もちろん、World after 1 minuteのスキルの世界。
後頭部に突き刺さる視線に、怖くて頭が上げられない。
「・・・・・・」
罵声もなければ、説得もない。無言の時間。
どうなんだ、時間が過ぎ去っていくそれは体感が伸びていて正確な時間が――――と思っているうちにスキルの時間が終わった。
「・・・・・・」
ど、どうなんだ。この選択肢は合っているのか、分からない。スキルの1分じゃ短すぎて分からない。
「ふんっ、スキルの無駄打ちは済んだか?さっさと答えを聞かせてもらうか」
「へっ?」
どうしてスキルを使っていると、
「1分間」その声で後ろを振り返ると、サーベルが教えてくれた。
「1分間という時間制限が分かっていれば、その間何もしなければスキルにより正誤は使えないということですよ」
・・・・・・っ、そういうことかっ。
こちらの回答に1分間は答えないという態度を決めていればいくらシミュレーションしても反応が分からない。
つまりスキルはこの場では役に立たない。
唇をかみしめる。どうすれば、
「まぁそんなしちめんどうなことする必要もないんだがな。トラエル」
「はい、ごめんなさいね。シュッサク様」
トラエルさんが申し訳なさそうな困った笑顔を浮かべながら、拍手を打つ。
でも、何も起こらない。さきほどのような明らかな結界が張られたような異様な雰囲気もない。
「どうだ、スキルはもう使えないぞ。さっさと答えを聞こうか、お前の意思を」と黄金卿が言う。
「・・・・・・っ!」
World after 1 minuteが使えない!!
シミュレーションが始まらない。なんで・・・・・・ていうことはトラエルさんの拍手だろう。
くそっ、またわけのわからないチートスキルか。相手のスキルを封じる能力か何かなのだろう。
鑑定スキルもあって本当にチートだ。
「分かっただろう。俺たちに逆らうということが。さぁ俺の女たちに恥をかかすな、さっさと選びな・・・・・・それとも逆らう、契りを交わさないというのなら話は別だが?」
「うっ・・・・・・」
黄金卿のお姉さんがたを抱くのはいい。むしろしたいぐらいだ。
でも・・・・・・シオンが抱かれる_?
想像する、黄金卿に組み敷かれるシオンを・・・・・・。
そのシオンの姿を脳内に描いた僕は・・・・・・
という黄金卿と思われる筋骨隆々、白髪の老人の言葉に返せなかった。
なぜなら、黄金卿の回りに侍る女性の数々に目が奪われていたからだ。
横に座る金髪の女性、碧眼の瞳に柔和な笑顔、ふくよかな胸を隠すのはシーツの如き薄い布地のドレス。
その横に座るのもまた長髪の金髪をポニーテールに結び、腰あたりまで伸ばしてる、ステンドグラスを思わせる7色の瞳をつまらなそうに細めて、自身の爪を見ている。ピッたりとした赤いドレス、リボンを幾重にも巻きつけたようなそれはお腹が空いており、見事なくびれからおへそをのぞかし、すらりと伸びた足を組んでそのふとももを見せている。
ソファーの後ろの背もたれに腰掛け、背中越しにこちらを見ているのは、いたずらぽい顔に、やはり金色の短髪から生えるのはぴょこぴょこした猫耳。ファーがついた丈の短いスカジャンを羽織り、短パンのズボンから覗く組んだ足が健康的で眩しい限りだ。
そして最後は、ソファーに寄りかからず剣を立ててその柄に両手をあてがって直立不動の女騎士。
金髪をアップにまとめ、重騎士のような鎧を身に纏っている。
ちんこに弱そう。いわゆるくっ殺系だ。
「おい、何をぼさっとしているんだ。さっさと座れ」
黄金卿のその言葉にハッとして僕は目の前のソファーに腰掛ける。
シオンは・・・・・・どうやらソファーにはかけずに後ろに待機するようだ。
細目サーベルと出っ歯は部屋の思い思いの場所に腰掛けるのが後ろ手に見えた。
「おい、何キョロキョロしてやるんだぁ!」と老人がでかい声を上げる。
「ひぃい!」と「す、すみません」と頭を反射的に下げる。
「ふんっ、ナヨナヨした奴だな。今の日本男子はそんなのしかいねぇのか!」
なんだ、この最近の若者は!みたいなことをいう典型的な老害が、でかい声出すんじゃねーよ。と思っても口にはしない。
老人の癖に無駄に圧がすごいのだ。
それよりも今、日本男児って言った?!
