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八 先生、咲桜になにしたんですか?
side咲桜8
しおりを挟む「俺はそれで万全いいんだが……なんだ。そこまでは思い出していないのか?」
「えええっ⁉」
「面白かったなー、あのときの咲桜は」
「ちょ……どういう意味⁉ 流夜くん⁉」
「ああ、もう本鈴が鳴るな。クラスに戻れ」
「流夜くん⁉ なにがあったの⁉」
「咲桜が思い出したら教えてやるよ」
「思い出せないから教えてほしいんだよ!」
「ほら、早く帰らないと松生に怒られるぞ」
「くっ……笑満の使い方を心得やがって……っ」
「はいはい。またそのうちしてやるから」
「だからなにしたのー!」
+
「……責任を取るようなことをされた?」
「らしいです……」
放課後。昼と同じ場所で、笑満に報告反省相談会が開催されていた。
私はまた顔を両手で覆っている。
「て、咲桜。あんたの発言も結構でかい爆弾じゃない?」
「だって言っちゃったんだもん! 一度口にしたら責任は取らねばいかんでしょう」
「ほんと男らしいね。でも――その、自分で言ったことは思い出したんだ?」
「うん。流夜くんが、……家族を亡くされてるって聞いて、その様子が淋しくて……私でもいいんだったら、家族になりたいって思った」
「ふむ。で、流夜くんの言葉繰り返すけど、どういう責任の取り方を考えてるの?」
「………」
「考えてないのね。まー普通に繋げるなら、結婚、だよね」
「……⁉」
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