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25 爆弾発言
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25 爆弾発言
少ししんみりしてしまったところで食事を再開した。
ついでに頑なに給仕をしようとするオルテガを半ば無理矢理俺の隣に座らせてやっと落ち着く。何でこいつはこうも世話を焼きたがるのか……。
「リアお兄様がガーランド様から愛されている証拠ですわ」
満面の笑みでレインに言われて居た堪れなくなる。いや、それはわかっているんだ。職務ならともかく、嫌いな奴の世話を進んでする程優しい奴ではないのは知っている。
ただ、人前でそういう事をされるのが気恥ずかしい訳で。
「お兄様とガーランド様のお話は素敵だわ。全て投げ打って駆け付ける騎士様なんて……本当に物語のよう。そうだわ! 物語にして本にすればきっと流行りますわ」
うっとりしながら語るレインが恐ろしい事を言い出した。ここで止めなければやばい気がする。
「やめてくれ。公開処刑するつもりか」
「嫌ですわ、お兄様。民衆は物語を好むものです。それが貴族の醜聞に関わるなら尚更」
にっこり笑って断じられた。ややこしい事にレインは頑固な一面があって、こういう時は押しが強いし、絶対に退かない。
地球でも昔は吟遊詩人なんかを使って噂を広めたりする戦略があったようにも思うし、市民感情を利用するなら似たような物語を流布して下地を作っておいた方が楽は楽だ。
実際に、今の王都ではとある物語が小説や劇として流行っているらしい。その内容は「悪辣な宰相に苦しめられる国で、堂々と真正面から罪を突き付け、断罪した立派な王太子と宰相や悪女である婚約者の妨害にもめげずに真実の愛に身を捧げた平民出身の聖女」らしい。どっかで聞いた事のある話だな。
新聞もテレビもネットもないこの世界では口々に伝えられる噂が主な情報源だ。宰相が追放されたタイミングでこんな物語が流行り、これが本当にあった話だと嘯かれたら決して少なくない人々がこの話が真実だと思い込むだろう。
ちなみにこのタイミングではステラはまだ聖女として認められてはいない。後半にとあるイベントをクリアする事で聖女として認められる訳だが、今のステラや王太子達にその試練が超えられるのだろうか。
トゥルーエンドの条件は聖女として認められる事だ。流石に狙ってくると思うが、王都から寄越される情報を見る限りあんまり積極的に動いている様子が見られないんだよな……。
動いているようなら妨害しなければいけないが、今のところは様子見だな。アドバンテージはこちらにある。
ああ、話がズレた。情報操作や心理操作に物語や噂を利用するというのは大いに賛成するが、それが俺自身の話となるなら御免被りたい。何が悲しくて赤裸々に人の恋愛事情を不特定多数の人間に見られなければならないのか。
「無実の罪で追いやられた初恋の人を追い掛けて全てを投げ打って駆け付ける騎士様、そしてそんな騎士様に支えられながら自らの無実を晴らす美しく気高い貴人……。流行ると思いませんか?」
色々とツッコミどころが多い。多いがツッコんだら負けだ。
「思わんな。大体、誰が読むんだ」
「あら、お兄様ともあろうお方がご存知ありませんの? 淑女の間でも市民の間でも恋愛小説がとっても流行っておりますのに」
「それは知っているが……」
他国から仕入れた製紙技術と印刷技術によって貴族の娯楽であった読書が庶民に広がったのはもう二十年くらい前の話になるだろうか。ロアール商会は商売になりそうな事には手広く事業を広げていて、お抱えの作家も幾人かいるし、出版にも関わっている。
その業績を見れば確かにレインの言う通り恋愛小説の売れ行きは良い。良いのだが……。
「百歩譲って物語にしても私とフィンの話が恋愛小説にはならないだろう?」
流行っているのはあくまでも男女での話が多かったように思う。同性婚が珍しくないとはいえ、男同士の恋愛が売れるものか。
そう思った所でふと思い出す。「俺」が生きた世界には少なからずそういう趣向を好む女性達がいる事を。そして、恐らくオルテガのキャラデザをした者がそっち側の人間だった事を……。あれ、そういえばオルテガをデザインしたのは誰だっただろうか?
ぼんやりとした記憶に戸惑いながらレインを見れば満面の笑みだ。なんとなく予感はしていたが、そうか。
レインよ、お前は腐女子だったか。
「俺は一向に構わないが? お前が俺のものだと喧伝出来る」
「……もう頼むから黙っててくれ」
隣からオルテガに肩を抱き寄せられながら俺は脱力した。謎の危機感の正体がわかったのはいいが、今度は頭痛の種が増えた気がする。
レインがここに来た時からの様子を見る限り、学生時代からネタにされていたんだろう。恨むぞ、同級生だったレインの叔母よ!
