盤上に咲くイオス

菫城 珪

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王都編26 決意と狼煙

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王都編26  決意と狼煙

 翌朝、優しく揺り起こされてゆっくり意識が浮上する。
 寝起きでぼんやりする頭のまま視線を上げれば、隣にはオルテガがいる。
「おはよう。……少し目元が腫れているな」
 親指の腹でそっと目元をなぞってくれる感触を心地良く思いながらそのまま睡魔に誘われて意識がとろとろと溶けていく。嗚呼、こうやって彼に甘やかされるのが好きだ。
「冷やした方がいいだろう。支度してくるから待っていてくれ」
「ん……」
 何を言われているのか半ば考えるのを放棄しながら柔らかな寝床に沈む。未だに残る温もりと匂いが心地良くて堪らなかった。いつまでも此処にいたい。
 しかし、そんな穏やかな時間も直ぐに終わりを告げる。
 少しして戻ってきたオルテガが目元に良く冷えたタオルを置いたからだ。一気に覚醒させられた意識と共に我に返り、同時に羞恥心が湧いてきた。……昨日は随分と恥ずかしい姿を晒した気がする。
 じわじわと羞恥が襲ってくる中、ギシリと音がしてオルテガがベッドの縁に腰掛けた気配がした。目隠しのような状態でそちらを向こうとするが、それより早く唇に何かが触れる。
 慣れた感触にそれが直ぐに相手の唇だと気が付くが何か言う前に続けて啄まれ、言葉を遮られてしまった。徐々に深くなるキスに思わず鼻にかかったような甘い吐息が零れる。
「んぅ……」
 腕を伸ばして触れようとすれば、彷徨う間も無くそっと手を誘導されて彼の背に腕を回す事が出来た。
 欲を煽るような激しさはないけれど、確かめるような口付け。背に回した腕に応えるようにオルテガがベッドに乗ってきて腰に腕が回された。強く抱き締められるから腹の辺りが密着する。
 呼吸が苦しくなってきた辺りで漸く唇が解放され、目元に乗せられていたタオルが取られた。瞼越しにも明るくなる世界が眩しくて、光に慣らすようにゆっくりと目を開ける。
「おはよう」
 もう一度囁きながらオルテガが俺の額にキスを落とす。どうやら、昨夜泣きながら眠ってしまった俺と共に居てくれたらしい。
「……おはよう」
「良く眠れたみたいで良かった」
 甘やかす様に頬を撫でる手が、柔らかく慈しんでくれる声が優しくて。熱い掌に擦り寄りながら俺は彼を見た。
「フィン……」
 そっと名前を呼べば、彼は黙って俺をきつく抱き締めてくれる。その腕の強さに、包み込んでくれる熱と匂いに安堵する。
「リア。俺は決してお前の手を離したりしない。例えこの先の未来に破滅が口を開けて待ち受けているとしても……お前を失くすくらいなら死んだ方がずっとマシだ。だから、これ以上俺からお前を奪わないでくれ」
「……うん」
 逞しい胸に頬を擦り寄せながら素直に答える。
 例え借り物だとしてもその言葉が嬉しくて、また涙が零れそうになるのを唇を噛み締めて耐えた。ああくそ。せっかく冷やしたのに、これでは意味が無くなってしまう。
「今まですまなかった」
 ぽつ、と謝罪を告げれば、応えるように大きな手が抱き締めながら俺の後頭部を撫でる。その感触が心地良くてずっとこうしていたいと思ってしまった。
「これからはちゃんとお前にも話すから」
「ああ。約束だぞ」
 ぎゅうと抱き着きながら告げれば、オルテガの声が弾む。少し体が離されて見つめ合う。濃い夕焼け色の瞳はいつもと変わらずに優しい。
 ゆっくりと寄せられる顔にもう一度キスされると思った時だ。室内にコツコツというノックの音が響き、外から入浴の支度が出来たとアルバートの声がする。
「……仕方がない。そろそろ起きるか」
 邪魔されたことに苦笑しながらオルテガが体を起こそうとするから、慌てて彼の顔を捕まえて触れるだけのキスをする。勢い余って少々ぶつかって痛かったから、オルテガも痛かったんだと思う。びっくりした顔で俺を見ていた。
「ふ……ははっ。あまり可愛い事をするな。離れ難くなるだろう?」
「うわっ!?」
 堪え切れずと言った様子で笑みを零すとオルテガが俺を抱き上げながら急に立ち上がる。馬鹿力と急に体勢が変わった事に驚いて慌ててオルテガの頭にしがみつけば、彼は片腕で俺を抱えたまま歩き出す。
 待て待て、まさかと思うがこのまま風呂に行くつもりか!?
「フィン、待て! 降ろしてくれ!」
「レヴォネ家に仕える者は皆俺達の関係を知っているんだし、今更だろう?」
 それはそうなんだが! それはそれとして俺が恥ずかしい!
 そんな俺の悲鳴をものともせず、オルテガは軽い足取りで部屋を出て浴室に向かって機嫌良く歩き出したのだった。

