スパダリヤクザ(α)とママになり溺愛されたオレ(Ω)

いりや

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誠哉0歳

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はじめての情事の後、まったりと2人で過ごしていると
「うぎゃーっ」
破壊力のある凄まじい泣き声が遠くからこちらへと近づいてきた。
「何…?」
イったばかりでフラフラとしながらあずさは身体を起こし声の方を向いた
「ちっ…あいつら世話を任せたのに」
龍臣は立ちあがりずらしていたズボンを整え、身構えた。
寝室の隣にいるそれはずんずんと近づいていき、ますます声が大きくなっていた
「あう~っ」
「若っ!すんませんっっ」
扉の向こうから手下の男の声が響いた
「待て!来るなと言ったはずだが?」
「もう限界です!」
「たく…っ」
龍臣が扉を開けると猪突猛進のごとく幼子がハイハイで突入してきた
「あ~っっ」
「ちょっ!誠哉さまっっお待ちくださいっ」
慌てて手下も付いてきて龍臣は一瞬しゃがんで布団を取りあずさに放り前を隠させた。
「あずさ、前を隠してろ。武下たけしたお前子守もまともにできねーのか?」
「申し訳ございませんっ。怒られるのは百も承知で…」
「あぶーっ」
何やら言いたげな表情で小さな子が龍臣を見上げ両手をあげていた
その様子を見てあずさは目を輝かせた。
「かわいいーっ。おいで!」
あずさは思わず甲高い声をあげ、誠哉に向けて座ったまま両手を広げた
一瞬悩む誠哉だったがすぐにあずさに向かってハイハイしその両手の中におさまりにいき、あずさの膝の上によじ登った
「わ~っこの子?」
「ああ。誠哉という」
「何ヶ月?ちんまりしててかわいい」
「9ヶ月だ。後追いがひどくて困る」
「へぇ。何ができるくらいなんだろう?よく分かんないけど人見知りとかってしないんだ?」
「いや…普段はするが…さっきのセックスで俺の匂いがあずさについたから警戒していないのかもな」
あずさと誠哉の前にヤンキー座りで龍臣は座りこみ、あずさの頭を撫でた
「え?ちょ…誠哉くんにじゃなく?」
「あ?必要か?」
「うん。もちろん!」
「仕方ねーな。おらっ」
「わきゃーっ」
わしゃわしゃと誠哉の頭を龍臣は撫で誠哉が笑うのを見ると、武下に声をかけた。
「武下。緊急避妊薬あったよな?今から居間に行くからあずさにやってくれ」
「了解です。すぐ用意します」
武下は龍臣に頭を下げ退室した。
武下が消えると龍臣はあずさに
「こいつ、育てられそうか?」
「んー…分かんない。家事なら1人暮らしだし一通りできるけど育児はしたことないもん。自信ないけど…でもこの子かわいいから頑張れる気がする」
「そりゃよかった。んじゃ、飯にすっか?」
「え?何作ったらいい?って言ってもたいしたもん作れないかもだけど」
「いやいや作らなくていい。大人数だから料理人がいる」
「料理人いるの!?」
「驚くことか?」
「驚くよ!」
「まあいい。誠哉の離乳食を食べさせたりもあるからゆっくりはできないが…おまえ、腹減ったろ?行き倒れてたし」
「うんっ。運動もしたし、大きな声も出しちゃったからお腹空いたよ。誠哉くんもお腹空いた?」
「あうっ」
「よし、メシ行くか!」
出会ったばかりとは思えないほど仲睦まじく3人は笑いあい、居間へと向かった
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