26 / 159
26 毒の使い方
しおりを挟む
26 毒の使い方
幾許の波乱と不穏事項を作りながらも食事会はそれなりに和やかに終わった。
帰り際にシガウスを見送りに外に出れば、外は快晴で夜空には一面の星が散って瞬いている。公爵家の馬車に乗り込むと、シガウスは窓を開けて顔を出してきた。
「次に君と会うのは祝夏の宴になりそうだな。会えるのを楽しみにしている」
「こちらこそ。……サーレ殿、ご助力に感謝を。貴方のお陰で思ったよりも早くケリがつけられそうだ」
「ははは、特等席で王族主演の出し物が見られるなんてそうない機会だからな。代わりにレインの事を頼んだぞ」
それだけ言うとシガウスがひらりと手を振って馬車が走り出す。軽快なリズムで走り出した馬車を見送っていれば、ヴィエーチルに跨ったオルテガが俺の方へと白馬を寄せて来た。
「公爵の見送りに行ってくる」
「ああ、頼んだ」
馬上から器用に俺の頭を撫でると、あっという間にオルテガを乗せたヴィエーチルが公爵家の馬車を追って駆けて行く。その後ろ姿を見送って俺は小さく溜息をついた。
シガウスに書類を渡した瞬間から事態は動き出した。これから祝夏の宴までは休み無しで動き回らなければならないだろう。シガウスから王都にいる各人に書類が回ればもう後には退けない。
俺か、毒蟲共か。どちらかが斃れるまで争いは終わらない。
だが、負けてやるつもりなどなかった。精々今のうちに甘い蜜でも吸っておけば良い。1匹遺さず駆除してやるのだから。
少し欠けた月に照らし出される湖を見つめながら決意を固めた。ゲーム本編のセイアッドはこの湖に身を投げて死ぬ。穏やかで美しいこの湖にそんな悲劇は似合わない。
そして、何よりもセイアッドにそんな運命は歩ませない。
俺の予想より味方が多かったのは僥倖だった。本来ならば、王太子の前で暴れた為に完全に罪人として扱われるものが現状では罪状は不確定になっている事も大きいのだろう。
あのタイミングで「俺」の意識が目覚めなければ恐らくこの展開にはなっていなかった。そして、罪が不確定だからこそ味方がいてくれる。これで正式に罪人として扱われていれば今名乗りを挙げている者達の殆どはその手を上げる事すらなかっただろう。
風は此方へと吹いている。あとは宴の時までにひたすら証拠と足場を固めるだけだが、それもシガウスの協力が取り付けられたお陰で随分楽になりそうだ。
「ははっ」
思わず零れた笑いは「俺」と「私」、どちらのものだろうか。玄関に嵌められた硝子に映る歪んだ笑みは醜い。
こんな本性を知っても、オルテガは傍にいてくれるのだろうか。
ふとそんな不安が過ぎる。
──彼はかわらないよ。
俺の疑問に応えるように胸の奥から声がする。昨夜、オルテガからプロポーズを受けてから少しだが「私」の感情が浮上しているような気がした。会食中のユリシーズへの感情といい、今といい、良い傾向だと思う。
この体は「私」のものだ。異分子である「俺」はいずれ彼に体を返さなければならない。
「……もう少しだけ待ってくれ。必ず決着を着けるから」
そっと掌で胸に触れ、奥底に居るであろう「私」に話し掛ける。
我が子の幸せを願わぬ親は稀だろう。セイアッドは「俺」にとって我が子も同然だ。その幸福の為なら「俺」は……。
オルテガがレヴォネの屋敷に帰ってきたのは小一時間後だった。二人して俺の寝室に向かうが、やけに楽しそうにしていたので理由を聞いたが教えてもらえなかったのが悔しい。
「妬くな。公爵とは他愛もない話をしてきただけだ」
「他愛もない話なら話せるだろう」
オルテガの態度が面白くなくてソファーに座ったままつんとそっぽを向いて見せる。そして、オルテガは隣に座って俺の機嫌を取ろうとしていた。