 そんなこんなで朝からたっぷり世話を焼かれた俺は今日も元気に出仕である。
 オルテガに身繕いしてもらうと自分でもツヤツヤしてるのが何となくわかる。騎士団では遠征の時に上官の世話を階級が下の者がしたりするらしいし、こういう事も教わるんだろう。オルテガも階級が低い時は自身の上官にやってきたんだろう。……む、そう思うとちょっと妬ける。
 いつものようにオルテガと今日担当の護衛騎士とを引き連れながら辿り着くのは宰相の執務室だ。
 あー、今日も頑張って書類を倒すかー。減らない山積みの仕事を思い出してげんなりしつつもドアの前で立ち止まる。いつもならオルテガは俺をこの部屋の前まで送り届けてから自分の職場に向かう為にここから騎士団の詰所に向かう。
「また昼時に迎えに来る」
 そう俺に囁いて頭にキスを落としてからオルテガが踵を返して歩き出そうとする。その姿を見て、俺は拳をぎゅっと握り締めた。
 オルテガの想いを受け入れよう。昨夜から今朝に掛けてそう決意した。「俺」の存在を明かす勇気はまだないけれど、セイアッドに寄り添いたいというオルテガの願いを受け入れたい。
 心臓がバクバクと跳ねて煩い。だが……俺も、覚悟を決めて一歩踏み出そうと思う。
「フィン」
 呼ぶ声に立ち止まって振り返るオルテガは優しい笑みを浮かべている。
「どうした?」
 表情と同じように優しく訊ねてくれる声が愛おしくて、俺はオルテガの方に一歩踏み出した。
「何でもない。何でもないんだが……その、今夜の観劇を楽しみにしている」
 素直に心情を吐露しながら自分から身を寄せてオルテガの上腕の辺りに額を擦り寄せてみせる。ちらりと見遣ったオルテガは俺の行動に驚いたのか、黄昏色の瞳がまん丸になっていた。周りからも小さく声が上がったのが聞こえてきて、かなり恥ずかしい。
 それもそうだろう。これまでは俺が人前でこういった接触を好んで来なかったのだから。それが自分から擦り寄っていったら誰だってこんな反応をするに決まっている。やった途端に羞恥心が湧いてくるし、今更何だと突っぱねられたらどうしようと不安になる。しかし、直ぐ応えるように腰に回された腕と額に与えられた軽い口付けがそんな不安は杞憂なのだと教えてくれた。
「俺も楽しみだ」
 一時たりとも離れ難いと言わんばかりの表情と声音でそう告げられて安堵する。嗚呼、甘えるのは思っていたよりもずっと簡単で、こんなに喜んでくれるなんて思いもしなかった。
 ほ、と思わず零れ落ちた溜め息に俺の緊張を悟ったのであろうオルテガが優しく頬を撫でてくれる。その熱い手に軽く擦り寄ってみせれば、彼はますます嬉しそうに笑みを深くした。
「覚悟を決めてくれたのか」
 俺を道連れにする覚悟を。
 耳元で紡がれた言葉に小さく頷いて応える。例えこの先に待ち受けるものが破滅だとしても。俺は、もうこの熱を離さない。そう決めたのだ。
「……頼みたい事がある」
「何だ? 何でも言ってくれ。お前の為なら竜でも大型魔獣でも不届者でも何でも討ち取ってこよう」
 彼の背後にぶんぶんと盛大に振り回されている犬の尻尾が見える気がする。とりあえず落ち着け。首はいらない。
「総騎士団長オルテガ・フィン・ガーランド殿。貴殿に王都の中央広場に出来た不法滞在者達の対応をお任せしたい。善良な臣民であれば寛容さを持って彼等に正しい道を示し、不届者であれば厳粛に処罰を。人員や時期の采配は卿に任せよう」
「承知した」
 ふっと笑みを浮かべるとオルテガが騎士の礼をする。
 オルテガに頼んだのは王都中央に爆誕している世紀末地区の始末だ。
 元々は貴族街と城下町の境にある広場で、美しい噴水のある王都に暮らす者達の憩いの場だ。周りには流行りの飲食店や仕立て屋が軒を連ね、王都の中でも最も美しくまた賑わっている場所だった。しかし、セイアッドが離れている間に治安の悪化と共に掘立小屋が建ち並び、日夜騒音と嬌声が響くスラム街のようになっている。
 一応王都民が組織している自警団や王都を警護する警察のような組織はあるんだが、あそこまで成長してしまうと生半可な組織では逆にやり込められてしまうだろう。ならば、こちらはそれ以上の力で捩じ伏せるのみ。宰相の依頼で騎士団が動いたとなれば抵抗の抑止力にもなる筈だ。
