朧咲夜5-愛してる。だから、さようなら。-【完】

桜月真澄

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side咲桜27

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「なんも食ってないんだったら……粥とかのがいいのか?」

「うん……」

笑満が食べ物を勧めてくれることはあったけど、飲み物を少し口に入れただけで、それには応えられなかった。

流夜くんが現れたとき、そっと笑満が背中を押してくれた。

その勢いで、その胸に飛び込むことが出来た。

……帰ったら、笑満にも在義父さんにも、謝らないといけない。

心配をかけて、ごめん。

流夜くんの許へ送り出してくれて、ありがとう。

「そう言えば最初もお粥作ったね」

「最初?」

「私がここへ来た最初。流夜くんが床に包丁付きたてたとき」

「ああ……怪我なくてよかった」

流夜くんは苦虫を噛んでいる。

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