面白くない。いや、俺だってというか俺の方が話せない事が沢山あるからこれは完全に俺の我儘でしかないんだが、それはそれとして面白くない。
「リア」
甘い声で名を呼びながら大きな手が俺の頬に触れる。そっと撫でられて少し気分が良くなるが、まだ顔は背けたままだ。
「機嫌を直してくれ」
頬を撫でた手がそのまま俺の髪を一筋掬い上げてオルテガがキスを落とす。そのまま隣に座ったオルテガに抱き寄せられ、熱い胸の中に収まる。どうにも、こうやって抱き締められるのに弱い。
これ以上つまらない意地を張るだけ時間の無駄だと諦めてオルテガの背に腕を回して抱き付く。こうしている瞬間が一番安心出来るのだ。
機嫌を窺うように頭に、額に口付けが落とされる。その感触がくすぐったくて思わず笑みが零れた。
「……もういいよ。無理を言って悪かった」
オルテガの方を見上げれば、夕焼け色の瞳が嬉しそうに細くなる。そんな表情の動きに、どこか懐かしさを覚えた。ああ、どこで見たんだっけ。これはきっと「俺」の……。
「リア」
記憶を辿るように思考を走らせていればすり、と高い鼻先が俺の首筋に擦り寄せられる。餌を強請る大型犬のような行動に、腰を這う不埒な熱い手に彼が望むものを察した。
夕方に約束したもんな。好きなだけ抱いて良いって。
抵抗しないことで俺が行為に同意したと判断したのか、だんだん手の動きが本格的に愛撫し始め、首筋を軽く噛まれた。
「あ……っ」
それだけの事で熱くなる体はすっかりオルテガに染められている。腹の奥が甘く疼く中、押し倒されて背筋がゾクゾクした。
こういう風に押し倒されると体格差を思い知る。俺よりずっと逞しい体躯はそれだけで俺には堪らない。
「足は大丈夫か?」
欲に浮ついて掠れた声が問う。こんな状況でも俺の体を気遣う辺り、オルテガは優しいな。だが、そんな理性が煩わしくもある。
「平気だ」
俺の体に乗り上げているオルテガの股間を軽く膝で刺激すれば、既に緩くだが兆していた。その感触に笑みを浮かべてオルテガの頬を撫でる。
体温の低い俺にとってオルテガの肌は溶けそうな程に熱い。だが、その熱に呑まれるのは心地が良いのだ。
「ちゃんと待てが出来たご褒美、欲しくないのか?」
ちゅ、とリップ音を立てながらオルテガの唇の横に焦らすようにキスをする。俺の行動に煽られてくれたのか、薄闇の中で夕焼け色の瞳がギラつく。
餓えた獣のようなその瞳が欲しくてほしくて堪らない。
「……あんまり煽るな。酷くするぞ」
低く唸るような声はまだ理性が残っている。そんなもの要らない。粉々に打ち砕いて早く俺に、「私」に溺れて欲しい。
「酷くして欲しいんだ。お前、いつも押さえているだろう?」
散々俺を暴いたのだから、お前の本性も見せて欲しい。
その身のうちに抱えるけだものを俺に見せてくれ。
「それとも、私には全てを曝してはくれないのか? 私はお前に全てを見せているのに」
耳元で囁いて耳朶を食む。
与えられる快楽を貪って雌狗のように善がって啼いて乱れて。他の誰にも見せない姿だ。
「……お前を傷付けたくない」
「私だって男なんだ。そんなに柔じゃないぞ」
それでもなお躊躇するオルテガ。素晴らしく強固な理性だな。この理性の果てにある本性はきっと烈しく生々しく、また愛おしいものだ。
「フィン、お前が身の内に飼う獣を私に見せてくれ。……抱いてみたいと思わないのか? 本能のまま、この肌に噛み付いてこの体をぐちゃぐちゃに犯したいと」
逞しい体の下にあるのは俺の貧相な体だ。それでも、オルテガの瞳は獣のように爛々と俺を見ている。嗚呼、あと少し。ほんの一押しでお前の本性が見れる。
「……後悔、するなよ」
「するようなら初めから言わないさ……ん……」
言い終わるか終わらないかといった辺りでキスで言葉を塞がれた。応えるようにオルテガの背に腕を回して、舌を差し出す。
