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第4話 ウサギの導き
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くそ追い付けない!
前を幾かアリバがドンドン遠ざかっていく。
「ヒューッま、――――まてー」と遠く後ろでにヴィーラスの声なき叫びが聞こえる気がするが、構っている暇はない。
ウサギが好物というアリバは、狂戦士となって、草木をなぎ倒しながら猪突猛進にウサギを追いつめていく。
ジャングルの沈むような土と違い、徐々に固くなっていっている気がする。
ジャングルから森へ、徐々に地形が変わっていってる気がする。
追うこと数分、アリバの姿は見えなくなっているが、まるで目印のように草木をなぎ倒したあとを追っていくと、もう走れない。
だめだ――――と思った時、森が開いた。
周りよりも横幅が異様に大きい巨木を中心に広場のように広がっている。
そこにアリバが立ち尽くしていた。
だめ、だったか。
「ぜはぁー、ぜはぁー、」と俺は息を整えつつ、寄りかかるように声をかけた。
「残念、だったね」
「ああっ、自分の手で仕留めたかったな」
「・・・・・・? ヴィーラスは着いてきているかな?」と俺が振り返り「おーい!ヴィーラス!」と声を張り上げる。
「・・・・・・」
返事はない。まぁ、アリバの作った道があるから迷いようもないか。
と振り返れば――――「うぉ!ウサギ獲れたのか!」
アリバがウサギの耳を持って持ち上げていた。
胸には血と穴が開いていた。
「ああっ、どうやら逃げるときに木の枝に刺さったようだ」
とアリバが指さした場所を見れば槍のようにとがった折れた木の枝とドロリと真新しい血がこびりついていた。
「よし、血抜きをするぞ」
「うん、どうやって?」
するとアリバがシューシューと舌を出す。
「あそこの斜面を下った先に湧き水のため息がある」
「まじで?!」
水・・・・・・それも湧き水であればほぼ飲めるぞ!
やっとあの、ウツボカズラモドキの水を飲まなくて済む!
「本当だ。これぞ、ウサギの導きである」
ありがとう。ウサギさん!と俺は感謝の念を捧げた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「さぁ焼けたぞ。悪いが獲ったのは俺だ。頭を貰うぞ」とアリバが串刺しとなったウサギの頭をもぎ取り始めた。
俺もヴィーラスも目をそぬけつつ頷いた。
あの後、俺とアリバは斜面を下り、岩肌が露出したところから湧き出た水でウサギを血抜きした。
アリバが爪でウサギを切り裂き血を抜いて、内臓を抜いてと手慣れていて俺は直視することが出来なかったため、ほぼアリバやった。
いや、さすがに頭つきはグロイは。
それから湧き水をのんだりして、次は火を起こすかと話しながら斜面を登るとヴィーラスが大の字に倒れていたりした。
「ひゅー!ヒューッ!」と声なき声をあげて怒っていたが何を言っているさっぱり分からなかったが、ウサギを見せたら、目を見開いて「ヒューッヒューッ」と興奮していた。
3人とも腹が減っていたのだ。
それから、火を起こす。
だが、3人とも火の魔法など使えないため、俺の後ろポケットにたまたま入っていたティッシュを火種にアリバがそのバカ力を如何なく発揮して木と木を擦り合わせるキリモキ式で無理矢理着火させた。
いやー、パワーが違うわ。
そうして、俺たちは捕獲したウサギを食べることが出来たのだった。
腹が減っていたからウサギの太ももを夢中で頬張った。
とにかく腹が減っていたから、味付けも何もないが、めっちゃくちゃ美味かった。
隣で香草などはないのか!と騒ぎつつかぶりつているヴィーラスを見て、エルフって肉を食べるの?って疑問も出なかったほどだ。
下処理をちゃんとしたから、臭みもなく独特の風味はするが鳥に近い味で美味しい。
気づけば、肉はなくなり骨をしゃぶっていた。
そんなこんなで夜の帳は落ちていた。
