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5 鬼人

side真紅26

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ママに倣わず言い切った桜城くんに、白桜さんから冷えた視線が投げられた。

桜城くんはそれに臆せず睨み返した。

「俺は真紅ちゃんのことを護衛するようにと言いつかっております。白桜さんと言えど、二人きりにはさせられません」

「………」

「さ、桜城くん……」

桜城くんには、出来ればこの場を離れていてほしかった。

……誰にも話したことのないことを、白桜さんに話す決意を固めたばかりだったから。

白桜さんは、私が何を話そうとしているのかわかっているようなことを言った。

「……残れば、架が聞きたくないことを聞かなければならなくなるぞ?」

「知らないことを知れるなら、本望です」

白桜さんは唇だけでささやいた。

お前のことでも? と。

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