ぬるつき熱い舌を絡ませ、呼吸まで喰らい尽くすようなキスは彼の抱える本性の片鱗だ。
このまますべてたべられてしまいたい。
胸の奥から湧き上がるそんな思いに急かされるまま、広い背中に腕を回して片手で彼の頬を撫でた。
「フィン……愛してる」
キスの合間に掠れた声で囁く言葉は毒だ。彼の理性を殺す毒。
その声を皮切りに、オルテガから与えられる愛撫が再び本格的になってくる。いつもより性急なその愛撫にゾクゾクしながら、俺は身を任せた。
幾許の波乱と不穏事項を作りながらも食事会はそれなりに和やかに終わった。
帰り際にシガウスを見送りに外に出れば、外は快晴で夜空には一面の星が散って瞬いている。公爵家の馬車に乗り込むと、シガウスは窓を開けて顔を出してきた。
「次に君と会うのは祝夏の宴になりそうだな。会えるのを楽しみにしている」
「こちらこそ。……サーレ殿、ご助力に感謝を。貴方のお陰で思ったよりも早くケリがつけられそうだ」
「ははは、特等席で王族主演の出し物が見られるなんてそうない機会だからな。代わりにレインの事を頼んだぞ」
それだけ言うとシガウスがひらりと手を振って馬車が走り出す。軽快なリズムで走り出した馬車を見送っていれば、ヴィエーチルに跨ったオルテガが俺の方へと白馬を寄せて来た。
「公爵の見送りに行ってくる」
「ああ、頼んだ」
馬上から器用に俺の頭を撫でると、あっという間にオルテガを乗せたヴィエーチルが公爵家の馬車を追って駆けて行く。その後ろ姿を見送って俺は小さく溜息をついた。
シガウスに書類を渡した瞬間から事態は動き出した。これから祝夏の宴までは休み無しで動き回らなければならないだろう。シガウスから王都にいる各人に書類が回ればもう後には退けない。
俺か、毒蟲共か。どちらかが斃れるまで争いは終わらない。
だが、負けてやるつもりなどなかった。精々今のうちに甘い蜜でも吸っておけば良い。1匹遺さず駆除してやるのだから。
少し欠けた月に照らし出される湖を見つめながら決意を固めた。ゲーム本編のセイアッドはこの湖に身を投げて死ぬ。穏やかで美しいこの湖にそんな悲劇は似合わない。
そして、何よりもセイアッドにそんな運命は歩ませない。
俺の予想より味方が多かったのは僥倖だった。本来ならば、王太子の前で暴れた為に完全に罪人として扱われるものが現状では罪状は不確定になっている事も大きいのだろう。
あのタイミングで「俺」の意識が目覚めなければ恐らくこの展開にはなっていなかった。そして、罪が不確定だからこそ味方がいてくれる。これで正式に罪人として扱われていれば今名乗りを挙げている者達の殆どはその手を上げる事すらなかっただろう。
風は此方へと吹いている。あとは宴の時までにひたすら証拠と足場を固めるだけだが、それもシガウスの協力が取り付けられたお陰で随分楽になりそうだ。
「ははっ」
思わず零れた笑いは「俺」と「私」、どちらのものだろうか。玄関に嵌められた硝子に映る歪んだ笑みは醜い。
こんな本性を知っても、オルテガは傍にいてくれるのだろうか。
ふとそんな不安が過ぎる。
──彼はかわらないよ。
俺の疑問に応えるように胸の奥から声がする。昨夜、オルテガからプロポーズを受けてから少しだが「私」の感情が浮上しているような気がした。会食中のユリシーズへの感情といい、今といい、良い傾向だと思う。
この体は「私」のものだ。異分子である「俺」はいずれ彼に体を返さなければならない。
「……もう少しだけ待ってくれ。必ず決着を着けるから」
そっと掌で胸に触れ、奥底に居るであろう「私」に話し掛ける。
我が子の幸せを願わぬ親は稀だろう。セイアッドは「俺」にとって我が子も同然だ。その幸福の為なら「俺」は……。
オルテガがレヴォネの屋敷に帰ってきたのは小一時間後だった。二人して俺の寝室に向かうが、やけに楽しそうにしていたので理由を聞いたが教えてもらえなかったのが悔しい。