骨を咥えながらうえを見れば木の間から星空が見えた。
「大変、美味だった。あと3匹は食いたいところだ」
「ふんっ、我はやはり香草が欲しいな。バジルやローズマリーなどあればまぁ我が食すに値する味となったであろう」
「はっ、何がだ。頬に油がついておるぞ」
「何!」と慌ててヴィーラスが袖で拭く。
それをアリバは、シューシューと言いながら見ている。
そうこれはアリバは笑っているのだ。それがなんとなく分かってくるようになった。
ふっふふ、と俺も自然と笑いが零れる。
たらふくといえないまでも腹に食事が入り、水も飲める。
その安心感からか、気持ちが穏やかになっているのだろう。
バチッバチッと火が爆ぜる。
エルフに、リザードマン、奇妙な奴らを囲むキャンプファイアー。
「さて、寝床を用意するとしよう、この木に網を仕掛けるぞ」
「またアミか・・・・・・ちっ、明日は葉を探すぞ。痛くてかなわん」とヴィーラスが髪をかきあげる。
湧き水で洗ったからか、サラサラだ。
「明日・・・・・・か、いつまで続くんだろうね」と俺はついそんなことをこぼしてしまう。
「全くだ。誰が呼び出したか知らんが、早く返してもらいたいものだな」とヴィーラスが笛をマントで拭き始める。
「分からん」と短くアリバが網を放ちながら言う。
「だが、生きるには順応するしかない」
そうだよな・・・・・・。
とりあえずいつ帰るかも分からないし。
そのためにはやはり拠点を作る必要がある。
だから、
「なぁ、ここを拠点にしないか」と俺は提案した。
水場が近く視界も広いから何かが来ても対応できる。
しかも巨木に上れば大型の奴が来てもある程度は、大丈夫だろう。
・・・・・・異世界基準のとんでもねぇやつじゃなければ。
「ああ、俺もそれがいいと思う」とアリバが頷く。
「ふんっ、いいだろう。水場もあるしな」とヴィーラスが鼻を鳴らす。
「へっへ、じゃあ決まりだな」
明日からは大忙しだ。
なにせここに暮らすというのなら、衣食住の確保。
そしてそれらを充実させていく必要があるのだ。
明日は早い、俺たちは早々に寝ることにした。
満点の星空、バチッバチッと鳴る火の音、明日から始まるサバイバル生活。
ここに来て2日目。
俺は、少しワクワクしていた。
前を幾かアリバがドンドン遠ざかっていく。
「ヒューッま、――――まてー」と遠く後ろでにヴィーラスの声なき叫びが聞こえる気がするが、構っている暇はない。
ウサギが好物というアリバは、狂戦士となって、草木をなぎ倒しながら猪突猛進にウサギを追いつめていく。
ジャングルの沈むような土と違い、徐々に固くなっていっている気がする。
ジャングルから森へ、徐々に地形が変わっていってる気がする。
追うこと数分、アリバの姿は見えなくなっているが、まるで目印のように草木をなぎ倒したあとを追っていくと、もう走れない。
だめだ――――と思った時、森が開いた。
周りよりも横幅が異様に大きい巨木を中心に広場のように広がっている。
そこにアリバが立ち尽くしていた。
だめ、だったか。
「ぜはぁー、ぜはぁー、」と俺は息を整えつつ、寄りかかるように声をかけた。
「残念、だったね」
「ああっ、自分の手で仕留めたかったな」
「・・・・・・? ヴィーラスは着いてきているかな?」と俺が振り返り「おーい!ヴィーラス!」と声を張り上げる。
「・・・・・・」
返事はない。まぁ、アリバの作った道があるから迷いようもないか。
と振り返れば――――「うぉ!ウサギ獲れたのか!」
アリバがウサギの耳を持って持ち上げていた。
胸には血と穴が開いていた。
「ああっ、どうやら逃げるときに木の枝に刺さったようだ」
とアリバが指さした場所を見れば槍のようにとがった折れた木の枝とドロリと真新しい血がこびりついていた。
「よし、血抜きをするぞ」
「うん、どうやって?」
するとアリバがシューシューと舌を出す。
「あそこの斜面を下った先に湧き水のため息がある」
「まじで?!」
水・・・・・・それも湧き水であればほぼ飲めるぞ!
やっとあの、ウツボカズラモドキの水を飲まなくて済む!
