スパダリヤクザ(α)とママになり溺愛されたオレ(Ω)

いりや

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針葉医院へ

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医院の中へと入ると病院独特の消毒臭がし、あずさは顔を歪めた
「う…やっぱり…病院怖い」
「案ずるな。問題ない」
「痛いことしない?注射しないよね?」
「なんだ?龍臣とセックスしたんだろ?何をそんなに怖がることがある?」
「だって…だってさ、アレとコレとは別だもん」
あずさがぶつぶつ呟いていると廊下の向こうから眼鏡姿の40代くらいの綺麗系男性医師が近づいてきた。
男性なのに…髪、長っ。
腰まであるし

「蒼炎さん、言っていたのはこの子?たしかにひどく香るね」
いつき、忙しい中を悪いな」
「いえいえ。裏稼業のドクターなんで24時間フル稼働してますから。問題ありませんよ。はじめまして、あずさくん。私は針葉樹。よろしくね」
「樹、ついでにα用の抑制剤の処方を頼まれてくれるか?」
「お安いごようです。じゃあ、診察室に行きましょうか?」
樹の後に付いて診察室に入ると、あずさは見慣れないモノの数々に怯えて後ずさった。

「おっと…逃げるなよ?あずさ」
「だ、だって…ここ、怖いっ」
なんだよっあれ!!
診察室のど真ん中にあるごっついピンクの椅子に、その脇の机に並べられた謎の金属の機械…くちばし状のものや棒みたいなもの、、何する気だ?

「きみ、Ωだよね?Ωの検診今までに受けたことないの?」
「何…それ?」
「そうか、じゃあ戸惑うのも無理ないね。ついでにガン検診もしておこうか。この様子見ると浴衣で来てもらって正解かな?ちなみに下着は?」
「着せていない」
「なら話は早い。早速、アレに座ろうか?」
「アレってあの椅子?」
「そう。Ωの診察に特化した…と言ってもほぼ産婦人科にある内診台と仕組みは変わらない。違いといえば安全ベルトがついているのが特徴かな?なかなかいい子で座っていられる子ばかりじゃないから」
「い、いやだ…っ」
「はいはい、みんなそう言うものです」
「あずさ、すぐ終わるから先生に任せなさい」
「か、帰るっ」
「終わったら帰りましょうね?とりあえず慣れてください。今後、何度もお世話になる椅子ですから」
「は?な…え?どういうこと?」
「Ωですからね。子孫を残さないと…。懐妊したら未検査のまま出産というわけにはいかない。赤ちゃんの成長が順調か1ヶ月おきに診察をしないといけないんです。後期に入ったら状況によっては2週間おき、臨月に入ったら毎週この椅子に座って診察で、もちろん出産もこの椅子を使います」
「う…嘘ー、、」
あずさは樹から聞かされた衝撃の言葉に力が抜けてヘナヘナと床に座りこんだ

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