「妬くな。公爵とは他愛もない話をしてきただけだ」
「他愛もない話なら話せるだろう」
オルテガの態度が面白くなくてソファーに座ったままつんとそっぽを向いて見せる。そして、オルテガは隣に座って俺の機嫌を取ろうとしていた。
面白くない。いや、俺だってというか俺の方が話せない事が沢山あるからこれは完全に俺の我儘でしかないんだが、それはそれとして面白くない。
「リア」
甘い声で名を呼びながら大きな手が俺の頬に触れる。そっと撫でられて少し気分が良くなるが、まだ顔は背けたままだ。
「機嫌を直してくれ」
頬を撫でた手がそのまま俺の髪を一筋掬い上げてオルテガがキスを落とす。そのまま隣に座ったオルテガに抱き寄せられ、熱い胸の中に収まる。どうにも、こうやって抱き締められるのに弱い。
これ以上つまらない意地を張るだけ時間の無駄だと諦めてオルテガの背に腕を回して抱き付く。こうしている瞬間が一番安心出来るのだ。
機嫌を窺うように頭に、額に口付けが落とされる。その感触がくすぐったくて思わず笑みが零れた。
「……もういいよ。無理を言って悪かった」
オルテガの方を見上げれば、夕焼け色の瞳が嬉しそうに細くなる。そんな表情の動きに、どこか懐かしさを覚えた。ああ、どこで見たんだっけ。これはきっと「俺」の……。
「リア」
記憶を辿るように思考を走らせていればすり、と高い鼻先が俺の首筋に擦り寄せられる。餌を強請る大型犬のような行動に、腰を這う不埒な熱い手に彼が望むものを察した。
夕方に約束したもんな。好きなだけ抱いて良いって。
抵抗しないことで俺が行為に同意したと判断したのか、だんだん手の動きが本格的に愛撫し始め、首筋を軽く噛まれた。
「あ……っ」
それだけの事で熱くなる体はすっかりオルテガに染められている。腹の奥が甘く疼く中、押し倒されて背筋がゾクゾクした。
こういう風に押し倒されると体格差を思い知る。俺よりずっと逞しい体躯はそれだけで俺には堪らない。
「足は大丈夫か?」
欲に浮ついて掠れた声が問う。こんな状況でも俺の体を気遣う辺り、オルテガは優しいな。だが、そんな理性が煩わしくもある。
「平気だ」
俺の体に乗り上げているオルテガの股間を軽く膝で刺激すれば、既に緩くだが兆していた。その感触に笑みを浮かべてオルテガの頬を撫でる。
体温の低い俺にとってオルテガの肌は溶けそうな程に熱い。だが、その熱に呑まれるのは心地が良いのだ。
「ちゃんと待てが出来たご褒美、欲しくないのか?」
ちゅ、とリップ音を立てながらオルテガの唇の横に焦らすようにキスをする。俺の行動に煽られてくれたのか、薄闇の中で夕焼け色の瞳がギラつく。
餓えた獣のようなその瞳が欲しくてほしくて堪らない。
「……あんまり煽るな。酷くするぞ」
低く唸るような声はまだ理性が残っている。そんなもの要らない。粉々に打ち砕いて早く俺に、「私」に溺れて欲しい。
「酷くして欲しいんだ。お前、いつも押さえているだろう?」
散々俺を暴いたのだから、お前の本性も見せて欲しい。
その身のうちに抱えるけだものを俺に見せてくれ。
「それとも、私には全てを曝してはくれないのか? 私はお前に全てを見せているのに」
耳元で囁いて耳朶を食む。
与えられる快楽を貪って雌狗のように善がって啼いて乱れて。他の誰にも見せない姿だ。
「……お前を傷付けたくない」
「私だって男なんだ。そんなに柔じゃないぞ」
それでもなお躊躇するオルテガ。素晴らしく強固な理性だな。この理性の果てにある本性はきっと烈しく生々しく、また愛おしいものだ。
「フィン、お前が身の内に飼う獣を私に見せてくれ。……抱いてみたいと思わないのか? 本能のまま、この肌に噛み付いてこの体をぐちゃぐちゃに犯したいと」