「本当だ。これぞ、ウサギの導きである」
ありがとう。ウサギさん!と俺は感謝の念を捧げた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「さぁ焼けたぞ。悪いが獲ったのは俺だ。頭を貰うぞ」とアリバが串刺しとなったウサギの頭をもぎ取り始めた。
俺もヴィーラスも目をそぬけつつ頷いた。
あの後、俺とアリバは斜面を下り、岩肌が露出したところから湧き出た水でウサギを血抜きした。
アリバが爪でウサギを切り裂き血を抜いて、内臓を抜いてと手慣れていて俺は直視することが出来なかったため、ほぼアリバやった。
いや、さすがに頭つきはグロイは。
それから湧き水をのんだりして、次は火を起こすかと話しながら斜面を登るとヴィーラスが大の字に倒れていたりした。
「ひゅー!ヒューッ!」と声なき声をあげて怒っていたが何を言っているさっぱり分からなかったが、ウサギを見せたら、目を見開いて「ヒューッヒューッ」と興奮していた。
3人とも腹が減っていたのだ。
それから、火を起こす。
だが、3人とも火の魔法など使えないため、俺の後ろポケットにたまたま入っていたティッシュを火種にアリバがそのバカ力を如何なく発揮して木と木を擦り合わせるキリモキ式で無理矢理着火させた。
いやー、パワーが違うわ。
そうして、俺たちは捕獲したウサギを食べることが出来たのだった。
腹が減っていたからウサギの太ももを夢中で頬張った。
とにかく腹が減っていたから、味付けも何もないが、めっちゃくちゃ美味かった。
隣で香草などはないのか!と騒ぎつつかぶりつているヴィーラスを見て、エルフって肉を食べるの?って疑問も出なかったほどだ。
下処理をちゃんとしたから、臭みもなく独特の風味はするが鳥に近い味で美味しい。
気づけば、肉はなくなり骨をしゃぶっていた。
そんなこんなで夜の帳は落ちていた。
骨を咥えながらうえを見れば木の間から星空が見えた。
「大変、美味だった。あと3匹は食いたいところだ」
「ふんっ、我はやはり香草が欲しいな。バジルやローズマリーなどあればまぁ我が食すに値する味となったであろう」
「はっ、何がだ。頬に油がついておるぞ」
「何!」と慌ててヴィーラスが袖で拭く。
それをアリバは、シューシューと言いながら見ている。
そうこれはアリバは笑っているのだ。それがなんとなく分かってくるようになった。
ふっふふ、と俺も自然と笑いが零れる。
たらふくといえないまでも腹に食事が入り、水も飲める。
その安心感からか、気持ちが穏やかになっているのだろう。
バチッバチッと火が爆ぜる。
エルフに、リザードマン、奇妙な奴らを囲むキャンプファイアー。
「さて、寝床を用意するとしよう、この木に網を仕掛けるぞ」
「またアミか・・・・・・ちっ、明日は葉を探すぞ。痛くてかなわん」とヴィーラスが髪をかきあげる。
湧き水で洗ったからか、サラサラだ。
「明日・・・・・・か、いつまで続くんだろうね」と俺はついそんなことをこぼしてしまう。
「全くだ。誰が呼び出したか知らんが、早く返してもらいたいものだな」とヴィーラスが笛をマントで拭き始める。
「分からん」と短くアリバが網を放ちながら言う。
「だが、生きるには順応するしかない」
そうだよな・・・・・・。
とりあえずいつ帰るかも分からないし。
そのためにはやはり拠点を作る必要がある。
だから、
「なぁ、ここを拠点にしないか」と俺は提案した。
水場が近く視界も広いから何かが来ても対応できる。
しかも巨木に上れば大型の奴が来てもある程度は、大丈夫だろう。
・・・・・・異世界基準のとんでもねぇやつじゃなければ。
「ああ、俺もそれがいいと思う」とアリバが頷く。
「ふんっ、いいだろう。水場もあるしな」とヴィーラスが鼻を鳴らす。
「へっへ、じゃあ決まりだな」
明日からは大忙しだ。
なにせここに暮らすというのなら、衣食住の確保。
そしてそれらを充実させていく必要があるのだ。
明日は早い、俺たちは早々に寝ることにした。
満点の星空、バチッバチッと鳴る火の音、明日から始まるサバイバル生活。
ここに来て2日目。
俺は、少しワクワクしていた。
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