スパダリヤクザ(α)とママになり溺愛されたオレ(Ω)

いりや

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そわそわ

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「あずささん、食べれました?お膳が返ってきてない……って」

3割食べたかどうかの量で置かれたままのお膳と、そわそわ落ち着かずに部屋を歩き回るあずさがいて紅葉は驚き
「ちょ、待って。食べずに何して…」
「だって…落ち着かない」
「とりあえず座って」
「はい」
「後、スープとデザートのムースだけでも食べるよ。あずささん痩せすぎなんだから!ほら、あーん」

紅葉は椅子に座ったあずさの口元にスプーンを運び
「そうだそうだ。約束だったから教えてあげる。龍臣くんね、小さな時ママが大好きでよくママの足に抱きついたりしてたんだよ?」
「それ、本当に龍臣さん?」
「そうだよ。幼稚園行きたくなくてママのあんよにべったり。かわいいでしょ?」
「うん、いまの龍臣さんからは考えらんないや。他には?学生の時とか」
「聞きたい?」
「うん」
「じゃあ、もうひとくち」
「あー」
「あずささんえらい。どうぞ。んと、そうだな学生龍臣くんね、高校の運動会で応援団長だったんだよ。かっこよくて一時期ファンクラブとかあったくらい」
「見てみたい~」
「あずささんが無事、妊娠したらお祝いに写真あげるよ」
「本当?でもまだ番じゃ…」
「たぶん今夜だよ」
「今夜?」
「うん。どれだけ甘い夜だったかまたいつか教えてね?」

あずさがカーっと頬を朱に染めたところで紅葉はあずさの唇をティッシュで拭い
「8割くらい食べれたね?合格」
「あ、いつの間に…」
「おしゃべりしながらだとあっという間だよね?」
「うん、ありがとう」
「どういたしまして。あずささん、ふたばちゃんがお話したくてさっきウズウズしてたからまた行ってあげて?ちょっとは気分転換になると思うよ」
「うん、そうする」

あずさは立ち上がり、紅葉とともに部屋を出た
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