逞しい体の下にあるのは俺の貧相な体だ。それでも、オルテガの瞳は獣のように爛々と俺を見ている。嗚呼、あと少し。ほんの一押しでお前の本性が見れる。
「……後悔、するなよ」
「するようなら初めから言わないさ……ん……」
言い終わるか終わらないかといった辺りでキスで言葉を塞がれた。応えるようにオルテガの背に腕を回して、舌を差し出す。
ぬるつき熱い舌を絡ませ、呼吸まで喰らい尽くすようなキスは彼の抱える本性の片鱗だ。
このまますべてたべられてしまいたい。
胸の奥から湧き上がるそんな思いに急かされるまま、広い背中に腕を回して片手で彼の頬を撫でた。
「フィン……愛してる」
キスの合間に掠れた声で囁く言葉は毒だ。彼の理性を殺す毒。
その声を皮切りに、オルテガから与えられる愛撫が再び本格的になってくる。いつもより性急なその愛撫にゾクゾクしながら、俺は身を任せた。
67
お気に入りに追加
352
あなたにおすすめの小説
【完結】相談する相手を、間違えました
ryon*
BL
長い間片想いしていた幼なじみの結婚を知らされ、30歳の誕生日前日に失恋した大晴。
自棄になり訪れた結婚相談所で、高校時代の同級生にして学内のカースト最上位に君臨していた男、早乙女 遼河と再会して・・・
***
執着系美形攻めに、あっさりカラダから堕とされる自称平凡地味陰キャ受けを書きたかった。
ただ、それだけです。
***
他サイトにも、掲載しています。
てんぱる1様の、フリー素材を表紙にお借りしています。
***
エブリスタで2022/5/6~5/11、BLトレンドランキング1位を獲得しました。
ありがとうございました。
***
閲覧への感謝の気持ちをこめて、5/8 遼河視点のSSを追加しました。
ちょっと闇深い感じですが、楽しんで頂けたら幸いです(*´ω`*)
***
2022/5/14 エブリスタで保存したデータが飛ぶという不具合が出ているみたいで、ちょっとこわいのであちらに置いていたSSを念のためこちらにも転載しておきます。
中華マフィア若頭の寵愛が重すぎて頭を抱えています
橋本しら子
BL
あの時、あの場所に近づかなければ、変わらない日常の中にいることができたのかもしれない。居酒屋でアルバイトをしながら学費を稼ぐ苦学生の桃瀬朱兎(ももせあやと)は、バイト終わりに自宅近くの裏路地で怪我をしていた一人の男を助けた。その男こそ、朱龍会日本支部を取り仕切っている中華マフィアの若頭【鼬瓏(ゆうろん)】その人。彼に関わったことから事件に巻き込まれてしまい、気づけば闇オークションで人身売買に掛けられていた。偶然居合わせた鼬瓏に買われたことにより普通の日常から一変、非日常へ身を置くことになってしまったが……
想像していたような酷い扱いなどなく、ただ鼬瓏に甘やかされながら何時も通りの生活を送っていた。
※付きのお話は18指定になります。ご注意ください。
更新は不定期です。
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。
平凡な俺が双子美形御曹司に溺愛されてます
ふくやまぴーす
BL
旧題:平凡な俺が双子美形御曹司に溺愛されてます〜利害一致の契約結婚じゃなかったの?〜
名前も見た目もザ・平凡な19歳佐藤翔はある日突然初対面の美形双子御曹司に「自分たちを助けると思って結婚して欲しい」と頼まれる。
愛のない形だけの結婚だと高を括ってOKしたら思ってたのと違う展開に…
「二人は別に俺のこと好きじゃないですよねっ?なんでいきなりこんなこと……!」
美形双子御曹司×健気、お人好し、ちょっぴり貧乏な愛され主人公のラブコメBLです。
🐶2024.2.15 アンダルシュノベルズ様より書籍発売🐶
応援していただいたみなさまのおかげです。
本当にありがとうございました!