 ダーランの調べではあの辺に屯している連中はステラの慈善事業の炊き出し目当てでそのまま居着いた者達が多いらしい。中にはセイアッド追放のゴタゴタで公共事業が止まって仕事にあぶれた流れ者や経済状況の悪化で失業した者など本当に困窮している者もいるようだ。しかし、大部分はタダ飯狙いで集まった素行の宜しくない連中だというのだから呆れてしまう。そして、そんな連中から噂を聞き付けてガラの悪い奴らがやって来るから更に治安が悪くなるという負のスパイラルに陥っている。
 元通りにする為には一度綺麗さっぱり片付けなければならないが、行き場を無くしてそこに居るしかなかった者ならば救いの手を差し伸べたい。その辺りはオルテガが俺の意図を汲んで上手くやってくれるだろう。
「詰所に戻り次第人員の選定を行い、昼頃には報告に来よう。その際に詳細を詰めたい」
「……今日は仕事しながらの食事になりそうだな」
「致し方ないさ。憂慮するものなら早く始末するに限る。それに……そうのんびりもしていられないんだろう?」
 仕事中唯一の楽しみすら危うい事にうんざりしていれば、自然に顔を寄せられてひそりと耳元で囁かれる。すぐ真横で響く低い声音にゾクゾクしながら小さく頷いた。
 これからローライツ王国は本格的に社交シーズンに突入する。
 国内で人の行き来が増えるのは勿論、天候が穏やかで過ごし易い事から諸外国からの観光客や避暑の為に訪れる者も多い。そんな状況で王都の惨状を広く知られたら赤っ恥も良いところだ。安定しているように見えて虎視眈々とお互いの弱味を探しているような周辺国になんてとてもじゃないが見せられない。
 宰相であるセイアッドが一時的に王都から追放されていた事は既に周知されているだろうから、そこから挽回しなければ。嗚呼、面倒くさい。政治ってなんでこうも面倒くさいんだ。オルテガはその辺の事も全部慮ってくれているらしい。本当に良く出来た男だと思う。
 慰めるようにもう一度俺の額に口付けを落とすと、名残惜しそうにしながらも今度こそ彼は行ってしまった。早速仕事に取り掛かるつもりなのかいつもより足早に離れていく背中を見送り、少しばかり寂しく思いつつも俺も自分の執務室のドアを開ける。
 今日はオルテガとの観劇の前に一つ大きなものを片付けなければならない。
 執務室の中で待ち構えていたのは先日とある伯爵家について精査を命じた者だ。俺が入ってきた事で彼は丁寧に頭を下げると分厚い封筒を差し出してくる。
「御下命通り、バーリリーン伯爵家及び領地について調べて参りました」
「御苦労だった」
 デスクに座りながら封筒を受け取って中身を取り出して視線を走らせれば、求めていた情報が羅列されていて思わず口元に笑みが浮かんだ。短時間で良くここまで作ってくれた。
 俺が領地に追いやられた時から腹心達に密かに命じていた事柄の一つに各領地や貴族達の財務状況の確認があった。その中で怪しそうな連中にマークするよう伝えておいたが、どうやら今回は大当たりのようだ。
「バーリリーン伯爵は?」
「本日の午後、貴族会議がありますのでそちらに出席するのではないかと」
 所在を訊ねた俺の声にすかさずルファスが答える。
 貴族会議か。最高の舞台だろうな。伯爵にはせいぜい見せしめとして踊ってもらうとしよう。
「ルファス、今日の仕事は一旦置いておいて頼み事を聞いて欲しい」
「何なりと」
 頭を下げる彼に封筒を差し出しながら優秀な副官に笑みを向ける。
「会議までにこれを元に書類を作ってくれ」
 その一言で察したのだろう。封筒を受け取ったルファスは嬉々とした様子で動き出す。この様子なら会議までには必要な書類が出来上がってくるだろう。
 椅子にもたれながら溜め息を一つ。
 王都に戻ってからこちらから攻勢を仕掛けた事といえば文官に紛れていた工作員三人を排除したくらいか。あの三人の聞き取りも順調なようなのでそちらも近いうちに詳細が上がってくるだろう。
 相変わらずちまちまとした嫌がらせが続いているようだが、文官達にあからさまに架空の内容や不備のあるものは切り捨てるよう通達しているから俺に届く前にある程度数が減っている。以前はもっと緩い基準でも受け付けていたがその辺の締め付けをきつくしたら一気に数が減ったな。そう思えば、今までのセイアッドが舐められ過ぎていたのだろう。
 これまでと同じように舐めた態度を取る連中には今から地獄を見てもらおうと思っている。これまで優勢だと信じていた連中は一体どんな顔をするのやら。
 午後の会議を楽しみにしながら俺は嬉々として通常業務に取り掛かる事にした。
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