僕は襲る襲るうかがうように老人を見上げる。
「なんだ、ビシッと背を立てんかい!!」
「ひぃい」
「まぁまぁ、あなた。そんな怒鳴っては可哀そうよ。秀作・・・・・・いえシュッサク様と名乗っているのでしたね。シュッサク様もどうかちゃんとお顔あげてください」と優しいハープの音色のような声に顔を上げる。
そこには天使がいた。
このくそ老害の横に座る清楚で胸の大きな女性が微笑ましく笑いかけてくれているので、心持が随分と楽になり、思わず顔が緩んでしまっているのが分かる。
「ふんっ別に怒鳴ってなどおらんわ。わしがコロセウムを統括している石田 源次郎だ。おもに黄金卿と呼ばれている。秀作、お前にもそう呼ばしてやる」
「あっ、はい」と返事をする。
ふんっと何が気に入らないのか老害が鼻を鳴らす。
マジで、なんなんだよ。早く帰りてー。
それとなんでこいつら、秀作って本名しているんだよ・・・・・・あれか、鑑定スキルか。
くそ、このチートどもめ。
「本来ならお前みたいな弱い奴は入れないんだがな。まぁ日本人は何をきっかけにチートを引き起こすか分からんからな」
「あなた、まずはジパングについての説明をしないと、何が何だが分からないと思うわ」
ねぇとウィンクを飛ばしてくる。
腕に押し付けられている胸がうらやましい。変われ、老害。
清楚系のおねぇさんが結社「ジパング」について教えてくれた。
なんてことはない。世界バランスやオーバーテクノロジーがどうたら御託の理屈を並べているが、
ようはただの元日本人が集まったサークルだ。
お互い日本人同士が集まり、情報交換しながら極力世界に与える影響を監視して、バランスを保つ。
それだけの話だ。
お互い、そこそこ稼げいでそこそこ楽しもうぜこの世界をいう緩いものだ。
時代が変革するようなオーバーテクノロジーさえ持ち込んだりむやみに戦争を起こすなどの面倒ごとを起こさなければそれでいいのだ。
「どうかしら、特に制限とかはないの。情報交換にもなるし、年に数回お茶を楽しむだけって感じのものよ、結社と言ってもね」
うーん、確かにこちらにメリットは大きい。
なにせ、鑑定スキル持ちのほかにも、僕にはスキルがたくさん持っているのだろう、チート集団でなおかつ帝国に認可されいる集団。
そして、この巨乳の清楚系のおねぇさんとは是非仲良くなりたいというのもある。
デメリットはないと言っていい。
なにせ、世界を変えるとか俺TUEEEしたいとか(そういうスキルがあるならしてみたいけど)ないのだ。
ただコロセウムで得た有り余るほどのお金でニート生活をシオンとおくれるならそれでいいんだ。
まぁここでの問題はただ一つ。
彼らに僕のような弱者を仲間にするメリットがほとんどないのだ。
何かあるんだろうな。
「何を迷ってやがるんだ!」と黄金卿ががなる。
デメリットはこの老害だなと思っていると、
「えっあ、その、じょ、条件。ほかに」
「ちゃんと喋れないのか!」
「まぁあなた、可哀そうよ」
「ふんっ、日本人男児たるものとしてだな」
「はいはい、分かりました。その話はゆっくりねぇ~。それよりもシュッサク様も興味持ってもらえたようでありがたいわ。そう条件ていうほどのものではないんだけぢ、仲間になるにあたって一つ、契りを交わしてもらうことになってるの」
柔らかい口調だが、そらきた。一体どんな条件だ?
