未分化少年特殊治療棟

いりや

文字の大きさ
上 下
142 / 307
由宇 17歳編

由宇 ?がいっぱい

しおりを挟む
「臣、ちょい待って?それなんか騙されてない?」
「何ば言いよっと?」
「いや、だって祖父江先生鬼だろ」
「由宇が勘違いしとるとよ?祖父江先生はぎゅっとしてくれたり、忙しいくてもずっと側におってくれたりばしよる優しか先生たい」
「痛いこと平気でするし閉じこめるじゃん。怖いことばっかり言うし。いきなり指を2本もおしりに突っ込んでくるんだよ!いまだって」
「それは、治療やけん仕方ばなかね?オレも先生の注射ば好かんと。でもちゃんと褒めてくれるけん。それにかっこよかとよ。渋か声やし」

同じ先生の話をしてるんだろうか?
キラキラと祖父江先生の自慢話を目の前のやつはしてる。

分かった。臣は祖父江先生に脱がされたことないんだ。きっとそうだ。

「ひょっとして下着脱ぐような検査とかしてない?」
「まさか。あれは痛かね」
「してんの!先生怖くないの?」
「怖かったら自分でこれ、よー抜かんたい」

鼻のチューブをくいくいっと臣は引っ張った。
すると
すかさず牟呂が走ってきて
「待ったーっ。臣くんはやまるな」
「ん?あー。自己抜去しよると思ったと?悪かね」
「頼むよ。夜勤は1人だからさ」
「ごめんしゃい」
「臣っていたずらっこだったりする?」
「ちっちゃいときから入院ばしよったから。入院中は寂しかろ?けど、いたずらばするとみんなが来ると。ダメと思いつつもつい、やってしまうとよ。ただ、おいたがすぎるとさすがに祖父江先生も怒りよると。そうするとやっぱり由宇の言うように怖かね」

しみじみ臣は答えた
「由宇、ご飯が来とると。オレは少し眠たか」
「え?なんか…マイペースだね、臣」
「よく言われると」

うとうとする臣を 変なやつ と思いながら由宇は食事を始めた
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

こども病院の日常

moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。 18歳以下の子供が通う病院、 診療科はたくさんあります。 内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc… ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。 恋愛要素などは一切ありません。 密着病院24時!的な感じです。 人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。 ※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。 歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

モルモットの生活

麒麟
BL
ある施設でモルモットとして飼われている僕。 日々あらゆる実験が行われている僕の生活の話です。 痛い実験から気持ち良くなる実験、いろんな実験をしています。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

お兄ちゃんはお医者さん!?

すず。
恋愛
持病持ちの高校1年生の女の子。 如月 陽菜(きさらぎ ひな) 病院が苦手。 如月 陽菜の主治医。25歳。 高橋 翔平(たかはし しょうへい) 内科医の医師。 ※このお話に出てくるものは 現実とは何の関係もございません。 ※治療法、病名など ほぼ知識なしで書かせて頂きました。 お楽しみください♪♪

ふたなり治験棟

ほたる
BL
ふたなりとして生を受けた柊は、16歳の年に国の義務により、ふたなり治験棟に入所する事になる。 男として育ってきた為、子供を孕み産むふたなりに成り下がりたくないと抗うが…?!

カテーテルの使い方

真城詩
BL
短編読みきりです。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

処理中です...