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二 さて。

side咲桜32

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「そうなの!?」

「じゃないと無駄にするだろう」

「えーと……」

確かに、と肯けるけど……。

「咲桜はこの辺りを片田舎とかいうけど、山ん中で育った俺らからしたら十分街中だよ」

「……そうなの?」

「まあ、あっちで使ったの鉈(なた)とかだけどな」

「包丁と鉈では随分違うと思うよ!?」

どんだけワイルドライフだよ。

「そうか……。なら、鉈を使った料理とかなら出来るかもしれないな」

「野外でしてください! 家の中で鉈は禁止!」

何、新発見! みたいないい顔をする。

それに、それって銃刀法大丈夫なのかな。でも鉈は農耕器具? だからいいのかな。

「――なあ咲桜。今日何があった?」

「え? 今日ですか?」

「朝から遙音が様子おかしくてな。何か知ってるか?」

「………」

カチ。私はフライパンをかけていたコンロの火を消した。

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