契り? 盃とかなら飲めなくないけどな。
なにか魔法的契約なら警戒しないといけない。奴隷魔術などが存在するのだ、単なる口約束ではすまされないだろう。
「契りっていうのはね」とおねぇさんの口調が変わった。
目が潤みだし、どこか口調が甘く、自分の体をラインを指でなぞりだす。
妙に、ではなくはっきりと艶めかしい。
ゴクリ・・・・・・と自然と溜まった唾をのみ込む。
「難しく考えるな。こいつらのうち一人、好きな女を抱かしてやる」
「――――はあぁ?!」と僕は黄金卿の言葉を疑った。
「そう驚くな、まぁいわゆる穴兄弟の契りって奴だ」
な、なんだって。
意味が分からなかった。なぜそんなことをするのか、あれか年で勃たなくなってきたから、NTRプレイを楽しもうとかそういうやつか。
完全に混乱した脳だが、チンコは正直ですでに狙いを定めるべく、黄金卿の周りの女性を観察する。
「まずはトラエルだ」
第一候補 当然 隣座る天使なおねぇさんだ。潤んだ瞳がこちらを見ている。
色気がやべぇ、見ているだけで勃ってきたほどだ。
「その隣がフリューゲル」
ただ、当然横に寝転がる7色瞳のおねぇさんもトップモデルばりのナイスバディも当然捨てがたい。
いまはその瞳をこちらの股間を注出いる?!「・・・・・・大きさは、問題ないよね」と言って視線を逸らす。
おおぅい、なんだ。今すぐ、俺のビッグマグナムで満足させてやるぜ。と心が叫ぶ。
「そこの座ってるのが、スフィン」
その後ろのソファーの背もたれるに座る猫耳のお姉さんは、いたずらっぽそうな顔をしながら手をわしわしとさせて、「がぉ~」と言ってくる。
がぉおおおおおおおおおおおお!!!とチンコが吠える。
なに、あの猫耳おねぇさんの誘い方、獣みたいな汗だくでまぐわりてぇ~。
「で、後ろのがギネヴィアだ」
そして最後、口と目を真一文字にしてぎゅっと締め、顔を真っ赤にして背けている。
いや、さぁそんな絶対に私を選んでくれるなよ。みたいな態度をされたらよ。
選びたくなっちまうじゃないか。
「私は主人言われて仕方なく、それでくっ!」からのチンコで堕ちていく様を想像出来てしまう。
結論・・・・・・全員魅力的すぎて選べない。
どうすればいい・・・・・・天使のトラエルさんか、いやでもフリューゲルさんのスレンダーボディも、ああっ~スフィンさんともガウガウしたい。くっ、でもギネヴィアさんのくっ殺プレイも捨てがたい。
異世界にきてこれほど迷うことがあっただろうか。
チンコが早くしろ!痛いぐらいに主張している。
だが、次の一言で僕は思考が止まった。
「好きなのを選べ。そして俺はまぁその後ろのシオンていうのか、抱かせてもらうぜ」
はぁ???
こいつ何をいって。
「まぁ顔は及第点だな。金髪じゃねぇのが惜しいが、選べれなかった奴と混ざてやれば勃つだろう」
ふざけたことを言ってやがる。
シオンを抱く?誰が?この老害が???
ふざけるなよ。
体に熱が宿るのを感じた。握った両手が血が流れるが、怒りで痛みを感じなかった。
シオンは僕だけのものだ、シオンは誰にも渡さない。
なしだ。
こいつらと組むのはなしだ。カジノ勝ち金なんてくれてやる。
シオンと二人で逃げよう。
なぁ~に、このスキルがあればほかの国のカジノで追い出されない程度に抜けばいいんだ。
「あ、僕は」
「なんだ、断ろうってんじゃないだろうな」
その一言で、ピシリッとまるで氷が張ったように部屋が固まった。
明らかに変わった空気、黄金卿から出る殺気はファブラのそれではない。
さっきまでイキッていた息子もすっかり縮こまってしまった。
でもだ、シオンを渡すことは出来ない。たとえ一夜だろうともだ。
額に汗が浮かぶ、今度は怒りじゃない冷や汗だ。
手から水が零れるそうなほどに汗で濡れている。
膝ががくがくと笑いだす。
黄金卿の圧のほかにも、私たちに恥をかかす気?とでも言わんばかりに笑っていない笑顔を浮かべるおねぇさんがた。
「ぼ、僕は・・・・・・断る!シオンに手を出す輩は何人たりとも許さない!帰るぞ、シオン」
そう大声で言い放った。スキルWorld after 1 minuteを使って。
シオンの手を引き、ドアに向かう途中、出っ歯が「誰が立ち上がっていいっていたんだ」と立ちはだかり、手をかざされると視界が暗転して、ソファーに逆戻りした。
わけのわからないチートスキルか!