「情報操作の一環としては悪くないんじゃないか?」
揶揄うようなシガウスは楽しそうだ。他人事だと思ってこの野郎。
「例えそうだとしても、進んで恥を晒すような真似はしたくない。第一、そういうのには房事の描写が付き物だろう。男同士の睦み合いなんて誰が読みたいんだ」
どんな世界でもエロい事が人気なのは共通らしい。そういった描写があればあるほど売り上げが上がりやすくなるのだから。
男女の事ならまだ良い。どちらにも売れるし、描写の仕方を工夫すれば男性向けにも女性向けにも出来る。だが、男同士の恋愛事、増して房事なんて読みたい奴がいるのか。
「確かに普通の恋愛小説ほど表立って騒がれてはおりませんが、結構読んでいる方もいらっしゃると思いますわ。お調べくださいませ」
そして、レインはレインで退かない。いや、これは自信があるのか。売れているという自信が。商会に聞いても良いが、墓穴を掘る事になりそうだな…。
商会を任せている男は商売に対して貪欲だ。金になりそうな話ならばすぐさま食い付いてくるだろうし、例えそのネタ元が商会長の俺だとしても容赦無くネタにされる。そして、一度ネタにされたが最後ありとあらゆる方向で展開されて骨までしゃぶられるのが目に見えていた。
「実はもうヒューゴ様にお話してしまって」
「は!?」
レインの言葉に思わず大きな声が出た。ヒューゴというのは商会を任せている男の名だ。
「『ナニソレ最高じゃないっすかー!』とお喜びだったので多分もうお話は動いていると思いますわ」
レインの言葉に絶望する。なんて事をしてくれたんだ!
アルバートを呼んで止めるよう走らせるかと思ったが、ヒューゴが俺に何も言って来なかった辺りもう遅い気がする。言ったら止められると思ってわざと報告に来なかったんだろう。高笑いする糸目の男が思い浮かんでげんなりする。
「諦めた方が楽だぞ」
そう言いながら俺の髪を撫でるオルテガの顔は楽しそうだ。こいつ、さてはその場にいたな?
「お前、後で覚えておけよ」
低い声で言えばオルテガが慌てた様子を見せるがもう知らん。これから全国民、下手したら周辺諸国に恥を晒される俺の身になれ。
こうなったらもう止められないだろう。変な話にされない事を祈るだけだ。
また頭痛の種が増えた事にうんざりしながら明日確認しようと決める。いずれにせよ、ヒューゴに頼みたい事もあったから呼び出すか…。
「フェガロフォト出版から出版されるお兄様とガーランド様のお話、楽しみだわ」
天使の笑みを浮かべながらロアール商会が有する出版社の名前を挙げて無邪気に宣うレインが悪魔に見えた。
少ししんみりしてしまったところで食事を再開した。
ついでに頑なに給仕をしようとするオルテガを半ば無理矢理俺の隣に座らせてやっと落ち着く。何でこいつはこうも世話を焼きたがるのか……。
「リアお兄様がガーランド様から愛されている証拠ですわ」
満面の笑みでレインに言われて居た堪れなくなる。いや、それはわかっているんだ。職務ならともかく、嫌いな奴の世話を進んでする程優しい奴ではないのは知っている。
ただ、人前でそういう事をされるのが気恥ずかしい訳で。
「お兄様とガーランド様のお話は素敵だわ。全て投げ打って駆け付ける騎士様なんて……本当に物語のよう。そうだわ! 物語にして本にすればきっと流行りますわ」
うっとりしながら語るレインが恐ろしい事を言い出した。ここで止めなければやばい気がする。
「やめてくれ。公開処刑するつもりか」
「嫌ですわ、お兄様。民衆は物語を好むものです。それが貴族の醜聞に関わるなら尚更」
にっこり笑って断じられた。ややこしい事にレインは頑固な一面があって、こういう時は押しが強いし、絶対に退かない。
地球でも昔は吟遊詩人なんかを使って噂を広めたりする戦略があったようにも思うし、市民感情を利用するなら似たような物語を流布して下地を作っておいた方が楽は楽だ。
実際に、今の王都ではとある物語が小説や劇として流行っているらしい。その内容は「悪辣な宰相に苦しめられる国で、堂々と真正面から罪を突き付け、断罪した立派な王太子と宰相や悪女である婚約者の妨害にもめげずに真実の愛に身を捧げた平民出身の聖女」らしい。どっかで聞いた事のある話だな。
新聞もテレビもネットもないこの世界では口々に伝えられる噂が主な情報源だ。宰相が追放されたタイミングでこんな物語が流行り、これが本当にあった話だと嘯かれたら決して少なくない人々がこの話が真実だと思い込むだろう。
ちなみにこのタイミングではステラはまだ聖女として認められてはいない。後半にとあるイベントをクリアする事で聖女として認められる訳だが、今のステラや王太子達にその試練が超えられるのだろうか。
トゥルーエンドの条件は聖女として認められる事だ。流石に狙ってくると思うが、王都から寄越される情報を見る限りあんまり積極的に動いている様子が見られないんだよな……。
動いているようなら妨害しなければいけないが、今のところは様子見だな。アドバンテージはこちらにある。
