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4 彼氏役
side架1
しおりを挟む「れ――兄貴!」
公園を出る前に兄貴に追いついて、そう呼んだ。
兄貴は緩慢(かんまん)に振り返る。
「架……お前よくあんな口上手くなったな」
「兄貴が家にいない所為で色々処世術を。それより……」
「なんだよ。病院、無理に抜けて来てるから戻らねえと澪がうっせんだけど」
「みおって……兄貴に血をあげてる人だっけ?」
「いらねえって言ってんだけどな」
「それって、真紅ちゃんの血なら欲しいってこと?」
「………」
俺の誰何(すいか)に、兄貴は目を細めて睨んで来た。
思わずため息が出る。
「古人様は、兄貴と真紅ちゃんのこと知ってるの?」
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