なら、World after 1 minuteをやり直す。
「分かりました。では、トラエルさんでお願いします」
「まぁああ!シュッサク様に選ばれて光栄ですわぁ」
「ふんっ、まぁ俺様の女の中で選りすぐりを連れてきたからな、そのシオンとかいうねぇちゃんよりもそりゃいいだろうな。がっははっはははっははは」
「あっははは・・・・・・」
と下品に笑う黄金卿をしり目に、ソファーから立ち上がり、シオンの手を引く。
「逃げるぞ」と耳打ち、シオンの「えっ」と目を見開いている間に、窓に突進する。
「うぉおおおおお!!!」
「ふっふふふ、早速始めましょうか」
パンっとトラエルさんが拍手を打つと、「窓が開かない!」と結界でも張られているのか窓を殴りつけてもビクともしない。
肩に手が置かれる。細りとしたしなやかな指。でも掴まれただけで振りほどけないのが分かる。
「あらっ、どこに行かれるおつもりかしら・・・・・・まさか野外??? お好きなんですの、シュッサク様」と怪しげに目を光らせながら、舌なめずりするトラエルさん、天使というより悪魔だ。
恐ろしいのはどちらも大変魅力的ということだ、じゃなくて!
シミュレーションが切れる。
どうやら、逃げるという選択肢はダメなようだ。
戦うなんて言うのは論外だろう。
ならば、
「すみません、お断りさせてもらいます!」
勢いよく頭を下げる。
もちろん、World after 1 minuteのスキルの世界。
後頭部に突き刺さる視線に、怖くて頭が上げられない。
「・・・・・・」
罵声もなければ、説得もない。無言の時間。
どうなんだ、時間が過ぎ去っていくそれは体感が伸びていて正確な時間が――――と思っているうちにスキルの時間が終わった。
「・・・・・・」
ど、どうなんだ。この選択肢は合っているのか、分からない。スキルの1分じゃ短すぎて分からない。
「ふんっ、スキルの無駄打ちは済んだか?さっさと答えを聞かせてもらうか」
「へっ?」
どうしてスキルを使っていると、
「1分間」その声で後ろを振り返ると、サーベルが教えてくれた。
「1分間という時間制限が分かっていれば、その間何もしなければスキルにより正誤は使えないということですよ」
・・・・・・っ、そういうことかっ。
こちらの回答に1分間は答えないという態度を決めていればいくらシミュレーションしても反応が分からない。
つまりスキルはこの場では役に立たない。
唇をかみしめる。どうすれば、
「まぁそんなしちめんどうなことする必要もないんだがな。トラエル」
「はい、ごめんなさいね。シュッサク様」
トラエルさんが申し訳なさそうな困った笑顔を浮かべながら、拍手を打つ。
でも、何も起こらない。さきほどのような明らかな結界が張られたような異様な雰囲気もない。
「どうだ、スキルはもう使えないぞ。さっさと答えを聞こうか、お前の意思を」と黄金卿が言う。
「・・・・・・っ!」
World after 1 minuteが使えない!!
シミュレーションが始まらない。なんで・・・・・・ていうことはトラエルさんの拍手だろう。
くそっ、またわけのわからないチートスキルか。相手のスキルを封じる能力か何かなのだろう。
鑑定スキルもあって本当にチートだ。
「分かっただろう。俺たちに逆らうということが。さぁ俺の女たちに恥をかかすな、さっさと選びな・・・・・・それとも逆らう、契りを交わさないというのなら話は別だが?」
「うっ・・・・・・」
黄金卿のお姉さんがたを抱くのはいい。むしろしたいぐらいだ。
でも・・・・・・シオンが抱かれる_?
想像する、黄金卿に組み敷かれるシオンを・・・・・・。
そのシオンの姿を脳内に描いた僕は・・・・・・
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そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
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