転生したら魔王の息子だった。しかも出来損ないの方の…
月乃
BL
あぁ、やっとあの地獄から抜け出せた…
転生したと気づいてそう思った。
今世は周りの人も優しく友達もできた。
それもこれも弟があの日動いてくれたからだ。
前世と違ってとても優しく、俺のことを大切にしてくれる弟。
前世と違って…?いいや、前世はひとりぼっちだった。仲良くなれたと思ったらいつの間にかいなくなってしまった。俺に近づいたら消える、そんな噂がたって近づいてくる人は誰もいなかった。
しかも、両親は高校生の頃に亡くなっていた。
俺はこの幸せをなくならせたくない。
そう思っていた…
国を救った英雄と一つ屋根の下とか聞いてない!
古森きり
BL
第8回BL小説大賞、奨励賞ありがとうございます!
7/15よりレンタル切り替えとなります。
紙書籍版もよろしくお願いします!
妾の子であり、『Ω型』として生まれてきて風当たりが強く、居心地の悪い思いをして生きてきた第五王子のシオン。
成人年齢である十八歳の誕生日に王位継承権を破棄して、王都で念願の冒険者酒場宿を開店させた!
これからはお城に呼び出されていびられる事もない、幸せな生活が待っている……はずだった。
「なんで国の英雄と一緒に酒場宿をやらなきゃいけないの!」
「それはもちろん『Ω型』のシオン様お一人で生活出来るはずもない、と国王陛下よりお世話を仰せつかったからです」
「んもおおおっ!」
どうなる、俺の一人暮らし!
いや、従業員もいるから元々一人暮らしじゃないけど!
※読み直しナッシング書き溜め。
※飛び飛びで書いてるから矛盾点とか出ても見逃して欲しい。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
完結|ひそかに片想いしていた公爵がテンセイとやらで突然甘くなった上、私が12回死んでいる隠しきゃらとは初耳ですが?
七角@中華BL発売中
BL
第12回BL大賞奨励賞をいただきました♡第二王子のユーリィは、美しい兄と違って国を統べる使命もなく、兄の婚約者・エドゥアルド公爵に十年間叶わぬ片想いをしている。
その公爵が今日、亡くなった。と思いきや、禁忌の蘇生魔法で悪魔的な美貌を復活させた上、ユーリィを抱き締め、「君は一年以内に死ぬが、私が守る」と囁いてー?
十二個もあるユーリィの「死亡ふらぐ」を壊していく中で、この世界が「びいえるげえむ」の舞台であり、公爵は「テンセイシャ」だと判明していく。
転生者と登場人物ゆえのすれ違い、ゲームで割り振られた役割と人格のギャップ、世界の強制力に知らず翻弄されるうち、ユーリィは知る。自分が最悪の「カクシきゃら」だと。そして公爵の中の"創真"が、ユーリィを救うため十二回死んでまでやり直していることを。
どんでん返しからの甘々ハピエンです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる