未分化少年特殊治療棟

いりや

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未羽 27歳編

27歳未羽 入院翌朝

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何事もなく終わるかに見えたが魔の言葉の威力は凄まじく朝食を終える頃、病院全体の放送が鳴った

ピンポンパンポーン
「コードブルー精神科病棟食堂コードブルー」
「おー…朝から大変。ごちそうさま」
かおるが呟き食堂を後にし、続いてこころとゆきが立ち上がり姿を消した。

「ちか?行かなくてもいい?」
未羽は心配そうに千歌をうかがいみたが千歌は落ち着いた様子でパンを食べていた
「焦ってもしかたないよ。いまうちはオレしかいないからオレは抜けられない。やっぱりアレってNGワードだよね」
「夕べのあの言葉のせい?」
「うん。まずいこと言っちゃったな…後で謝りに行かなきゃ。みぃも夜勤入ったら気をつけてね」
「なんかよくわかんないけど未羽先生も早く全部食べよ。食べないと先生たち怖いよ」
「あ…うん」
おとに促され未羽は食事を再開した。

「ちかちゃん…新しく来た子…れいくんだっけ?って食堂全然来ないけど大丈夫?」
「んー…微妙?ごめんね決まりで言えない」
「そっかぁ。早く一緒に食べれるといいね!ごちそうさま」
ガタっと音をたておとは椅子から立ち上がり、走って病棟へと帰っていった

しばらくして千歌と未羽も食べ終えると2人揃って病棟へと歩き、未羽の部屋へと戻りながら2人は会話を交わした。
「今日はのんびり過ごしてね?みぃ」
「やった。特にやることない感じ?」
「紫藤先生次第?あんまり注射と外来以外の仕事してるイメージない」
「なんか相馬先生の話だといじくられるのかと思ったから内心ビクビクだった。佐渡先生もそんなこと言うし」
「朝からエッチだねみぃってば」
おちょくるように千歌が未羽に声をかけると未羽は気まずそうな顔をした。
「いや…だって。いじられんの好きじゃないし」  
「そう?触ってもらうのって結構気持ちいいよ?先生が嫌ならオレがしたげる。看護師はめったにやらないから職務外だけど」
「ちかのがエッチだし」
「ははっみぃとオレの仲でしょ?元気になるなら協力するよ。さ、部屋に着いたからまたね?みぃ」
「おつかれさま!ちか」
「うん、またね」
千歌は夜勤明けの疲れも見せずに屈託のない笑みを浮かべ手を振りナースステーションへと向かった
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