ああ、話がズレた。情報操作や心理操作に物語や噂を利用するというのは大いに賛成するが、それが俺自身の話となるなら御免被りたい。何が悲しくて赤裸々に人の恋愛事情を不特定多数の人間に見られなければならないのか。
「無実の罪で追いやられた初恋の人を追い掛けて全てを投げ打って駆け付ける騎士様、そしてそんな騎士様に支えられながら自らの無実を晴らす美しく気高い貴人……。流行ると思いませんか?」
色々とツッコミどころが多い。多いがツッコんだら負けだ。
「思わんな。大体、誰が読むんだ」
「あら、お兄様ともあろうお方がご存知ありませんの? 淑女の間でも市民の間でも恋愛小説がとっても流行っておりますのに」
「それは知っているが……」
他国から仕入れた製紙技術と印刷技術によって貴族の娯楽であった読書が庶民に広がったのはもう二十年くらい前の話になるだろうか。ロアール商会は商売になりそうな事には手広く事業を広げていて、お抱えの作家も幾人かいるし、出版にも関わっている。
その業績を見れば確かにレインの言う通り恋愛小説の売れ行きは良い。良いのだが……。
「百歩譲って物語にしても私とフィンの話が恋愛小説にはならないだろう?」
流行っているのはあくまでも男女での話が多かったように思う。同性婚が珍しくないとはいえ、男同士の恋愛が売れるものか。
そう思った所でふと思い出す。「俺」が生きた世界には少なからずそういう趣向を好む女性達がいる事を。そして、恐らくオルテガのキャラデザをした者がそっち側の人間だった事を……。あれ、そういえばオルテガをデザインしたのは誰だっただろうか?
ぼんやりとした記憶に戸惑いながらレインを見れば満面の笑みだ。なんとなく予感はしていたが、そうか。
レインよ、お前は腐女子だったか。
「俺は一向に構わないが? お前が俺のものだと喧伝出来る」
「……もう頼むから黙っててくれ」
隣からオルテガに肩を抱き寄せられながら俺は脱力した。謎の危機感の正体がわかったのはいいが、今度は頭痛の種が増えた気がする。
レインがここに来た時からの様子を見る限り、学生時代からネタにされていたんだろう。恨むぞ、同級生だったレインの叔母よ!
「情報操作の一環としては悪くないんじゃないか?」
揶揄うようなシガウスは楽しそうだ。他人事だと思ってこの野郎。
「例えそうだとしても、進んで恥を晒すような真似はしたくない。第一、そういうのには房事の描写が付き物だろう。男同士の睦み合いなんて誰が読みたいんだ」
どんな世界でもエロい事が人気なのは共通らしい。そういった描写があればあるほど売り上げが上がりやすくなるのだから。
男女の事ならまだ良い。どちらにも売れるし、描写の仕方を工夫すれば男性向けにも女性向けにも出来る。だが、男同士の恋愛事、増して房事なんて読みたい奴がいるのか。
「確かに普通の恋愛小説ほど表立って騒がれてはおりませんが、結構読んでいる方もいらっしゃると思いますわ。お調べくださいませ」
そして、レインはレインで退かない。いや、これは自信があるのか。売れているという自信が。商会に聞いても良いが、墓穴を掘る事になりそうだな…。
商会を任せている男は商売に対して貪欲だ。金になりそうな話ならばすぐさま食い付いてくるだろうし、例えそのネタ元が商会長の俺だとしても容赦無くネタにされる。そして、一度ネタにされたが最後ありとあらゆる方向で展開されて骨までしゃぶられるのが目に見えていた。
「実はもうヒューゴ様にお話してしまって」
「は!?」
レインの言葉に思わず大きな声が出た。ヒューゴというのは商会を任せている男の名だ。
「『ナニソレ最高じゃないっすかー!』とお喜びだったので多分もうお話は動いていると思いますわ」
レインの言葉に絶望する。なんて事をしてくれたんだ!
アルバートを呼んで止めるよう走らせるかと思ったが、ヒューゴが俺に何も言って来なかった辺りもう遅い気がする。言ったら止められると思ってわざと報告に来なかったんだろう。高笑いする糸目の男が思い浮かんでげんなりする。
「諦めた方が楽だぞ」
そう言いながら俺の髪を撫でるオルテガの顔は楽しそうだ。こいつ、さてはその場にいたな?
「お前、後で覚えておけよ」
低い声で言えばオルテガが慌てた様子を見せるがもう知らん。これから全国民、下手したら周辺諸国に恥を晒される俺の身になれ。
こうなったらもう止められないだろう。変な話にされない事を祈るだけだ。
また頭痛の種が増えた事にうんざりしながら明日確認しようと決める。いずれにせよ、ヒューゴに頼みたい事もあったから呼び出すか…。
「フェガロフォト出版から出版されるお兄様とガーランド様のお話、楽しみだわ」
天使の笑みを浮かべながらロアール商会が有する出版社の名前を挙げて無邪気に宣うレインが悪魔に見えた。
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