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9 紅姫
side真紅19
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自室で目を覚ますと、ふっと枕元に手をやった。
そこに、摑むべき何かがあった気がする……
「ん?」
もふもふする。
「なんか置いたっけ……?」
寝ぼけまなこだった私は、もう片方の手で目をこすって、寝返りを打った。
今度はうつ伏せの格好で、枕元――未だにもふもふを触っている手の方を見た。
えーと、るうちゃんはこんな手触りじゃなかったはず……―――
三毛猫がいた。
《お起きですか? 巫女様》
「………」
もう一回寝るか。
そう決めて手を引っ込めようとすると、今度はふにふにした感触が私の手に触れてそこへ留めた。
《巫女様は寝起きがお悪いようですね。この紅(べに)、いっそ巫女様とお布団にくるまりたいところですが、巫女様、今日も学び舎(や)へ行かれませんと》
「………」
猫に叱られた。そして私の手を押さえたのは肉球だった。
自室で目を覚ますと、ふっと枕元に手をやった。
そこに、摑むべき何かがあった気がする……
「ん?」
もふもふする。
「なんか置いたっけ……?」
寝ぼけまなこだった私は、もう片方の手で目をこすって、寝返りを打った。
今度はうつ伏せの格好で、枕元――未だにもふもふを触っている手の方を見た。
えーと、るうちゃんはこんな手触りじゃなかったはず……―――
三毛猫がいた。
《お起きですか? 巫女様》
「………」
もう一回寝るか。
そう決めて手を引っ込めようとすると、今度はふにふにした感触が私の手に触れてそこへ留めた。
《巫女様は寝起きがお悪いようですね。この紅(べに)、いっそ巫女様とお布団にくるまりたいところですが、巫女様、今日も学び舎(や)へ行かれませんと》
「………」
猫に叱られた。そして私の手を押さえたのは肉球だった。
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